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17 病葉(わくらば)の街

冷え切った部屋に入りファンヒーターのスイッチを入れる。キッチンに行きメリオールにマンデリンを入れ、熱湯を注ぎ少し置いたらプレスする。


メリオールから鍋にマンデリンを注ぎバターをぶち込み、ココナッツオイルを入れ撹拌する。

完成したバターコーヒーをステンレスジョッキに入れ、ロッゲンミッシュブロートをバック・ワンテンで切り取り口の中に放り込む。

程よい酸味が広がったところでバターコーヒーを飲む。

ロッゲンミッシュブロートを3切れほど食べ、ジップロックに入れ冷凍庫に入れる。

結構日持ちするパンだが一応冷蔵庫に入れている。


シンクに洗い物を入れ熱線入りの上下を着込み、ジャイロキャノピーで渋谷のバイト先に向かう。

1時間程で道玄坂に到着する。ちょっと早いのでそのまま坂を下り109を過ぎセンター街へ回る。

パルコ側に出て大回りしてバイト先に向かう。


「おはようございます!高崎社長、新年おめでとうございます」

「ああ、良ちゃんおめでとうね。これお土産のお蕎麦ね」

「ありがとうございます!」

「それでね、なんか渋谷の店がやらないのよ・・・」

「やらないとは?」

「八州のお店は10日からだから当然やって無いんだけど・・・何かまだ四海元とモメてるみたいでさ、ドンパチやってるでしょ?危なくて他の店もしばらく休むらしいんだよね」


「あーなるほど、さっきぐるっとまわって来たんですけど、何か街が暗くてひっそりしてるんですよ」

「そうなのよねー、良ちゃん達配達メンバーが巻き込まれると困るし、数も少ないからしばらく俺1人で対応出来そうだからみんなはお休みしてて。再開する時はまた連絡するからさ」

「わかりました、流れ弾とかシャレならないですからね」

「悪いねー」

「いえ、社長も気を付けて下さいね」


バラクラバを付けその上からメットを被る。

道玄坂のコンビニでホットほうじ茶2本と塩むすび5個と燻製玉子4個を買い、ジャイロキャノピーに跨って食う。


食いながら周りを見渡す。

(10分の1ぐらいか?)

かなり街を行きかう人が少ない、抗争がかなり影響しているようだ。

食い終わるとジャイロキャノピーのエンジンをかけ、神泉駅方面にショートカットし美術館の方に向かう。


駅を右に曲がった路地に入り少し進んだ所で、自販機の陰から人が転がり出て来た。その後2人が出て銃を撃つ。転がった男は動かなくなり2人は逃げた。


俺は素早く転がった男のところに行き介抱するふりをしてボディチェックを行う。


手に持っている銃をむしり取る。グリップに星がある。

(CF98か?と言う事はこいつは四海元か?」

ジャケットのポケットにあったから9ミリパラを取り、グローブをして自分の隠しポケットからパケを取って死体のジャケットに入れるとその場をすぐに離れた。


来た道を戻り中華屋の2人が逃げた方へ移動する。

路地に入る前にバイクを停め、5分ほど進むとさっきの2人組が自販機前で何か飲んでいる。


こっちを警戒していたがビルカ共和国語で喚いて走ってくる3人組に目を取られる。

やばい雰囲気を感じ咄嗟に左手のマンションのゴミ箱の後ろに隠れた。


その途端銃声が鳴る。

それをきっかけに撃ち合いが始まった。

目の前に血の着いたリボルバーが飛んで来て暴発した。一瞬背筋が寒くなった。

リボルバーを確認すると残弾は3発ほど残っていた。

2人組は自販機前で血だらけで倒れている、3人組も1人やられたようだ。


2人がビルカ語を話しながら自販機前で横になっている2人を蹴飛ばしとどめを刺した。

それと同時に2人の頭を後ろからリボルバーでぶちぬいた。

ボディチェックをして9ミリパラと何十万かの現金と車の鍵をいただくと、素早くバイクに戻り現場から遠ざかった。途中と自販機で炭酸と水を買い、バイクのアクセルグリップブレーキレバーと右のグローブを洗った。銃と弾をボックス上段に作った隠し棚に移し新百合ヶ丘のアパートへ戻った。





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