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回胴式優義記  作者: 煙爺
第一章
13/171

サンダーバードと牛と米

前を歩くカミナリ様に仕方なく付いて行く

さっきまでコンドルの新装ということで

昂ぶっていた気持ちが謎の呼び出しにより

一気に落ち込んでいた

(えぇー……呼び出しやん…

落雷スペシャル炸裂やん……

何でやハズシしたらアカンかった?

でもカミナリ様もハズシやってたよなぁ…

うわぁシバかれんのかなぁ……

警察行ったらパチ屋行ってた事バレるし

まぁ家はエエけど学校バレたら面倒くさいし

ヤバそうやったら走って逃げよか…

でもコイン勿体ないから交換だけさしてくれへんかなぁ3000円使ってもうたし

まぁ何とか話つけなしゃあないか…ハァ…)

とそんな事を考えながら歩いていると

裏口にある自販機の前でカミナリ様の足が

止まった

自販機にお金を入れながらカミナリ様が

口を開く

「ニィちゃん何がエエ?好きなん押してや」


まさか飲み物を奢って貰うとは思わず

「え?あっハイ すんません頂きます」

と焦りながらも烏龍茶のボタンを押した

(あれ?何か怒ってる感じちゃうなぁ)


カミナリ様がタバコに火を付け話し始める

「ゴメンなニィちゃん、ちょっと何個か聞きたいことあってな別に怒ってるわけちゃうねんけど」


「ハイ何ですか聞きたい事って」


「うん、これはちゃうと思うんやけど

ニィちゃん前に並んでた開店の打ち子とは

ちゃうよな?」


「あー違います」


「まぁそやわな、あんだけ増やしもハズシも

出来たら安い日当で打ち子なんかやらんわな

ゴメンゴメンほんならこれが本題なんやけどニィちゃん……誰かと組んでんか?」


「組んでる?組んでるって何ですか?」


「あー……何ていうか…何人かで組んで打ってるか?って事や」


「あぁそういうことですか、いや1人ですけど」


「ピン?ホンマに?別に怒ってるわけちゃうから正直に言うてや?何やったら話し通すしな」


「いやホンマに1人です」


「そうか…いやスマンかったな

いやニィちゃん若いやろ?だからてっきり

どっかのヤツが若い子仕込んで何人かで

新台打たしてんのかな思たんや

でもそれにしては他の新台座ってる客も

いつも通りやしおかしいなと思てな

ほんで聞いてみたんや」


「あぁそれでですか」


「うん、ほんで聞いてばっかりで悪いけど

最後にもう1個だけエエか?」


「イイですよ」


「ニィちゃんまだハタチなってないやろ?

若いのに何であの台の増やしとハズシ知ってんのや?誰かに教わったんか?俺の見た訳ちゃうやろBIGで中から押しとったもんな」


(成る程だから誰かに打ち方仕込まれて新台打ちに来たと思われたんか

さて何て答えようかな………

まさか27年後から来ましたとは言えんしな…

うーん………ヨシこれで行こう)

