様子見という名の停滞
この話より太一の真彩の呼び方を
真彩→真彩ちゃんに変更します
前話のものも訂正します
「お兄様。御夕飯をお持ちしました」
「ああ。入っていいぞ」
「はい、失礼します」
お市が食事を運んでくる
僕にはこれが最近普通に思えてきた
なにせこの時代に来てはや10日
僕たちは皆この世界に順応してきてたと言えるだろう
「最近お兄様変わられましたね」
「やっと尾張を平定して一段落したからな」
「それが理由でしたか。でも少し変わりすぎじゃありません?:
「こんな我は嫌か?」
「いーえ。素敵にございます」
笑顔を浮かべて喋りかけてくるお市
今もかわいいとは思うが最初ほど意識することはすでに無くなった
いくら甘えられても、笑いかけられても兄妹以上の気持ちはなくなった
これも信長の記憶の整理が完璧に終わり
自制心が勝手にかかるようになったからだろうとみんなで仮説した
この推測は太一がまつを少なからず愛おしく思ってきている
という許しがたい事例もあり
優吾も市に親愛のような感情を抱いている。このことから
僕たちは代行者のこれまでの思想が少なからず反映されているのだろうと推測している
まぁこの反映で人格に支障をきたすことはなく僕らは軽く受け止めることにした
そう決めた日から、市に親愛を向けるのに違和感を感じなくなり
同時に信長の過去も少しは受け止められるようになり
あれ以来夢のせいでグロッキーになる事もなくなった
「お兄様最近考えてる事がが多いですね」
「そうだな。今までは尾張統一をかかげていたがこれかどうするかを考えていてな」
「あまり無茶はしないでくださいね?」
思考しているといきなり声を掛けられたが
もういきなり声を掛けられてもいちいち動揺もしなくなったし
ホントに僕はこの世界に浸透してきたようだな
たわいもない会話をしつつごはんを食べ終わると市と別れ
市が引いてくれ布団に入る
最近は現代とほとんど変わらない日常を送っていた
寝て起きて、ごはんを食べ、風呂に入り寝る
その間に市や親友達と喋る
サークルの皆とはほぼ雑談
戦国の世に来ても平和に過ごせると言うのは素晴らしいのかもしれないが
(これじゃあマズイよな)
信長は睡眠の時以外はずっと戦のことを考えていたといっもいい
もちろんたまの息抜きはあった
南蛮の文化やたまに城下の子供達と蹴鞠で遊んだり
だが、気を抜くことはなかった
いつも最悪を考え対処できるよう心構えを持っていた
息抜きの時でも、戦に考えが向くこともある
例えば種子島なんかいい例だろう
今の僕たちを見たらたぶん信長は激怒する
僕たちは真彩の奪還から何も前進していない
様子見という意味があっての停滞であるにしても
何も考えないのはダメだ
自分達から動かないと後手に回る
今の状態で今川義元とかに攻められらたら終わりだ
未来に伝わっている歴史であると言う保証はどこにもないんだから
だから、明日もう一度みんなで真剣に話し合おう
「で?私たちに戦バカになれと言うことでいいの?」
「まぁそうかな?」
「優吾の言ってることはわかるよ。確かに死と隣り合わせの生活の今も億達は現代の気分で生きてちゃいけない」
僕達はというと早速次の日にみんなで集まった
そして今はというとみんな太一の言葉に同意し試案の表情を浮かべる
「でもぉ。具体的にどうするんです?」
「例えば武器の調達とか?」
「まぁ今後のためにそれも必要だよな」
「優吾先輩が言ってるのはそういことじゃなくてもっと大きなことなんじゃないですか?」
「これ前にも話してたよね」
「ああ、私が先輩方と初めて素で喋った時ですよね」
そう。この話は少し出てたがあの後話し合った結果が様子見だった
「とりあえず様子見じゃダメなのか?」
剛輝が口火を切り
皆の討論が始まる
「この時代は何があるかわからないってさっき優吾が言っただろう?」
「だけどよ。変に動いたらって言うのもあるぜ?」
「まぁ一理あるけど...」
「でもぉ。やらずに死ぬより、やって後悔の方がよくありません?」
「私は後悔なんてごめんよ」
