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回胴式優義記  作者: 煙爺
第一章
22/171

遂に発見か光り輝く伝説の鳥

「ちょっと待っといてくれ」

そう言ってコンビニのコピー機で

何かをコピーする山村


その間アタルが車を指差し

カオルに尋ねた

「この車カオルさんのですか?」


コンビニの駐車場にあったのは

大きなハイエース

「ちゃうよー洋ちゃんが借りてきてん

とりあえず積むの手伝ってやー」


そう言って車のトランクを開け

金属の板を地面とトランクの間に架けた

広い後部座席が運転席側の後ろ以外全て倒されフラットになっており

そこに積まれているのは1台のMB[マウンテンバイク]のみ

そこへ原付バイクを積み始めるカオル

「アタル積んであるMB一回降ろして原付後ろから押してやー」


そう言われ慌てて手伝い

何とか積まれた原付バイクを紐で固定していくカオル

「MB積んでー原付の横でエエわー」


バイクとセットで固定されるMB

それが終われば空いたスペースに他の荷物を積んで準備完了

(チャリ置いて来いって言うから歩きで来たけどまさかMB用意されてて更に原付も積んで行くとは思わんかったわ)


そんな風に感心していると山村が戻って来た

「おっもう終わったんか?ほんなら地図渡しとくわ、書き込みに赤点は打っといたけど新しい店出来とったらわからんから

また向こうの喫茶店寄るからな」

そう言って渡されたバインダーの中には

赤点が所々に打たれた詳細な地図がコピー

されていた

アタルが質問する

「これって何処の地図ですか?全く知らん地名なんですけど」


「あぁ A県とS県の間ぐらいやな」


「はぁー…ほんでこの赤い点は?」


「それはパチンコ屋の場所や前行った時の

地図を参考にしてな今回は楽やわ

普通の新装廻るだけやから

攻略やったらネタ回して

店探しからやらなアカンからな」


感心しっぱなしのアタル

「はぁー…大変なんですね攻略って」


「こんな事で感心しとってどないすんねん

それよりホレ忘れモンないか確認せえよ

まぁ大体の物は向こうで買えるけどな

金とカードと携帯以外やったら何とかなるわ」


そう言われ、ふと気付いた

「山村さんカードって?」


「はぁ?キャッシュカードやん……アタル

お前まさか銀行のキャッシュカード無いんか!?」


「あー…無いですねハッハッハすいません」

(全然考えてなかったわ…どないしよ)


「いやお前金どないするつもりやってん!?

まさか全部持ち歩く気か!?」


「肌身離さず持っとこかなと…駄目ですかね?」

(これしか無いやろ身分証も無いし…)


山村が時間を確認し2人に告げる

「2人共急いで車乗れ!ホームセンター行くぞ!」

慌てて車に乗り込み出発する3人

車内でカオルが山村に尋ねた

「洋ちゃんホームセンターで何買うん?」


「判子や認印アタルの名字やったら

神崎やからあるやろ」

5分ほどでホームセンターに到着

すぐにアタルに言う


「認印買って来い神崎のな急げよ」


「いやでも身分証無いですよ?」

(認印あっても身分証無いから通帳は無理ちゃうの?)


「はぁ?何言うてんねん早よ行け!急げよ」


そう言われレジ横あるサービスカウンターで神崎の判子を購入すぐに車に戻る

車に戻ると山村から

「暗証番号あるから4桁や考えとけよ」

と言われ仕方なく思いついた番号を告げた


車はそのままスポーツ用品店近くの銀行へ

判子と暗証番号を書いた紙を持ち山村が言う

「ちょっと待っとけ

その間に他の忘れモンないか確認しとけよ」

と言って銀行の中へと入って行った


(えー!俺は行かんでエエの!?

無理やろ絶対!!)


そんな心配そうなアタルをよそに

気楽そうなカオルが話す

「アタル口座無かったんかー

まぁ心配せんで大丈夫やー

まだ14時18分やし忘れモンの確認しよやー」


「あっハイ」

そう言われ荷物の確認をする2人


15分程で山村が戻って来た

その手には真新しい通帳が

(えぇぇ……何でいけんの?

