デートの約束
和広のスマートフォンがブ~ンブ~ンブ~ンと鳴り出した。香里奈さんからLINEで
"来週の日曜日にあたしのフェアレディZでデートしてください"
和広はスマートフォンの画面を見つめながら、一瞬、時間が止まったかのように感じた。香里奈さんからのメッセージは予想外であり、その内容に思わず心が跳ねた。
「フェアレディZでデート…?」和広はつぶやいた。彼は香里奈さんが車好きであることは知っていたが、自分がその特別な車に乗せてもらえるなんて夢にも思っていなかった。
彼の指は少し震えながらも、すぐに返信のために動き始めた。どう返事をすればいいのか頭の中でいろいろな言葉が浮かんでは消えていく。
「もちろん、喜んで!」と短く簡潔にメッセージを送り、送信ボタンを押した。送った直後、彼はスマートフォンを握りしめたまま深呼吸をした。心臓が早鐘を打っているのが感じられる。
数秒後、香里奈さんからの返信が届いた。「やった!じゃあ、日曜日の午前10時に迎えに行くね!」
和広の心の中には期待と不安が入り混じっていた。日曜日までの一週間がとても長く感じられるに違いなかった。それでも、彼はその日を心待ちにしながら、自分の気持ちを整理し始めた。
何を着ていこうか、どんな話をしようか、彼の頭の中は香里奈さんとのデートのことでいっぱいだった。