「由紀先輩そういう事言ってるんじゃないんです!」
「そういう事でしょ?私たちの命は一つしかないのよ。
この時代は一つのミスで死ぬかもしれない。そんなのごめんだわ」
「言ってることはわかりますけど...」
「だから後悔はしない。後悔する前にそれを回避するくらいの気でいなくちゃ生きていけないと思うの」
「悔しいですがその通りですね...」
「由紀の言う通りだ。僕らは誰一人欠けちゃダメだし。できるなら大ケガもしたくない」
「そんな事できるのかい?」
「僕らには歴史が少しズレているとしても、ある程度は知っているというアドバンテージがあるんだ」
「まぁ確かにそれはデカいね」
「漫画やゲームでは知識を持っててチートなんてよくあるしな」
「ゲームや漫画じゃないから好き放題できるとは考えない方がいいかも知れないけど、ようはそう言うことだね」
「前にも軽く話しましたけどぉ~結局歴史通りに話を進めるんですか?」
「いや、無理に話通りにしなくてもいいと思う」
「理由はなんです?」
「明らかに有利になるのにそれを放棄したり危険な橋を渡ったりする必要はないと思うんだ」
「まぁそうですね」
「だから歴史を改変するのに躊躇は入らないと思う。
まぁでも何も問題ないのなら歴史通りに進めてみてもいいかも知れない」
「臨機応変にですか...」
「ああ、そうだ」
「うん、僕もそれがいいと思うよ」
「じゃあそれも踏まえてどうするかよね」
「あのぅ一ついいですか?」
「何んだよ真彩ちゃん」
「先輩方は自分の死について考えました?」
「「「「.....」」」」
僕は考えていなかったわけでは無かった
だが、まだ先の事と見送っていたというのがある
だって自分がどこでいつか死ぬなんて正直考えたくない
目を背けていたと言うのが本音である
それはたぶん他3人も一緒だろう
「....真彩結構ストレートに言ってくるね」
「先輩方がまったく触れないから仕方なくです」
「真彩ちゃんのそういう所感心するよ」
「どうも太一先輩」
「褒めてないけどね」
「わかってますよ」
僕は真顔で話し合いに参加できないで考え込んでしまった
それは由紀と剛輝もで
話している真彩と太一も顔は大マジメだ
こういう空気の時最初にハンスのは剛輝で
「いやー流石に笑えねぇわw」
いつものように話の口火を切った
「笑ってるじゃない」
「これは苦笑って言うんだよ」
「やっぱ笑ってるじゃない」
「...そうなのか?」
「知らないわよ」
「これ真面目な話ですよ先輩方?」
「真面目な話でも暗くなる必要はねぇだろ?」
「...剛輝先輩らしいですね」
「お?めずらしく褒めてくれてる?」
「けなしてます」
「マジかーw」
場の空気が澄んだ気がする
流石剛輝と言えるだろう
まぁそうせ真彩も口ではああいてるが察するべきだろうし
考えもある程度まとまったし
ここからは僕も話しに加わって行こうか
「そろそろ、話を戻さないかい?」
「そうです。太一先輩の言う通りです!」
「さっきから疑問に思ってたんだけど真彩さっきから必死じゃない?」
真彩にはさっきから真剣さが伝わってくる
言っちゃ悪いが真彩ちゃんのキャラじゃないと思う
「....先輩方私のキャラじゃないとか思ってます?
「「「「.....」」」」
なんもいぇねー
てか、他の3人も黙ってるし
「しょーじき今キレそうです(怒)叩いていいですか?」
「え、ちょっと待て真彩ちゃん!」
「そうだよ真彩ちゃん落ち着いて」
「じゃあしっかり聞いてください」
「「「「はい..」」」」
この後まさかあんな事真彩ちゃんが言うなんて...
はい、どうだったでしょう
突然の疑問なんですが、みなさん「」の中のセリフが誰かわってますか?
私的には伝わるよう書いてるつもりなんですが、もしかしたらと思って
もし伝わらないぞって場合は一声下さい
なんらかを考えます。でも作者は文章力がカスなのであまり期待はしないでくださいw
まぁ今回はこの辺にして
最後にここまで呼んでくださりありがとうございました
次話もよろしくお願いします では