本人確認と身分証いるやろー.…)

車内に入りアタルに通帳とカードを渡す

「アタルこれお前の通帳とカードや

無くしたら再発行は免許要るから

絶対無くすなよ」


それらを受け取ってから

疑問を山村にぶつけた

「あ、ありがとうございます

でも何でいけたんですか?

口座作るの身分証要りましたよね?」


山村が呆れた顔でタバコに火を付けた

「そういうとこは中学生やな…口座作るのに身分証は要らん再発行や身分証要るのは

覚えとけよ」


「あーそうなんですか勘違いしてましたわ

わざわざすんません助かりました」

(はぁーこの頃は身分証要らんかったんか…うわ…ほんなら架空の口座作り放題やんけ

将来エラい事なるでぇ……)


そんなアタルの胸中など知らず

セカンドバックを取り出し助手席に座る山村

「カオルちょっと運転してくれ

アタルに説明あるから」


「わかったー半分過ぎたら運転代わるわー」


そんな会話をしながら高速入り口へ向かって

車は出発

車内で山村がアタルに何かを渡す

「アタルこれ持っとけ今から使い方説明するからな」


渡された黒い何かは懐かしのポケットベル


それを受け取ったアタルは心の中で感動していた

(うわポケベルや!!懐かしいなぁー!

持ってる奴おったなぁ使ったことないけど)


山村が説明する

「エエか?ここに数字が出るからな

その意味覚えて行動するんや

まぁ急には無理やから何個かだけな

106でTELこれは電話して来いって事や

2110で着いた

0906で遅れる

889で速く

49で至急

45で集合

51で来い

これはアタルだけ来いって事やな

で、後はこれの組み合わせや

49106やったら至急TELとか

450906やったら集合遅れるとかな

まぁわからんかったら俺かカオルに電話して来たらエエから、わかったか?」


「わかりました、お借りします山村さん携帯

持ってるのにポケベルも使ってるんですか?」


「あぁ携帯とかPHSは電波弱いんや

パチンコ屋の中でも繋がらんとこもあるしな

ポケベルは電波だけは最高やからな

月2500円ぐらいやし持ってて損無いで」


「へぇ色々あるんですね」

(初期の携帯は電波弱かったてホンマなんやな初携帯は2002年やったからなぁ……

知らんかったわ)


