現代を捨てる覚悟はありますか?
ここはどこだろうか
周りにはほぼ何もない。目の前に門があるくらいだ
「俺は寝たはず...という事は夢?」思わず独り言をつぶやいてしまう優吾
ほっぺをつねってみるが痛くない
「ああ..やっぱ夢か」
明晰夢を初めて見たなと思いながらせっかくなので門を開けてみようと歩き出す
近くにきてみるとなかなかにごつそうな門である
周りには塀などはなくただ木でできた門がドンとおいてあるだけ
(開けてみるか)そう頭の中で思い浮かべる
そうすると勝手にあく門
(流石夢なんでもありか)そう思いながら門をくぐる
進むとそこには人影、そこにいた人物には見覚えがあった
いや、見覚えがあったというより俺の大切な仲間(友人)である第2歴史探究会のメンバーだった
皆優吾を一度一瞥し思い思いの方をむきなおす
剛輝がなにやら喋っているが何も聞こえない
一般人に読唇術などできるはずがなく口パクで何を伝えたたいのかまったくわからない
剛輝以外のメンバーも当然何言っているのかわからないようで無視しているものやなにやらニコニコしているものもいる
優吾は反応がない時点喋るのが無駄だとわかれよと必死にしゃべりかけてくる剛輝に呆れていた
その時突然目の前が光につつまれる
眩しすぎて反射的にめをつむった。目をショボショボしながら目を開けると何もいなかった場所に光の玉と言えばいいのだろうか物体が浮かんでいた
色は青、形は球体それ以外に情報がないので光の玉としか言いようがないのでそう名をつけるしかない
突如その玉から声が発せられた
「私は時を操る神です」
うん、俺の夢とはいえ随分と厨二くさい
「あなた方に与えられる選択権は”はい”か”いいえ”です。一度しか言わないのでよく聞き十分に考えたうえで答えなさい。
答える方法は私に はい か いいえ と伝えたい方をと念じるだけです」
(なんだよこの夢...)
自分が夢を見ていると認識しているがゆえにそうおもってしまう
どうせ夢を見るなら戦国時代にタイムスリップでもさせてくれればいいのになどと不満を心の中でたれていると
「あなた方は戦国時代で過ごせる。一部の歴史的偉人に会えると言われたら、あなた方の言葉でいうタイムスリップというのをしたいですか?」
などと質問された
もちろん答えはyesである。歴史好きなら一度は考えたことがあるだろう
光の玉に”はい”と念じる
「ふむ、なるほど」
「家族や友人とと離れ離れになってもですか?」
少し考える。別にどうも思わない。それが一番最初にでてきた答えだった
実際に離れるとなると寂しいと思うのだろうか。確かにサークルのメンバーと話せなくなるかもしれないというのは寂しいかもしれない。
しかし、あの憧れの武将に会えるのだと考えると答えは”はい”であろう。
その答えを光の玉に念じ終わった後で
(あ、何で俺はこんな夢ごときでマジで悩んでるんだ)自分で自分の事を笑う
「みなさんの気持ちはわかりました。ではタイムスリップについて詳しくお話しましょう」
言葉を続ける光の玉
「まずタイムスリップと言いましたがあなた方がその容姿や年齢でそのままタイムスリップするわけではありません。
あなた方が英雄とたたえる者たちの代行として戦国の世を生きてもらいます
代行して貰うのは織田信長とその家臣の方々です」
優吾の目がクワっ!と開いた。
他4人が様子をうかがってきているのに気付く様子はなく話を食い入るように聞きはじめる。
様子をうかがってみた他4人は予想どうりの反応に呆れていた
そんな中話は続けられる
「代行して貰う人物は 織田信長 羽柴秀吉 丹羽長秀 柴田勝家 前田利家です
代行の方法ですが、織田信長が頭領となった時期にあなた方が信長本人と家臣に乗り移るという方法を取ります
なお乗り移った時の記憶ですがあなた方が現代で保有していた知識や記憶にあなた方が乗り移る直前までの信長の記憶などがプラスされる事になります
多少の動揺はあるでしょうが、すぐに慣れるでしょう
そしてここからが私にとって重要な事です。
あなた方の力で本来の未来を変えていただいても構いません。いきなり武田信玄を狙うも良し、極論。あなた方がいきなり自殺しても構いません
ここからは私のメリットについてです。こんな事善意でするわけではありません
突然ですが、この世には時間軸が1本しかありません
そこで、私の目的はパラレルワールドを作りたいのです」
最後の言葉のを読んだ時点で光の玉が笑ったような気がした
いや、目も口ないのだが..笑った気がしたのだ
なおも言葉をつむぐ光の玉
「時間というものをじっと見守っているとね?ふと思うのです。
あぁつまらないと
私という存在が生み出される前から時間というものはあった
私は元々あったものをじっと眺めていた。確かに最初は興味深かった。
でも飽きてきた、人が生まれて人類が発展していくのは、少し面白かった。そして戦国時代と言われる時間は私が生まれてから一番面白い時間だった
でも最近はつまらない
時代は動いているでも微々たるもの私はどうしてこんな世界はつまらなくなったのかと考えた
時間をつかさどるだけの私にはわからない
どうすればダメなのか、こうすれば楽しくなってくれるのか世界に干渉することなくただ見つめていた私には何一つわからない
そこで私は思いました
ああ、干渉してみればいいんだ
自分が干渉すればこれまでに下済みされた世界とはいえ自分が力を入れた時間だ
つまらない結果になったとしてもこれからどうなるのか興味を持てるかも知れない
一度考えたら実行しなくてはいられなかったかったのです
なので自分が選んだメンバーを一番面白かった時代に送ってみようとおもったわけです」
(((((勝手な理由だな)))))
サークルメンバー全員がそう思った
全員の顔を見て感じ取ったのか
「勝手だと思ったでしょう。ですが、わかります。
この気持ちは人間には理解できないでしょう
でも、あなた達も戦国時代に興味があるのでしょう?
ならばお互いに利益のある話だとおもいませんか?」
そのとおりだ
俺は、いや、ここにいるメンバーは何度願っただろうか。
あの武将になりたい、会いたいと
「あの武将に関われるなら何を捨ててもいいでしょう?」
当然だ
「なら、このチャンスをつかみ取りなさい。
家族など現代の事は心配いりません。”はい”と答えればあなた方の生きた証や記憶は末梢されます。何も心配はいりません」
あの織田信長の代行ができるのだ。メリットの方が明らかに大きい
それにこれは夢なのだ
「では、最初で最後のチャンスをあげましょう。この質問に”はい”と答えればあなた達は第2の人生を送れます」
そう、夢なのだから
「あなたは」
今の気持ちを素直に言ってもいいだろう
「転生しますか?」
”はい”
世界は暗転した
神様喋りすぎな2話読んで下さった方ありがとうございます
作者としましては他のメンバーからの視点も書きたいのですがグダグダしそう何でカットしました
これ以上グダグダになったらヤバいですしね(笑)
この作品一部の歴史的偉人が女体化したり歴史を捻じ曲げたりするのでそういうのが嫌だという人はアレかもしれません
ここまで読んでくださってありがとうございました。次話から代行開始ですw
ご意見ご感想などあればよろしくどうぞ。ではまた