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107 エルフ達の現状

俺がラッカさんにパフィン村の出来事を話したのには理由がある、出来る事ならあの村へ護衛の兵力を駐屯させる事が出来ないかと考えたからだ。


「パフィン村を離れた後からずっとまた村が襲われる事が無いか気がかりだったんです、ラッカさんの力で何とかなりませんか?」


身も蓋もないがラッカさんは権力を持っている、使える力やコネはどんなモノでも使った方が良い、もし最悪の事態が起きた後で後悔しても取り返しが付かないのだ、肉親が危険に陥るかも知れないならばきっと何かしらの対応をしてくれるだろう。


「お客人、貴方達に礼を言いたい、私の知らぬ所で私の家族達が貴殿らに命を助けられていた様だ、私は公爵夫人である前に1人のエルフ、家族を救ってくれた礼は我が全てを持って報いよう」


「頭を上げて下さい、俺は俺のやるべき事をしたまでです、それよりも村に護衛を向ける事は可能でしょうか?」


「ユイト殿…アンタって人は…それについては心配要らないよ、何日か前にウチの旦那から伝書鳩が届いた、パフィン村のエルフ達はしばらく皆でザラキマクの街へ住む事にしたそうだ、アンタ達がザラキマクを出た後の話だよ」


よかった、これで一安心だ、ザラキマクには騎士団が常駐し冒険者も多い、更に海竜様も街を気にかけてくれている、あの街にもう魔族が仕掛けてくる事は無いだろう。


「安心しました、しかしいきなり村人が全員で移住するなんて何か有ったんですかね?」


「それがどうやらウチの弟が皆で大きな街へ移り住む事を勧めたみたいなんだ、私はどういう事かオウルに話を聴くために王都に戻って来たんだけどね、入れ違いでどこかへ旅立ってたんだ」


「オウルさんが最近まで王都にいたんですか?旅に出たとは聞いていましたが王都に向かったとは知りませんでした」


「私の昔の仲間達と一緒に王都で何やら調べ事をしていたみたいだ、詳しい事は判らないけどつい最近までは王都にいたみたいだよ」


オウルさんが何を調べていたかが気になるな、きっと彼は偽神や魔族について何かを知っている。


「そうですか…、俺もオウルさんとは一度話をしてみたかったから残念です」


「そう言えばアンタ達も何か探し物が有って王都に来たんだったね、旦那からの手紙に書いてあったよ、良かったら話を聞かせてくれないかい?出来る限りの協力をさせて貰うよ」


「お言葉に甘えてもいいですか?実は王都が広すぎてどこから探して良いか考えていたんです、探しているのは無くしてしまった俺の装備品なんですが…」

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