表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
2/2

虎パンのおんなのこなら歓迎した

一部表現修正。

はふはふ、ずずー。


お気に入りの鶏ラーメンを啜る。

目の前でにこにこふわふわと何か浮いている。



うなぎは電気うなぎでした。



さっき冗談でかばやきなんて呟いたらマンガみたいにビリビリっと体に痺れが走ってベッドからずり落ちてしまった。

夢とか幻とか混乱する前に冷静になれたね、この訪問者ならぬ訪問電気うなぎは招かれざる客だって。だって電気放とうと見た目うなぎですよ、角はえた可愛い雷娘じゃないんですよ、しかも食べれないうなぎ、嬉しさも感動もない。帰って頂けませんかねぇ。


『満たされたかの?』


普段は全部飲まないスープもゆっくり綺麗に全部美味しくお腹におさめ軽めの衝撃音を立てて机と置く。うなぎはさっき満たされるまで待つとか言ってた気がする、つまりはあれかな、俺がお腹いっぱいになったら今度はうなぎが俺でお腹を満たすのかな?うなぎじゃなく実はヘビだったなら人間サイズでも丸飲みできちゃうよね。


「ご馳走さま。それで、俺は食べられるわけ?」


有名SFの地球外生命体なら会話しようとか思わない、むしろ腰砕けてまともに対峙できない自信がある。野良犬ですら勝てる自信はないし明らかに普通じゃないうなぎを格下だと侮るわけでもないけれど会話ぐらいは出来るのさ。食べるって言われたら泣きそうだけど、へたれとか言わない。



『何を考えておるかは知らぬがヒトは喰わぬよ。契約の説明をな、したいのじゃ』


「ちょっと何言ってるかわからないですが何もいらないです買わないですお帰り下さい」



背もたれにしていたベッドに手をかけ立ち上がるとカーテンを開いて手で促してみる。にこりと微笑み首(あるのか?)を振られた。そうですよね、こういう押し掛け的な何かが大人しく帰るわけないですよね。


食べられるわけでも襲われるわけでもなさそうで安心しつつ、壁にかけてあるパーカーを手にとり羽織る。財布にいくら残ってたかなー、、




「――おわっ?!」


こっそりどころか正々堂々と逃げ出そうとしたのは駄目だったらしい、襟首を強く引っ張られ尻餅をついた、痛い。



『話の途中じゃよ?簡単に説明するゆえ解らぬことあれば後でな。まずお主にはヒーローになってもらいたい、なに怪物と戦えだの地球を救えだのは言わぬから安心せい。使える魔法は発動するまでワシにも解らぬが発動後はきちんとサポートするで怖れるでない』



あなたの存在も何もかもわかりませんと言いたい。ヒーロー?魔法?ヒーローと魔法ってなんかちぐはぐな気がする。というか魔法発動って、魔法少女ならぬ魔法青年になれるわけ?しかもどんな魔法かわかないとか誰得??



「お断りしますお帰り下さい」


『焦るでない焦るでない、まだ説明は終わっておらぬ』


「魔法はまあ夢ロマン溢れるけどヒーローなんてなりたくないし」



勧誘はお断りしますと断言したら即座に電話を切ったり扉を閉めたり足早に通りすぎるのにまいるーむに侵入許してると逃げ場がない。淡々と断っているのにうなぎはつらつらと契約内容とやらを語ってくる。



「とにかく帰ってくれ、めいわ『それにの、それなりの給料も出せるし絶対とは言わぬがモテることも多いの。魔法次第ではあるが喧嘩に負けぬぐらい強くなった者も…』続きお願いします!」





俺は無職である。無職26歳彼女募集中。グロメンではないと思うがモテたことはない、付き合ったことは実はあるけど年齢から進化する魔法使いの資格があると言えば察してくれ。そんな俺が、俺じゃなくとも(給料)モテ顕示欲(喧嘩に強い)なんてべたすぎる男の欲求を蹴れるわけがない、ないったらない。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