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鬼肉嗜食  作者: 白金
1/2

始まり以前

やたらめったらエグいタイトルではありますが、内容は厨二全開な異能者ラノベを目指し、軽くしていく予定です。

……あぁでも、考えてみればこのタイトルも厨系か……。


何はともあれ、読んでくださった方々の記憶の片隅に残せるモノを書ける様、精進いたしますので、退屈しのぎにでもしてくだされば幸いです。今後とも、宜しくお願いします。



ではでは――




――イらッしャイませ。オ留守番から居留守番まデ、なンデも請け負う相談所、『便利屋』デ御座イます――

身長、189㎝。

目測体重、60㎏後半。

長身痩躯。

携行武器、無し。

外見のみを考慮するなら、目前に佇む男の脅威は、皆無に等しい。



対する私の装備は十全。


右に、小回りの利く格闘用の戦闘ナイフを順手。左に、国内では、使うどころか見ることもないだろう巨大な両刃ナイフを逆手。両肘両膝には投擲ナイフが2本ずつ。

女の身で、加えて、彼より頭2つ分は背が低いものの、生涯を費やし鍛えた身体能力と戦闘技術は、あらゆる面で上位にあると自負できる。



刃物を携えた夜更けの来訪者にも構わず、未だ壁に寄りかかったまま暢気に三日月を見上げている男の懐まで、一息に飛び込み間合いを詰め、その勢いのまま間髪入れず(クビ)()ねる程度の動作、相手が反応するよりも手早く済ませられる。こと、格闘に関してならば、それだけの能力差が歴然と存在している。



だとしたら、それを実行できないのは、見て取れるだけの戦力差があるはずの私が仕掛けられないのは、何故か。


簡単な解だ。


見て取れない――私の理解の範疇を逸脱した力を相手が所有しているだけのこと。



勝算など予測できるはずもない、不確定要素しかない挑戦。


事前に調べた僅かばかりの情報からでは、敵戦力の片鱗も読み取れない。

闘いの最中に見極め即応せざるを得ない。暗中模索とは、まさしくこんな状況だろう。



私の技が何処まで通じる?

私の速さが何処まで通じる?

私の力が何処まで通じる?


私の、生涯を捧げた道は、この男を超えられるのか?



分からない。



未知に打ち勝ち、屈服させられるかも知れない。


嘲笑うように、私の全てをねじ伏せられるかも知れない。




歯牙にもかけられぬ屈辱に誇りを砕かれた時、自己を保てるかすら、分からない。





それでも、私は私の為に――


「魔導師……鬼喰い……」


――この刃を手に入れる。




「『賭け』を、しませんか?」

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