一先ず全ての説明が終わったところで

再び山村が話し出す

「よっしゃ、ほんならこれからの行動を確認するからな先ず向こうに着いたら国道沿いの

S駅近くにある喫茶店で地図を更新する

でアタルはそのままMBでS駅周辺の店

カオルは原付で工場地帯周辺の店

俺は駅の方から離れた店を見て回る

まぁ全部で20件ぐらいや

で終わったら連絡して集合

チェックする内容は……

まぁお前らやから言わんでもわかるわな

俺からは以上や何か質問あるか?」


アタルが答え

「今のとこ特に無いです」


次にカオルが何かを聞いた

「無いわー…ほんで話し変わんねんけど洋ちゃん」


「ん?」


「やっぱりカズさん無理やって?」


「あぁやっぱり7月8月は無理なんやと

しゃあないわアイツにとっては掻き入れ時

やからな9月なってもいけたら連絡する言うとったわ」


「そっかぁやっぱ無理かー

後で車のお礼しとくわー」


「おぅそうせぇアイツ俺の車貸したったら

毎日カエルでよーやるわ言うからな

お前も夏以外カエルやろ言うたら笑っとったけどな」


ここでアタルが2人に尋ねた

「カズさんって人から車とMB借りたんですか?」


「そうや桐嶋 一也いう奴でな歳は俺と一緒でファイヤーバードやっとった時に知り合ったんや顔は死ぬほどイカツイけどエエ奴やで

初めて会った時はカオルと一緒にシバかれる思たけどなハッハッハ」


「えぇ…そんなに恐い人なんですか?」


「見た目はな中身は大丈夫や

初めて会うた時に呼び出されたけど

流石のカオルも喧嘩売らんかったもんな」


「いやカズさんは無理やわー……

初めて見た時絶対レスラーや思たもん

俺のパンチなんか通じる気せえへんってー」


「えぇぇ……猛烈に会いたくなくなったんですけど……」


「ハハハ大丈夫や落ち着いた奴なんやで

いっつも攻略一緒にやっとってな

キレたカオルを止める役なんや

ただ海の家やっとるから7月8月は無理でな

ほんで今回車とMBだけ借りて来たっちゅうわけや」


「あぁだからこの車なんですね納得しましたわ」


「まぁ8月中にK浜の方に行くことあったら

寄ったってくれや俺の名前言うたらジュースぐらい奢って貰えるわハハハ」


そんな話をしながら

車はいつの間にか高速の上に

2時間ほどで運転をカオルから山村に交代し

更に車はA県へと向かう

途中

「すいません運転代われずに…」


「いやお前中学生やんけ……無茶言うなや」


「あ、そうでしたねハハハ 」

(普通に忘れとったわ…)


「アタルやったら大丈夫ちゃう?疲れたら代わってみてやー洋ちゃん」


「アホか!?

万が一高速で事故ったら全員終了やんけ!!もっと駐車場とかで練習してからや!!」


「いや練習してもアカンでしょ…」


そんなこんなで更に2時間が経ち

高速を降りて目的の喫茶店へと向かう

20分程下道を走り目的の喫茶店へと到着

時刻は19時49分 車を停め中に入る3人


カラン カラン


座る前に注文する山村

「アイスコーヒー3つ あと電話帳貸して貰えますか?」


電話帳を借りて持って来た地図を開き

真剣な顔でパチンコ屋の住所と地図の赤い点を合わせて調べて行く

「ここもある……ある…あるな…」

(なるほど電話帳で住所調べて

地図に赤点付けて行くんか

スマホ無い時代はこうしとってんなぁ)


10分程で全ての赤い点をチェックし終わり

店に番号を振って行き地図が完成

「ほんならこの地図の通り番号振ってくれ

それからこの16番は新しい店や

地図に新しい赤点打ってくれな

この北側の工業地域中心の1〜7番はカオル

真ん中にあるS駅中心の8〜16番はアタル

ほんで南東にポツポツある17〜21は俺や

わかったか?」


「わかりました」


「わかったー」


「良し、ほんでカオル」


「んー?」


「アタルは軒数が多いからお前自分の担当

終わったらアタルに連絡して手伝ったってくれ、俺は結構下まで行くから間に合わんからな」


「わかったー」


「アタルはバイクが行きにくい商店街の中から先に見に行け、店も固まってるし国道沿いはカオルがフォロー出来るからな」


「わかりました商店街を先ですね」


「ヨシほんなら行こか

すんませーんお会計してー」


店を出て早速MBと原付を降ろし

いち早くMBに跨ったアタルが2人に声を掛ける

「ほんなら先に行ってきます」


「おう気付けてな」


「後でベル鳴らすからー」


MBを漕ぎまずは一番近い

S駅西側ロータリーの店から見て行く

スロットのシマにはニューパルとスープラに

3箱出ている台がある4号機Bタイプのトロピカーナ…BIG21となっており明らかに怪しい

コンドルは無く新装の知らせもない

定休日と換金率を聞いて店を出る


次に踏み切りを渡って

東側ロータリーにある2店舗

先に入った店はバニーXOとスープラに

ニューパル客はニューパル10台が満席で

他は2〜3人どこに行ってもニューパルは人気のようだ

店を出て同じロータリー内のもう1軒へ


店に入ると…あった!

