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戦国好き達は英雄の代行を任されました  作者: ユートピア
美濃攻略編
17/39

死についての認識理解

「ここからの話は正直言おうか迷いましたが必要な事だし

何より私が言いたいから言います。私たちは代行と言う形でこの世界に来ていますよね?」

「そうだね」

「私たちは自分の代行している者の最期を知っていますよね?

いつどんな状況で死ぬのか


つまり僕は信長だから、かの有名な本能寺の変で明智光秀の殺されることになっている

だが....


「歴史通りに事が進むとは限らないよ」

「ええ、そうですね。でも、進まないとは限りませんよね?」

「そりゃそうだけど...」


僕達はこの世界に来て日かそこまでたったわけでない

だから、歴史を改変しても

歴史通りに進むのか否かはまだわからない


「話を続けます。もし、歴史通りに進むなら私は剛輝先輩に殺されます」

「そんな事するわけないだろ!」

「ええ、わかっています。先輩方の事はこの世界の誰よりも信用してますし信頼しています」



「ですが、それは本物の秀吉や勝家もこの時期は同じだったはずです」

「そうかもしれないね..」

「私は嫌なんです。この世界で一人になるのが!先輩達と戦うのは!先輩達が戦い合うのが」


由紀が緊迫した空気を醸し出し口を挟み始める


「そんな事なるわけないわ」

「なるかもしれないんです」

「ならないといってるでしょ」

「....もし、優吾先輩が死んだらどうですか?」

「縁起でもない事言わないで!」

「本能寺の変が起こり最悪の結果を迎えたらどうするんですか?」

「いい加減にしなさい!」

「っ!?」


由紀の口調はどんどん怒気を含んでいき

最期には流石は丹羽長秀と言える覇気というべきか気迫というべき

を発し真彩は少したじろぐ

でも流石にこれは....

僕は由紀を窘めるように口を開いた


「由紀落ち着いて。話を聞こう」

「でも..」

「真彩がこんな真面目に話をするのは珍しい事だし

僕達はこの世界で生きていくためには、思った事はすぐ話し合うべきだ」

「ふぅー。ごめんなさい真彩」

「いえ...」


由紀は怒気を抑え

話を聞く姿勢に戻る


「話を続けて真彩」

「....そういう所ですよ優吾先輩」

「え?」

「私たちが殺し合いをするキッカケになる可能性が一番高いのがです」


意味が分からない

だが、他のみんなはなんとなく言っていることがわかっているようだ


「優吾先輩は天然でしているのかもしれませんが、私たちは優吾先輩を中心に成り立っています」


「そんなことないよ。僕たちはみんな対等だ」


僕は即座に真彩の言い分を否定する



「ええ、私は後輩だからどうかわかりませんが。先輩方4人は対等です」

「真彩も対等だよ」

「...ありがとうございます//その言葉嬉しいですがこの中でリーダーを決めるなら優吾先輩なんです」


「僕以外にも太一とか由紀でも務まるよ。剛輝もなんやかんやうまくリーダーをしそうだし」


「そうですね。先輩方はすごいですよ。それは私も同意です」


真彩は僕の言い分を即座に認めた

だが真彩は「ですが」と言葉をつなぎ


「その皆がリーダーを務められる資質を持った凄い先輩達と少々クセのある私をまとめられるのは優吾先輩だけなんです」


こんな事を言ってきた

何なんだこの褒め殺し...

どう返したらいいのかわからず黙り込んでしまう


「優吾先輩反論は無いですか?」

「もう、いいよ...」


僕は何を言ったらいいのか即座に頭に出てこず

とりあえずここは妥協することにした


「はい。では続けます」


ひとつ息を吸い込み話を続ける真彩


「歴史通りの本能寺の変。それかその他の出来事で優吾先輩が目を覚まさなくなったり、私たちの前から姿を消したりすると、私たちは内部分裂するのではと私は危惧しています」


「そんな事には...」


「優吾先輩はそう思うでしょう。でも他の先輩方はどうですか?」

「「「....」」」


そんな言葉を受けたみんなはと言うと


太一は無表情で僕を直視しし

由紀はうつむき何かを思考し

剛輝は目をつむっている


最初に口を開いたのは太一だった


「...真彩ちゃんの言っている事は否定しきれないよ」


続いて剛輝が


「そう..かもな。だが、絶対という事は...」


そして由紀がつられるように


「真彩が言ってるのは絶対ではないでしょ」


と言った


この真彩の意見に強く否定する者は一人もいなかった

そして真彩が由紀に返答を返す


「はい、高確率でと言う話です」


「もしも僕だけが死んでもそこまで影響はないかもしれないけど優吾がとなると...」

「太一。あんまバカなこと言うなよ」


「ごめん。でも、僕が言いたいのはこれだけ僕たちに優吾が必要という事だよ」


「そう…なのかもしれないわね」


「みんな私と同じ考えみたいですね。どうですか?優吾先輩」

「どうって...」


どうもこうもめちゃくちゃ照れる

だが、いつものように茶化す雰囲気じゃないし

どうすればいいのかわからなくて口ごもってしまう


そんな僕を尻目に真彩は


「私が言いたいのは、私この世界を先輩方と一緒に過ごしたいんです

誰一人欠けることなくです。そして、歴史通りいけば一番最初に死ぬのは優吾先輩です。優吾先輩が死ねば私たちはバラバラになります

優吾先輩はリーダー....信長としての自覚を持って下さい

加えて他の先輩方も絶対に私の前からいなくならないでください

本当にお願いします」


と長い文を言い終えると深々と頭を下げた

顔を上げた真彩の目は少し潤んでいて充血していているようだった


その直後真彩は鼻をすすり


「あ、あの。私日課の修行がありますんで。失礼します!!

これからの行動方針は先輩方で決めてください!私の意見は後で言いますので」

「ちょ!!真彩ちゃん!」



と自分の意見を言うと早々と剛輝の静止もきかず真彩は障子を開けて出ていった


「..どうする?」

「とりあえず、話を続けるのがいいんじゃないかしら」

「そうだな」


この後話が続いたが真彩の事が気になり、それぞれが色々な言を考え

あまり話は進まないままこの日は解散となったのだった


前話で話のつなげ方を若干ミスり試行錯誤して話を考えたので

少し話がおかしい可能性がありますが、なんとなくで感じ取っていただけると幸いです


そして、言っておく事が1つ

この美濃攻略編。人によっては重い話がそこそこ出てきます


ですが、優吾達のストーリーを紡いで行く上で非常に重要な章になると思います。コミカルな明るい話を求めている人には申し訳ないですが未来知識があっても上手くいかないというリアリティーのある人間臭い話にするので良ければ次話からもどうぞ付き合って下さい


最後にここまで読んでくださりありがとうございました

次話もよろしくお願いします では

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