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戦国好き達は英雄の代行を任されました  作者: ユートピア
尾張平定編
7/39

兄に寄りそう妹の作法

行動方針が決定し、締めに入る僕


「剛輝は足軽代表として作戦の話を聞いたって事にして積極的にみんなへ作戦の準備に取り掛かるよう言ってくれ。多いと思うけど頑張って!」


「了解だ。殿w」


「太一は僕に任されたという事で、外の準備が滞りなく進んでるかどうかの現場監督な」


「わかったよ。僕への初命令だね(笑)」

「そ、そういう事になるのか」


少し照れくさい


咳払いを一つ入れ


「じゃあ、由紀は足軽以上の立場のものへの作戦の伝達と中での作業の現場監督をお願い」

「任せて」


これで僕の伝える事はすべてだ。


家来達には、僕が伝えた方、正確に伝えることは出来るが、家来という立場の3人に任せた方が自然だろう。今は僕たちの正体を疑われるわけにはいかない


正体に関する立ち回りなども話し合わなければならないが、詳しくは真彩ちゃんの事がかたずいてからだ


大丈夫、とりあえず伝え忘れはないはず



「うん、じゃあ解散!」

「「「ハッ」」」


皆が僕に向かってこうべを垂れてくる

やだ、何これ。マジで殿みたい


そんなバカな事を思っていると、3人は立ち上がり己の役目を果たしに部屋の外に出ていった


(広い部屋に、一人ぼっちってなんか虚しいな...)


真剣な話ではあったが3人との話し合いは、不謹慎ながら楽しかった。


だから余計にそう思うのだろう。しかし、話す事ができるのはこれから恐らく死ぬまでだ。


そして、今度楽しい話をする時は、真彩も一緒にもっと楽しい話を...


近い将来の事を思い浮かべながら、再度この作戦を成功させようと心に誓いなおした。




由紀said

「さて、まず伝えるべきは重臣の佐久間信盛氏と..」


長秀の記憶と由紀の知識で作戦の内容を伝える優先順位を決めながら歩いていると


「あのー長秀さん?」


外に出たらいきなり声をかけられてしまった

ミスのないよう、応対しなくちゃね


「はい、なんでしょう?」


笑顔で声のした方を振り向く


「あの、もう軍議は終わったのでしょうか?」

「ええ、もう終わりましたよ」


受け応えをしながらこの女の子の正体について思い出そうと記憶を探る


「そうですか!では、もうお部屋に入っても構いませんか?」


恐らくは、さっき皆で軍議をしていた部屋だろう


「ええ、大丈夫だと思います」


言い終えてからこの女の子の正体を長秀の記憶の中から見つけた


(この子は!?)


「では、私は行きますね。ありがとうございました」


由紀がその子の正体に気づいた時にはセリフを言い終え、優雅に由紀が今来た道を歩いて行った。




優吾said


「さてと、そろそろ信長の部屋に行ってみるか」


流石に、1人だとこうも広い部屋は落ち着かない

自分の部屋でゆっくり今後の作戦を考えたい


それに、正直なところ信長の暮らしていた部屋に一刻も早く行ってみたい


部屋の外装やおいてある本など記憶にあるとはいえ

憧れのモノホンの信長の自室だ。深呼吸などしてみたい

そんな事を考えながらニヤニヤしていると


「あのー今よろしいでしょうか」


誰だろう。3人の声ではない。気を引き締めないと


「うむ、構わんぞ」

「失礼します」


ドアの向こうから現れたのは女性...いや、かわいい女の子


「お茶と茶菓子を持ってまいりました」

「う、うむ」


信長はこんなかわいい子にお茶を用意して貰っていたのか..

流石は俺の憧れた男


「少し、お話しませんか?実は自分の分も持ってきてしまったのです///」


何このかわいい生物!めちゃ可愛い女の子が首を傾げながら不安そうにこんな言葉を尋ねてきたら誰でもそう思うだろう


同じ男として信長を少し憎くなってきたかもしれない


(いや、ちょっと待て!?)


今は僕が織田信長だ。という事は彼女は僕に今言ってきているという事!!


