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203 シグマの評価

竜が急降下した場所を中心に土埃が舞い上がる。かなり離れているこの場所からでも確認できる程だ。


「加勢に行って来ます!あんなに巨大な竜を相手に1人で戦うなんて無茶すぎます!」


「うーん?多分シグマの事だから平気だと思うよ?心配するだけ損だから気にしない方が良い。なぁシークもそう思うだろ?」


「クルルルルゥ!」


オウルさんの肩の上でそうだと言わんばかりにシークが首を縦に振る。人間の言葉を理解しているみたいだ、本当に頭の良い鳥だな…って感心している場合じゃない。


「私も最初はシグマ師匠の無茶な行動をユイトの様に心配してましたの。でも行動を共にするにつれて一つの結論に至りました、あの人の事は心配するだけ損ですわ…」


「一体どんな人なんだよ…兎に角俺はシグマさんの加勢に行って来ます。皆依代に憑依してくれ」


一対一で巨大な竜を相手にしていてもシグマさんを良く知る2人は全く心配する様子は無い。彼の実力が尋常で無い事の裏付けだろう。


「嘘ですわ…空を飛んでる…?」


「ユイト君もシグマに負けず劣らず常識ってモノを知らない気配がするね…長い事生きて来たけど空を飛ぶ人間を見るのは生まれて初めてだ。驚いたよ」


仲間達を依代に憑依させた俺は神靴ヘルメスの力で宙へと舞い上がった。その光景を目にしたレイとオウルさんが驚いた様子で語りかけてくる。


「俺はこのままシグマさんの所へ飛んでいきます。また後で会いましょう」


2人にそう言い残し全速力で竜が地面に激突した場所へと飛び立つ。シグマさんが戦っているのか目的地からは時折何かが爆破した様な光が見える。


「レッドドラゴンか…昨晩襲ってきたドラゴンもどきなんか比べ物にならない力を感じるな、そんな化け物と互角に渡り合うなんて…」


『レッドドラゴンは亜竜じゃなくて竜に分類されるモンスター。その凶暴性はドラゴンの中でも上位、昔討伐に向かった騎士団が返り討ちにあって全滅した事もある。って図鑑に書いてあった』


念話でアイギスが語りかけてきた。騎士団を全滅させるモンスター。ヤツは間違い無く今までに遭遇したどのモンスターよりも高い戦闘力を持っている。


「それにしてもシグマさんはなんでそんな危険なモンスターをわざわざ探して戦いを挑む様なマネをしたんだ?」


オウルさんの話だとシグマさんは自分からレッドドラゴンに戦いを挑みに行ったと云う事だった。襲われて仕方無く戦闘になったならまだしも何故自分からそんな危険な相手に戦いを挑む様な事をしたのだろうか。


「見えてきた、まだシグマさんは無事な様だ…なんだアレ!?どうなってるんだ!?」

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