一番手前にコンドルが6台ある

しかし打っている客は1人だけ

どうやら4日前の木曜日に入ったようだが

既に客が飛び気味だ

打っている客も下皿のみで適当打ち

他の機種はチェリーバーにビガー

そして満席のニューパル12台

とりあえずチェックして店を出る

次はいよいよ商店街周辺のの3軒だ


月曜日の夜ということもあり少し静かな

商店街を進んで行く、もうシャッターの

閉まった店がいくつか見える

そんな中異様に明るい場所に着く

商店街の1軒目だ

スロットコーナーはニューパルにプレイガールVという知らない台とコンチⅢ

ニューパルに1人中押しでハズシをしている人がいた2箱出ており設定もありそうだ

それらをチェックして次の店へ


2軒目は商店街から1本道を外れた場所にあり何だか静かな店…少し嫌な予感がする

店に入ると………すぐに出た

スロットコーナーは無くパチンコのみで

怖い客と店員…I店の系列店かと思ったが

どうやら違ったようだ


商店街に戻り3軒目

珍しくニューパルが無い店

機種はスープラとチェリーバーにイブX

初めて見たイブXの絵柄に少し目を惹かれたが他に見るべきところは無いと判断し

店を出る

これで商店街の店は全滅


商店街を出て国道を左に進むと

10分程で店が見えてきた

店に入るとニューパルが12台に

フリッパーが8台とコンチⅢ10台

ここにも無い…とりあえずチェックすると

明後日水曜定休日で木曜に新装と書いてある

機種は…コンドル10台!

メモにチェックを入れ店を出る


更に5分程進み左手側にある店へ入ろうとした時ポケベルが震えた

見ると数字は106

店の横にある公衆電話からカオルに電話を掛ける

「……あっもしもしアタルです」


「アタル終わったー?俺あと2軒やねんけど

どないー?」


「コッチもあと2軒です今丁度15番のRって店の前でこの店見たら後は道戻って16番のEって店で最後です」


「そっかほんなら大丈夫そうやなー

何か洋ちゃん道混んどってなー

21番のMって店間に合わんかも知れんから

俺が見に行くわー

ほんで悪いねんけどそのまま道進んで

俺の7番にあるZって店見といてくれへん?」


「わかりました7番ですね」


「ごめんなーほんならまた後でー」


電話を切り店へと入る

機種はニューパルとチェリーバーに

新台がアラジンマスター

ニューパルにハズシをしている人が1人いた箱半分程であまり出ていないが粘っている様だ 一応チェックする


店を出て国道沿いを更に進み

言われていた店に到着

かなり時間が掛かってしまった

時間は22時丁度、道を戻る事も考え急いで店を見る

機種は一番手前にビガーが16台

背中合わせにコンチⅢ16台

この時間でどちらも客は6人ほど

奥の右側にニューパル12台

向かい合わせにコンドルが12台あった

ニューパルは4人座っているが

コンドルはゼロ…新台の札が虚しく見える

とりあえずチェックと一番確率がイイ台に

拾ったコインを仕込み店を出た


急いで自転車を漕ぎ来た道を戻る

閉店時間が不明の為10時半前には着きたい

坂道がツラいがギアを変えると一気に楽になった

流石マウンテンバイクは坂道に滅法強い

必死でMBを漕ぎ続け約15分

最後の店に到着した

もう汗だくだ

店は今までの店よりも新しく

壁もタイル張りの綺麗な店で

データ機器もU店と同じ総回転数まで見える

優れモノ

(そう言えば16番は新しく出来たって言うてたな)

そんな事を思い出しながらスロットのシマへ

一番に目に入ったのはアラジンマスターと

向かい合わせの神龍と書かれた台

どちらも客は2人ほどだが

神龍は7箱出てBIG中、後ろを通る時に

チラッと見ると64回目のBIG中だった…

(うわぁ万枚いってるな…)


そこを抜けると次に見えたのは

ダイバーズと待望のコンドルだ

客は誰も座っていないが

とても気になるものが見える

ダイバーズとコンドルの上に


全台設定456と書かれた札


(いやホンマかいな…等価やで?まぁ一応

データ全台メモして帰ろか)

一応換金率も聞いてみたがやはり等価

パチンコのシマや閉店時間もチェックし

店を出た


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