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217 山の探索

「どうだテミス、怪しい反応は無いか?」


「う~ん…多分ドラゴンだと思うんだけどあちこちに強い反応があってどれが魔族の物かわからないわ」


「そうか…昨日のレッドドラゴンみたいな連中がうようよいるんじゃ仕方ないな。魔族より強いドラゴンだっているだろうし」


午前レイとの訓練を終えた俺は仲間達と共にドラゴンロックの山へ逃げ込んだ3人の女魔族の探索に繰り出していた。


「こうなったら強力な反応を片っ端から見て回るとしよう。テミス、ここから一番近い反応へ案内してくれ」


「東の方角に強い反応があるわ。でもいいの?反応は1つだけ、魔族は3人組だって話だったわよね?」


「いつも3人で行動してるとは限らないからな。とにかくその反応を目指してみよう」


テミスに先導してもらい一番近くの反応を目指す。昨日温泉に浸かったせいか身体が軽い、長旅の疲れを流し去ってくれたみたいだ。


「なんだか昨日までの疲れがウソみたいに身体が軽いです。温泉のおかげですね」


「それに気のせいかお肌の調子もいいわ。ユイト君の言ってた通り美容効果もバツグンだったみたいね」


「アレは良い物、主さま、あんなに素晴らしい物がなんで王都に無かったの?」


「温泉は決まった場所じゃないと湧かないんだ。ドラゴンロックは火山だから温泉が湧きやすい土壌だったんだろうな」


元の世界では温泉地で汲んだ湯をタンクローリーで市街地の温泉施設へ運んだりしていたけどこの世界ではそれも無理だろう。


「もしかしてタリアムの研究が完成したら王都のような都会でも温泉が楽しめる様になるかもな。今頃アイツも頑張っているだろう」


「前に言ってた転移魔法陣を研究している女の子だね。ボクはまだ会った事ないからいつか会ってみたいな」


「そうか、タリアムと面識があるのはサクヤとアイギスだけだったな。偽神を倒せたら皆で会いに行こう、きっと仲良くなれるさ」


「タリアムの研究が早く終わる様に喝を入れるべき。温泉は人類の至宝、皆が入れる様に布教するべき」


どうやら女性陣は温泉の事を気に入った様だ。待てよ?確か今俺達が探している魔族も3人とも女の魔族だった筈だ。まさか連中も温泉に夢中になっているなんて事は…ハハハ、まさかな。


「この匂いは…温泉?ユイト、この先にも温泉が湧いているみたいだよ」


「反応もこの先から感じるわ。変ね?ドラゴンが温泉に入っているのかしら?」


テミスの見つけた反応へ近づくにつれ硫黄の匂いが強くなってくる。やがて茂みの先に湯気が漂う広い泉が見えてきた。

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