第4章 実戦への訓練
どうも、TS好きの作者です。
前回の投稿から約1ヶ月も、たってしまい誠に申し訳ございません。m(_ _)m
それでは、ここから本章です
宴があった次の日の朝、僕達は7時頃に朝食を食べ、寮の近くにある訓練場に僕達は集合していた。そこには、女性が1人と男性が2人いた。恐らく、彼らは僕達の教官にあたる人達なのだろう。
すると、女性が熊野に問いかけてきた。
「これで、全員揃ったのか?」
すると、熊野は
「はい、全員揃いました」
「分かった、では我々の自己紹介をしたいと思う。」
「まず、私はここで騎士副団長を務めている
フリューゲル・フレイである、宜しく」
唖然とした、そんなお偉いさんが僕達の教官になったのだから。すると、次に真面目そうな男性が一歩踏み出してきた。
「僕は、フレイ様の騎士団に務めている
シュタート・リッターです、よろしくお願いします」
こちらもこちらで、凄い方なのであった。
最後に残った男性が自己紹介を始めた。
「我の名はシュバイン・リーゼである、誇り高きリーゼ家の次期当主である!どの様に我に接すればいいか分かっているな貴様達」
と、僕達を睨んできた。こいつは典型的なク〇野郎である事がすぐに分かった。
「我々の自己紹介は終わった、次は君たちの番だ」
と、フレイさんは僕達に話を振ってきた。
「それでは、まず私から
私の名前は熊野月羽希です、えーと、職業は言いますか?、フレイさん?」
「あぁ、頼む」
あ、これは僕詰んだ感じてはないでしょうか
うん、絶対詰んだ。
「はい、私の職業は格闘家です。これからご指導宜しくお願いします」
「分かりました、ありがとうございます」
と、リッターさんはメモを取っていた。その後も、続々と自己紹介が行われていった。そしていよいよ僕の番になった。深呼吸をし、息を整える。
「僕の名前は、神風 風優です。職業は・・・、」
と、職業を言おうとした瞬間、フレイさんが
「あぁ、君が噂の子か、職業は言わなくてもいいよ、こちらでもう話は通してあるから、」
と、言ってくれた。
「あ、はい、ありがとうございます」
と、ぺこりと礼をした。しかし、その事に不服な者が一人だけいた。そう、シュバイン・リーゼである。
「何故、彼女だけ職業を言わない?理不尽ではないか?」
「彼女にも事情があるのだ、理解しろリーゼ」
「し、しかし言って貰わなければ訓練内容が決まらないのではないのでしょうか?」
凄くウザイ、そんなに僕の職業が気になるのかよ・・・
「風優、君の職業を言ってもいいか?」
と、フレイさんは確認を取ってきた。
「はい、言っても良いですよ、いずれバレてしまうことなので」
「分かった」
「では、彼女の職業を言うぞリーゼ」
「はい、分かりました」
「彼女の職業は錬金術師と、陰陽師だ」
「はい、え、今なんとおっしゃいましたか?」
「聞こえなかったのか?、錬金術師だ」
「と、ということは裏切り者ではないのですか?」
「その事については大丈夫だ、既に国王には話を通してある。」
「し、しかし錬金術師なのですよ、いつこの小娘が裏切るか分かりませんよ、野放しにしていて言い訳がない」
「今言っただろ、国王には話を通していると!」
と、少しキレ気味の口調でリーゼさんが言うと
「わ、分かりました」
と、怖気づいたらしく引き下がった。
その時、リーゼはこちらを睨んでいた。
「それでは、あなた達にはこれから毎日、戦えるように訓練を行ってもらう、これからよろしく頼む」
「宜しくお願いします」
と、全員で言った。
「それでは、これからあなた達は班に別れて訓練を行ってもらう」
すると、フレイさんは紙を取り出すと
「それでは、メンバーを発表する。Α班は、
齋藤大和、・・・・・」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
「以上が全ての班のメンバーだ、ではこれから各班に別れて訓練を行ってくれ」
結局、僕はA班になった。大和も、同じ班にいるので安心出来る。そして、教官もフレイさんなので大丈夫であろう。
響と、熊野はB班になり教官はリッターさんと、こちらも安心出来る。
「それでは、君たちA班の教官は私が務めることになった、これから、宜しく」
「宜しくお願いします」
と、挨拶を返すとフレイさんは微笑んでいた。
何故か嫌な予感がするが大丈夫であろう。
「私が教えることは、主に剣術や護身術だ、まずは君たちの現在の剣術を見てみたい。、なので私と簡単な模擬試合をしてもらう」
「分かりました」
と、答える。すると、大和が
「じゃあ、俺から受けてもいいか?」
と、リーゼさんに言うと
「ああ、いいだろ」
すると、リーゼさんは木刀を2本持ってきた。
その1本を大和の方に投げた。大和はそれを片手で受け取ると戦闘体制に変わった。全身から殺気のようなものを漂わせながら待機している。完全に目が獲物を狩る目に変わっていた。
「ほぅ」
と、リーゼさんは関心を見せるような返事をした。
「では、そちらから仕掛けてきていいぞ」
そうリーゼさんが言うと大和は、一歩踏み込み一瞬でリーゼさんに接近した。しかし、さすが騎士団長を務めているだけあって、その攻撃を見事に受け流した。それからも、大和は攻撃はするも1発も当たらずに体力切れでやられてしまった。
