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大変遅くなりましたがやっと更新できました。申し訳ないです。

 ライブが終わり興奮冷めやられるまま帰った僕は、家に帰り愛用のベースを持っていつもの路上で音を響かせていた。

 今日は何だか気持ちが前面に押し出していく。

 この曲は孤独の曲のはずなのに。今の僕には、この曲を孤独の曲として表現できていないだろう。

 歌い手が変われば表現が変わってくるものだと思っていたが、感情が変わっても変わるものなんだと思ってしまう。

 だから僕は孤独の曲なんて弾いてない、心に響く曲を心が熱くなる歌を歌っている。

 そんな演奏を長々とやり終えた後、お辞儀をし片づけに入っていく。

「今日はなんだか熱いね君」

 終わったすぐ後に声をかけてきた人がいた。振り返らなくても彼女であることは何故だかわかってしまうそれほど彼女の声は透き通っているのかもしれない。

 そこには、やはり彼女が立っていた。

「もしかして今日のライブを聞いて居ても経っても居られなくなった」

 そんなことをニヤニヤした顔で見てくる。憎たらしい顔である。

 僕は、そんなんじゃないといいながら、気持ちを落ち着かせるように荷物を片付けていく。

「でも今日の曲は私のハートをドクンドクンさせる最高の曲だった。……やっぱり君を誘って正解だった」

「君と僕が音楽性があってるていうのならそんなのは間違いだね、僕は君みたいに明るい曲は好きじゃあないんだよ。悲しい曲が好きなんだ」

 僕は荷物を持ち歩きだす。彼女は僕の荷物を手伝おうとするが自分で全部持つ。

「む~でもまあ君がどんな曲が好きだろうが君を入れたことを間違いなんて思わないよ私は」

 彼女はポジティブである。僕とは違い常に前を向いて進んでいる。

 僕だって前を向いているがだけど僕のほうは壁があって毎回それを避けるのが大変である。だから保険をかけていきたい毎日なんだけど、彼女にはそれが必要ないくらい神に愛されているんだろう。

「それに君は私のを運の良さを分かってないな~これでどれだけ追試を免れてきたことか」

「運がいいのは認めてもいいけど追試になるのはその前に対処したほうがいいよ」

「痛烈なダメ出しだね。勉強なんかやってる暇ないよ私の夢の邪魔だね」

「いやいや知識を増やせばそれだけ歌詞もユーモアになるだろうに」

 まあ僕は別に彼女は頭は悪くないんだろう。追試という単語もしゃれで言ったんだろう。

「ならこれからの歌詞にはユーモアが入っていくんだね。君のおかげで」

 そんな馬鹿話をしながら帰路を歩いていく。



☆☆☆☆



 家に着いた僕は部屋に入り椅子の上に座り込む。

 全身の力を抜き、背もたれにもたれ掛かりながら目を閉じる。

 気持ちを落ち着けてきたいるとパタパタと誰かが昇って来ているようだ。その足音は僕の部屋まで来て扉がバンっと勢いよく開けられて、開けた人物は僕を視認した後僕の漫画を何冊か拝借して出ていった。

「我が家の妹はマジ怖いんすけどなう」

 あんな無言で人のものを取っていく人を僕は身内とは思いたくなくなってくる。

「別に構わないんだけどさ」

 その後は特にすることはないので歌詞の確認とコードの確認を眠くなるまで続けた。



☆☆☆☆


 ある音響施設にて音が反響している。

 空間の中にはギターを持った少女が歌い、ドラムが鳴り響き、ピアノが奏でられそこにベースの音が入っていく。

 一点の曇りのない音が鳴り響いていた。

「……う~~ん……やっぱり最高だよベース君。私の目に狂いはなかった!」

「くっうまいわね、悔しいけど」

「まあ確かにうまいがあいつの決定したことだし、もともと覆らねえだろ」

 まあ認めてもらったってことでいいのかな。

「いやでも予想以上に早く覚えてきてくれてうれしいよ!」

 彼女の顔が目の前まで接近して目をランランに輝かせている。

 これで照れる僕ではない。何なら無表情を決め込んでいるまである。えっ緊張で固まってるだけだあ、な訳ないだろ何ならこっから抱きしめて殴られるまで想像する余裕すらあるわ。

「い、いやべ、別にすすすごくないだろ」

「きょどってんじゃねえよ気持ち悪い」

 気の強い女性がすかさず言ってくる。

「そんなこと言わないの夏も~これから同じバンドでやっていくんだから仲良く」

 それを彼女がたしなめる。

 それに対して気の強い彼女はプイっと顔を背けるだけである。

「まあ、とりあえず歓迎するぜ俺の名前は大吾っていうんだ。まあ一応凛音のいとこだ。これからよろしくな」

 強面の男性は手を指し伸ばして握手をしようとしてきたのでそれに応じる。

「ほら夏も自己紹介してこれから長い付き合いなるんだから」

 彼女に言われたから仕方なくという感じで渋々自己紹介をしてきた。

「……夏希。名前を教えたからって安く呼ばないでよね」

 彼女は何ともいやそうに名乗ってくる。本当に僕は何かしただろうかと思わずにはいられない。

 もしかしてツンデレかなんて的外れのことまで考えてしまう。

「そして知ってるだろうけど私の名前は凛音。凛として咲く花の如くの凜に音楽の音に凛音だからね。そして夏とは幼稚園からの幼馴染なんだ」

 別に興味なかった情報まで言ってくるあたりさすが彼女である。

 流れ的に僕も言わなきゃいけないみたいだったので軽く自己紹介をして終わる。

「じゃあこれで正式に決定ってことでこれからビシバシと行くよー」

 そっからは合わせを外に出たら、夜が更けるまでやり続けた。 



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