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デートの申し込み
勤帰りに小松自動車整備工場へ香里奈は寄った。
「和広さん今度の日曜日あたしとデートしませんか?」
和広は、急に言われて心臓がドキドキ、まるで峠最速理論のようだ。
和広は一瞬、驚きと喜びが交錯する感覚に包まれた。彼は整備中の車の下から這い出し、油まみれの手で額の汗を拭った。香里奈の真剣な眼差しと、少し照れながらも期待に満ちた表情が目に入る。
「え、えっと…日曜日か。もちろん、喜んで!」和広は少しぎこちなく、でも確かに答えた。
香里奈は嬉しそうに笑顔を浮かべ、「本当?良かった!」と声を弾ませた。彼女の笑顔は和広の心に温かさをもたらし、彼は自然と微笑み返した。
「じゃあ、時間と場所は後で連絡するね!」と香里奈は言い残し、軽やかな足取りで工場を後にした。和広はその背中を見送りながら、胸の高鳴りを抑えきれないでいた。
日曜日が待ち遠しくて仕方がない和広は、その日の仕事をいつも以上に気合いを入れてこなした。デートのことを考える度に、彼の顔に笑みが浮かんだ。




