プロローグ
◉高取和生様主催企画『眼鏡ラブ企画』参加作品となっております。
♡伊達眼鏡女子の女の子と瓶底眼鏡男子の男の子の恋物語です!
私は幼いころからずっとかけていた物を地面に叩き付けた。
眼鏡だ。
しかも度が入っていない、伊達眼鏡。
生粋の日本人なのに、私はどうしてだか瞳の色が他の子と違って薄かった。
おかげで外国人が親だと間違われることがしょっちゅうだった。
「ハーフ? 何処の国?」
決まり文句のように初対面の人に言われ続けた。
あまりに気が滅入っている状況の私を見かねた両親が伊達眼鏡を用意してくれた。
フレームとレンズ微妙な色で、瞳の色が目立たないようになっていた伊達眼鏡だった。
本来、伊達眼鏡とはおしゃれの為にかける眼鏡ではあった。
が、その伊達眼鏡が優秀だったのか私の瞳の色の薄さを指摘する子や人は急激に居なくなった。
その眼鏡を、地面に叩き付けたのだ。
奥井君の目の前で。
奥井君は私のいきなりの行動に眼鏡の奥の目をまん丸にして目を見開いていた。
「ありのままを、私を、奥井君に見て欲しいの! お願い! 好きなんです!」
必死の告白だった。
人生初告白。
胸がどきどきして苦しくて、私は涙目で肩で息をしていた。
奥井君は、下を向いて黙っている。
お願い、何か言って……。
私の心臓はもう破裂しそうだった。
顔を挙げた奥井君が口を開く。
「華井…………俺は」
この連載にお気付きになってくださり、ほんとうにありがとうございます!
楽しく読んでいただければ幸いです。
どうか、拙い物語ですが追いかけていただけたら嬉しいです。