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22 出社

2ヶ月ぶりの出社だ。

日焼けしたね?っとからかわれる。

大量に買ったドライマンゴーとお菓子を大盤振る舞いする。

こんないくらもしない物で好印象を持ってくれるなら安いものだ。

(まぁ、持ってくるのが面倒だがな)


部長と課長に連れられて、小柳取締役の部屋に行く。

小柳の部屋は少し酸っぱい香りがした。まだ寒いのに窓を開けている。例のタバコの匂いが籠るからだろう。


「須藤君ご苦労!報告は受けたよ。社長も納得したから君のプランで進めるよ」

「それは良かったです、北側は治安悪かったですからね」

「そんなかね?」

「麻薬みたいな物を買ってくれッと迫ってくるんですよ。あれはちょっと危ないですね」

小柳は目を剥く。

「須藤君もうちょっと色々聞きたいし、君の慰労の意味で今日は付き合いたまえ」

「承知しました」


◾️◾️◾️◾️


神楽坂の料亭にいる。

銀座のクラブにでも行くのかと思ったのだが料亭とは思わなかった。なかなか良い店だ。


「北側は麻薬とは穏やかじゃ無いね」

「犯罪者グループの根城もあるようですね」

「須藤君、麻薬とか買って来たんじゃ無いのかね?」

小柳が聞きたいのは麻薬の話なので、からかって話をそらす。


「ここだけですよ?実はですね・・・」

「かっ!買う!いい値で買う!」

「はっ?何をですか?」

「あれだよあれ!」

「は?」

「麻薬だよ!」

「まさか!小柳取締役が使うんですか?」

「違うよ!親戚の者が酷い関節痛でね、治療の為に使うんだよ」


「はあ?あまり聞いた事無いですね?」

「他言無用だ!ところであるのかね!」

「あるわけ無いじゃ無いですか!」

「嘘をつくな!キサマ首になりたいのか!」

「持って来れませんが手に入れられますよ?」

「どういう事だ?」

「向こうで知り合った米軍兵に頼みます、日本の米軍基地に届きますよ、ただ高いですよ?危険手当と口止め料が入ってますから」

「本当かね!」

「べつに信用しないなら良いですよ」

「しっ、信用する!買ってくれたまえ!いくらでも払う!」

「500グラム1億ですよ?」

「買った!」

 

鞄から薬を見せる。これはカルキ抜き剤でかさ増しして純度を落としている。

「きっ、君!持ってるじゃないか!」

「少しあります」

「何キロ手に入れられる!全部売ってくれ!」

「3億分ぐらいがリミットですね」

純度60%にしているので0.5キロぐらいは手元に残る。

「どうすれば良い?」

「私の口座に一度入れて下さい」

口座のメモを渡す。

「入金したらこのメモを返して下さい、すぐにぶつを持って来ます」

「わっ、わかったいやぁー楽しみだよ!」

「向こうなら北側に行ってみたらどうですか?上質のブツがありますよ」

「それは良いね。ぜひ行ってみるよ」


◾️◾️◾️◾️


神楽坂を出て駅へ向かう。

・・・俺を付けているヤツがいるように感じる。

最近、何か違和感を感じるのだ。振り返ったり曲がったりする時にこっちをみているヤツがいる。

ショウウインドウなどを横目で盗み見ているが、不自然な間合いのやつがいつもいる。


スーパーに入りワインを買う。長細いビニールに入れてもらう。

公園に入り砂浜に座り買ったワインをあける。

ワインが入っていた細いビニールに、子供が忘れていったスコップを使い砂を入れる。

立ち上がり公園の出口に向かうふりをして、木の死角を利用し隠れ追跡者を待った。


足早に歩く音が聞こえる。周りを伺っている。

大通りに出る手前で即席ブラックジャックでそいつの頭を思い切り殴った。

男を茂みに引きずり込みボディチェックをする。

名刺を見つけた。

(ベイカー興信所?所在地は梅ヶ丘か・・依頼主は誰だ?玲子か?)

男の口にワインの瓶を捩じ込む。

ポケットにパケを入れておく。


ブラックジャックを鞄に入れ駅へ向かった。

途中男の携帯で公園で酔って暴れている奴がいる。何か言動がおかしいと通報し電源を切った。





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