なにそれ夢みたい

あー!ありがとう信長様。あなたに様に向かって少しでも穢れた事を考えを持ってしまって申し訳ありませんでした


「あのぅダメですか...?」


おっと頭の中で考えすぎていたようだ


「お茶が冷めてしまう。早く中へ入って来い」

「はい!!」


僕がそういうと笑顔が弾けた

眩しい!あんな言葉を投げかけてこんな反応が返ってくるとは

こんなのイケメンだけに許された特権だと思っていた


あれ?今の僕の顔、つまりは信長の顔ってイケメンの部類に入る?

俄然がぜん自分の顔に興味がわいてきた


「はい、どうぞ」


スッと僕の前にお茶が置かれる


「ありがとう」


お礼を言うと


「!?」

驚愕の表情になる目の前の美少女


え、何?

僕何かまずった!?


記憶を探ると、信長はお茶を持ってこられたくらいでは、礼は言わなかったみたいだ


(やばいか...?)


反応を伺うと下を向きプルプルと震えている

え、怒ってる?笑っってる?


わけがわからない。ひとまずフォローの言葉を掛けようと思った時


「お礼を言われるなんてとんでもないです!!いえ、お礼を言われるのが嫌なんじゃなくてですね!こんな事でお礼を言われるなんてもったいないとゆうか何と言うか///でもでも!!真に嬉しゅうございます!」


何このかわいい生物(2度目)

2度も言うのも仕方ないと思う。


自然にお礼を言っただけで、目をキラキラしながらこの反応だ

こんなかわいくて親しそうな喋り方をしてくる子ならば、同性愛者や女装の気があったと言う織田信長でも記憶に残しているのではないだろうか。


少し記憶を探ってみる


「いつもふてぶてしいお姿も素敵ですが、お礼を言って下さるのは、なお素敵です」


アレ?この子


「できれば!できればですけど、たまにお礼を言っていただけないでしょうか?」


嘘だろ..この子が!?


「お願いします。お兄様」


この子が僕の妹の、お市だと!?






(うわーマジかよ)


こんなかわいい子がこれから僕の妹になるなんて信じられない


綺麗な黒髪で前髪をパッツンで切りそろえ、長い睫にアーモンド形の目


その他の顔のパーツも整っている。

肌の色は白で、シミなど一つない綺麗な肌


服装は、現代でいうピンクを主体とし所々花柄の現代では和ゴスと呼ばれるファッション


さっき立っているときに見たのだが、今信長が足に履いている足袋たびであるが市は、太ももまである長い白のニーソックスを履いていた


ニーソ…この時代あったんだ…

まぁ厳密にはニーソという名前じゃないのは確かだが


現代であれば...いや、この戦国の世であっても10人10人が振り向いてしまうのではないだろうか。


何か悔しいが、長秀は綺麗だった。だが、お市はとことんかわいいと言う感じである


こんな子が僕の...

