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115 書状の扱い

明くる朝早くに目が覚めた俺がバルメス邸の居間へ降りるとラッカさんとペーギさんが話し込んでいた。


「おや、目が覚めたのかい?昨日は面倒を掛けてすまなかったね、早速ペーギにお小言をもらっていた所さ、サクヤちゃん達はまだ夢の中みたいだね」


「えぇ、サクヤ達があんなに酒癖が悪いなんて知りませんでした、街にいる時はともかく野営する必要がある時は絶対に酒を飲ませない様にします」


「はっはっは、そうしときな、モンスター達に寝込みを襲われたらシャレにならないからね、ところでユイト、旦那から渡された青の書状を見せてくれないかい?」


アイテムバッグから書状を取り出しテーブルの上に置く、ラッカさんは書状を確認すると何やら納得した様に頷いた。


「まったくウチの旦那も面倒な時期に面倒な物を拵えたもんだよ、でもこの書状は使い方次第で侯爵派を叩き潰す武器になるかもしれないね」


「武器ですか?俺には内乱を引き起こす危険物にしか見えません」


「だからこそで御座います、陛下が侯爵派へ強く出られないのは侯爵派が無実の罪で疑われたと被害者を演じているからなのです、しかしもし侯爵派が陛下へ弓を引く様な真似をすれば反逆者に成り下がります」


「ウチの旦那がラオ…陛下に青の書状を送った事を知れば侯爵派の貴族達は必ず何らかの動きをみせるだろう、そうすればそこに侯爵派を糾弾するスキが生まれる可能性が高いね」


毒と薬は紙一重ってヤツか、青の書状の使い方によっては侯爵派の貴族達のバックに魔族がいるかを確かめられるかも知れないな。


「なんにせよ一回陛下と話をしておきたい、ペーギ、陛下と2人だけで話が出来る様に渡りをつけられるかい?」


「…そうで御座いますな…確か本日陛下は午後に魔法の鍛錬の時間を取られている筈で御座います、奥様が陛下の魔法を指導すると云う名目でしたら接触できる可能性は高いかと」


「わかった、その手でいこう、ペーギ、悪いけど準備を整えて貰えるかい、陛下の魔法指導なんて何年振りだろうね、楽しみだよ」


「ラッカさんは国王様に魔法を教えた事があるんですか?」


昨日見たラッカさんの魔法からはかなりの魔力を感じた、優れた魔法使いが王族に魔法指導をする事が有ってもおかしくはない。


「私は昔王立学院で魔法の指導をしていた事があってね、陛下やウチの旦那はその時の教え子さ、懐かしいねぇ、まさかあのクラブ坊やと結婚する事になるなんて夢にも思っていなかったよ」


クラブ坊や?いったい2人の過去に何があったのだろうか? 

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