「いや他の県で1回打った時に隣に座った人の打ち方見て覚えたんですエライ出してたから真似してみようと思て」


「あぁ成る程な ほんでBIGで中から押しとったんか しかし中青の右赤か…確かにそれもアリやな…」


そんな時ホールからアナウンスが聞こえた

「お客様のお呼び出しを致します

スロット新台クランキーコンドルコーナー

311番台 312番台のお客様、台をお離れになって少々お時間が長くなっております

いらっしゃいましたら至急お戻り下さい

お戻りにならない場合空き台として解放させて頂きます」


「あっ!」 「あっ!」


思わず声が被った

「ニィちゃんとりあえず戻ろかスマンかったな後でキッチリ詫びさして貰うから許してや」


「いや大丈夫ですからとりあえず戻りましょう」

ダッシュで台に戻ると2台とも食事中の札が

付いていた

カミナリ様がパチンコのシマにいた店員を手招きで呼びながらアタルに言う

「ニィちゃん俺が言うとくから打っといてエエで」


すぐに小走りで来た店員にカミナリ様が言う

「いやスマンスマンちょっと知り合いに会うたもんやから裏で話し込んでしもたんや

悪かったな」


それを聞いた店員が苦笑いしながら言う

「もう勘弁してぇやホンマは休憩札は開店30分後からやし新台は5分以上空けたらアカンの知ってるやろ?…怒られんの俺なんやで」


「悪かったって後でトイレにマルメン置いとくから、な?」


「わかったわかったから…もうエエよ」


そう言って店員は札を回収し戻って行った


「大丈夫なんですか?」


「あぁ何も問題無いでニィちゃんも気にせんと続き回しや悪かったな」


「いやわかりましたホナ」

そう言って台を打ち出すと隣のカミナリ様も

打ち始めた


211ゲーム

また青テンから今度はバケ


258ゲーム

コインが飲まれ2000円追加で

斜め青7テンパイ右下赤ゲチェナでBIG


21ゲーム

斜め青7テンパイ右リール上段コンドルでバケ


16ゲーム

青テンからBIG


359ゲーム少しハマって

リリスからBIGとそこから軌道に乗り始める

夜7時を越えたあたりで

168バケ、590バケ、341バケと

3連続バケのBIG間1099ハマりを喰らい

半分ほどコインが減り少し焦ったが

その後56、83、74、36とBIGが4連チャンで

一気に盛り返し

最後は169バケ、112BIGを

引いて3ゲーム回しスイカを取ってヤメ

結局

総プレイ5243 B22 R12で

コインを流すと2926枚

投資は全部で5000円なので


本日の収支

投資5000円

回収38500円トータルプラス33500円

5243回転 BIG22回 REG12回 2926枚


となった

ちなみにカミナリ様の台をチラ見したところ

5226回転B25にR16で4340枚だった…

(いやいや何でB3R4の差があって回転数が

17しか変わらんねん…

なんぼ俺がコンドル慣れてないって言うても

速すぎるやろ…何食うたらそうなるんや)

そんな下らない事を考えながら

データをチェックし明日の狙い台に仕込みをして帰ろうした時、カミナリ様が手を振りながら近付いて来た

「おーいニィちゃん帰るんか?良かったらメシでも食いに行かんか?奢るで」


「いいんですか?」

(奢り!?ホンマに!?大チャンスや!!)


「おー今日は悪いことしたしな

詫びやと思ってくれたらエエから

俺が車出すから行こや」


しかしここに自転車を置いて行くわけにも行かずどうするか悩む

「あーでもチャリなんで…」


「あぁ大丈夫や チャリ乗って駅のロータリーで待っといてや今パーキングから車出して来るから」


「えっ?あ、わかりましたロータリーですね

待っときます」

(どうする気やろ?まぁエエわ 待っとけ言われてんから待っとこ、しかし奢りか楽しみやなぁ)


そして待つこと5分

「お待たせ積むからちょっと待ってな」

登場したカミナリ様を見て納得

車は白いランドクルーザーのプラド

確かにこれなら上に自転車が積める

自転車を積み終わり

「ホナ乗ってや」

という一言で助手席に乗り込む


「失礼します」


「ハハッそんな緊張せんでエエから

楽にしてや まぁすぐ着くから」


ロータリーを抜け、車は駅の反対側へと抜けて行く

カミナリ様が話し出す

「そういやお互い名前も知らんかったな

俺は山村や 山村洋二って言うねん ニィちゃんは?」


「あっ神崎です 神崎 中」


「へぇアタルか縁起エエ名前やん」


「ハハッホンマですね初めて言われましたわ」


「自転車いうことは家近いんか?」


「そうですね えーとS店知ってますか?」


「あぁ あのアラⅡと猫の死体ある店な」


「猫の死体?」


「知らんか?ワイルドキャッツや

あれ昔は裏やったんや出た当初はな

ところが検定取り消しなってな

中身飛ばされてノーマルなったんや

ほんで付いたアダ名が猫の死体」


「あれノーマルやったんですか!?

何かいっつも客ゼロやから変やなと思ったら…」


「まぁあそこはパチンコと裏モノがメインの店でスロットの入れ替えは滅多にせんからな

放ったらかしてんのやろ…ほんで何でS店が出て来たんや?」


「あ、S店の近くに住んでます」


「はぁ?ニィちゃんS店からチャリで来てんのか!?U店まで滅茶苦茶遠いやんけ!」


「まぁそうですね一番近い道でも20分ぐらいです」

そこまで話したところで車は何故か月極駐車場に到着


「まぁエエ続きはメシ食いながら聞くわ

とりあえず着いたから先降りてや」


「えっとここは?」


「ん?俺の借りてる駐車場やこっから近いからな歩いて30秒で行きつけのエエ店があんねん」


「あぁわかりました」


車を停め駐車場を出て右へ

来た道を少し戻る

「もう23時過ぎてるからな、こんなとこか

居酒屋しか開いてないんやまぁ遠慮せんと

食うてやホナ入ろか」


そう言われて着いたその店は

赤い光に照らされ換気扇が煙を吐き

そこから漂う香ばしい匂いに燻された暖簾に

焼肉 青牛屋 と書かれていた


(焼肉?焼肉奢ってくれんの!?ホンマか!

カミナリ様!いやカミナリ&鳥職人…カミナリ鳥…雷鳥……いや!これや!

サンダーバードや!

U店を守る秘密組織サンダーバード様や!!

ありがとうこざいます!!!

お米とお肉をしっかり頂きます!!!

やったぁぁぁぁぁあ!!!)


今アタルの脳内で上段に青7がテンパった

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