ニヤニヤが止まらない


「ふふwお兄様今日はご機嫌ですね。今日の軍議で何かいいことでもありましたか?」


おっと気を引き締めないとな


「ああ、そうなんだよ。今後の行動方針が決まってね」

「それはようございました」


「うむ、早速明日から動き出し、明後日には作戦を決行しようと思う」

「ずいぶんと急ですね」

「人間50年。やるべき事はすぐに取り掛かった方がいい」


「そうですね!市も食事の面など戦闘以外の面でお兄様を応援したと思います」

「? うむ、頼む」


食事はコックの立場の人がいるのではと思ったが、記憶の中に答えはあった


どうやら、信長は自分で取ったもの以外は、あまり口にしなかったみたいだ


どうしても、口にする場面は周囲や情報を元に安全を確保してだったみたいだ


だが、全て自分で食事を用意することは無理なので


お市 丹羽長秀 前田利家 佐久間信盛(家臣の1人) その他数少ない女性の誰かに用意させるか、毒見をさせた物しか口にしなかったみたいだ


ちょっとやりすぎだろうと思うかもしれないが、信長は今はまだ地位を盤石にはしていないから、例え食事の面でもスキをみせない様にと言う考えがあったみたいだ


まぁ流石にこれからずっとではないだろう、推測ではあるが桶狭間の戦い以降ぐらいから徐々にこの食事事情も緩めてたのだろう。だから歴史にも伝えられていないと考えられる


信長の凄さを改めて痛感していると


「もう!お兄様聞いていますか!」


マズイマズイ、意識が完全に飛んでいた


「ああ、聞いているとも」

「ですからね!自分の命は大切にしてくださいね?」


「ああ、少なくとも明後日合戦するわけじゃない。安心しろ」

「明後日の話だけではありません!これからずっとです!」


「わかっているとも」

「わかっておりません!市がどれだけお兄様をいつも心配しているか」


「くどいぞ!市」


少し声を荒げて言う。信長はこれくらいでいつも制していた

そろそろこう言わないと、後で不自然に思われる恐れがある。

演技のためと言え、心配をしてくれている妹を叱るのは気が重いが仕方ない


(ごめんよ...市)


信長も威厳を保つために心を鬼にしていた時があっただろう。


(僕は信長の代行なんだしっかりしないと)


「!?。申し訳ありませんお兄様。どうか市を許してください」

「かまわん。市も自分の周りには気を張っておけ。我の妹なのだ。何があるかわからん」


「ご忠言ありがとう存じます」


そこからは、兄が所掌ぶっきらぼうだが、楽しい兄妹の会話が繰り広げられた。ほんと妹は正義である


文献に残してやろうかな....





僕は信長の部屋へと入った


「ふー」

溜息をついてしまう。それくらい気を張っていたのだ


僕はしばらくの間あのまま市と話していた。

ボロをださないか2割と妹とはわかっているが可愛すぎ8割

の割合で緊張しながらではあったがとても楽しかった。


緊張していながら楽しめたのか?と問われるとおそらく信長の記憶が関係しているのだと思う


どうやら、本家信長も市の事は内心とても可愛がっていたようだ。

毎週、お茶の時間をとるのは信長自身も心休まる時間の一つだったようだ


(まぁ信長もここまでの地位になるため色々あったしな)


絶対に、この市に向けている愛情の深さを他の物に知られたら、恥ずかしさのあまり知ったものを殺すと思っていた信長だが公私混同はしない。


嫁がせる理由があるなら、容赦なく実行する。

いや、自慢の妹だからこそなのかもしれない。


こんな思いも信長にはあったので、そこは流石僕の尊敬する信長だと思う



なので、この信長の思いがあったからこそ緊張しながらも、心に安らぎを与えたのだと僕は推測する


残虐非道などと言われる。信長にも人の心があった。


同じ人であるなら、優吾でも少しくらい信長の代行が務まるかもしれない。


そんな事を思いながら時間が過ぎてゆく。

水浴びをし、ごはんを食べてると、寝る準備がしてある


「さぁ明日からが勝負だ。僕の信長ライフを始めよう」


言葉にしてみると、グッと気が引き締まった

妹は正義!←まさにこれ

はい、ではどうだったでしょう。新キャラですw

戦国ものでみんなのお市ちゃんを出さずにはいられませんよねw

タイトルで察した方も多かったことでしょう(タイトルの元ネタわかる人いるかな?)

そしてやっと、1日終わりまs...と言いたいのですが後1話あります。

少し短編ぽくなるかもしれません。内容はあまり触れなかった剛輝と太一の容姿についてや信長の指令を受けた後の3人を少し書きたいと考えてています

結構書いてなくて書きたいエピソードあるんですよねー(笑)

実は、あのういろうは遅れてきた前田利家が買ってきた。というエピソードもあります、。ういろうを伏線にお市を出現させようと思いましたが、なんとなく辞めましたw

別に本編に書かなくていいやと言う結論にいたったという作者事情

スッと入れても良かったんですが、その分長くなりますしねw

あとがき長すぎますよね。締めに入ります

最後にここまで読んで下さった方ありがとうございました

次話もよろしくお願いしますm(__)m

では


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