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第15話
次の日の朝。
五時に目が覚めた。
カーテンからは朝陽が差し込んでいる。
私、華井まりは今日告白します。
昨日は本当に色々あった。
一日の事をベッドの上で思い返す。
そして。
わたしの決めた事に奥井君の返事は。
「分かった……。放課後、またこの公園に来る」
と言ってくれた。
「また明日」の挨拶をして私たちは暗くなった公園で別れた。
家まで送ってくれるとかの優しさが無いあたり、奥井君らしくて逆に良かった。
わたしはそんな奥井君に惹かれたのだから。
今日、告白する。
人生の一大決心と言っても過言じゃない。
自分の中に初めて芽生えた感情を伝えるのだから、そりゃあ緊張する。
現に目覚ましよりもこんなに早く起きてしまったのだから。
でも、何だか少しこそばゆい。
胸がこそばゆい。
どきどきして、階段を大きく一歩上る気分。
ベッドから降りて、大きく伸びをした。
さあ、私にとって特別な一日が始まる。
私は伊達眼鏡を取り、かけた。
お読みくださり、本当にありがとうございます‼