「大和と言ったな、初めてにしては上出来だ、しかしお前の欠点は無駄な動きが多すぎて体力消費が激しい事だ、今後直すように訓練することが大事だな」
「はい、分かりました、お手合わせありがとうございます」
と、いつもの大和とは思えない口調でお礼を言った。
「さて、次は誰が相手になってくれるのかな?」
「じゃ、じゃあ、僕が・・・」
と、こんな感じで全員分の手合わせが終わった。え、僕はどうだったって?木刀を1、2回振っただけで体力切れになって終わりましたよ。 ( ´・ω・` )グスン
この事に対してリーゼさんは、剣術は諦めて護身術を重点的にやっていこうと、言われた。
今日は、この手合わせだけで1日目の訓練は終わった。
夜、僕は机とにらめっこしていた。正確にいえば、訓練が終わったあと近くに敷地内にある王立図書館に行き錬金術のことや、陰陽師について調べていた。そこで気になった本を何冊か借りてきたのである。しかし、錬金術師のことを書いた本しかなく錬金術の仕方などが書いてある本は1冊もなかった。なので、明日の訓練が終わったあともう1度あの図書館に行こうと思う。その事を考えながら、眠りにつくのであった。
次の日
昨日と同じ時間に集合し、朝礼を行い各班に別れて訓練を開始した。
みんなは、剣術を学ぶために剣を振っていたが僕は初日に剣術は出来る見込みがないと言われたので現在、リーゼさんに護身術を教えて貰っている。
「で、こうして、おい、聞いているのか?」
「あ、すみません聞いていませんでした」
「あー、そういうことか、安心しろ人によって得意、不得意がある、それはしょうがない事だ」
「は、はい」
「ならば、自分の出来ることを伸ばしていくことが大切だ、」
「分かりました」
「分かったなら、集中することだ」
「はい」
ーーーーーーーーーーーーーーーー
訓練が終わり、リーゼさんに質問してみた。
「あの、リーゼさん、質問があるんですけど」
「ああ、なんだ?」
「図書館に行っても錬金術のやり方が載った本が1冊もないんですが、どこに行けばありますかね?」
「うーん、多分もうそういう本は1冊をないだろうな」
「そ、そうですか」
「だが、あの図書館は最後の1冊があると噂で聞いた事があるぞ」
「そうなんですか!?、ありがとうございます」
それから、僕は図書館へと足を運んだ。
入館してから、約1時間その本は見つかった。
それはとても意外な場所にあり、その場所が受付の隣にある山積みの本の中にあった。その本の題名を見た時、本当にこれなのか?と、疑ってしまった。その題名が
「誰でも分かる錬金術の仕方☆」
なのである。パッと見ふざけた本なのであるが中身はちゃんとしていた。その本を借りようと思い受付にいくと、いつもいる人ではなくお婆さんのような人が座っていた。
「あ、あのこの本を借りたいんですけど」
「ああ、その本ね、その本要らないからあげるよ」
と、軽い感じで言われた。
「え、本当にいいんですか?」
「あぁ、いいよ、持っていきな」
「あ、ありがとうございます!」
後日、図書館へ再度出向き昨日のことをお礼しにいくと、そのお婆さんはどこにも居なく職員の人に聞いてみると
「え、そんな人はうちにはいませんよ?」
「え、じゃ、じゃああの人はいったい・・・」
結局、この老婆のことは分からなかった。
ーーーーーーーーーーーーーーーー
初めての訓練から、2ヵ月が過ぎた。
僕は、訓練開始から1ヶ月で護身術をマスターし、その後は錬金術や、陰陽師の訓練を残りの1ヶ月で行い、基礎は出来るようになった。
最近、陰陽師の式神召喚を行ったら麒麟を召喚してしまった。凄く大きいです・・・5、6m位はある。しかしよく見る麒麟ではなく、全身が黒になっていた。すると、麒麟はこちらを見て
「あなたが私を呼んだのですか?」
と、念話で質問してきた。
「あ、はい、僕は神風風優です。宜しくお願いします。あなたは麒麟ですか?」
「まずは宜しくお願いします。はい、私は麒麟です、しかし、麒麟の種類の中のロクタンという種類です」
「はい、分かりました」
「では、私と契約を結んでくれますか?」
「は、はい、分かりました」
「それでは、私の頭を触りながらロクタンと呼んでください。そのあと、私に名前を付けて頂ければ契約完了です」
「分かりました」
そして、ロクタンの頭を触りながら
「ロクタンよ、ソナタの名は今からキヨミである」
と、自分が言ったとは思えない口調で話していることに驚いていると
「御意、これから宜しくお願いします主様」
と、ロクタン改めてキヨミが返事をしてくれた。
実はこの召喚を行ったのがみんなが訓練中でありそれも目の前でやってしまったためみんな訓練そっちのけでこちらを凝視していた。キヨミは思った以上に大きいためどうすればいいのだろうと思っていると
「大丈夫ですよ。主様、私は擬人化出来るのでいつでも一緒にいれますよ」
と、キヨミが言うので
「それじゃぁ、擬人化してくれますか?」
「はい、喜んで」
すると、キヨミが光に包まれていった。
光がつよく、目をつむってしまった。光が収まり、目を開くとそこには黒髪の幼女が立っていた。
「主様、こんな感じで宜しいでしょうか?」
と、キヨミは言ってきた。
「うん、いいと思うよ」
そのあと、キヨミの事で騒動になったことは言うまでもない
ーーーーーーーーーーーーーーーー
訓練後、リーゼさんは僕達を集めた。
「そろそろ、あなた達には実戦を経験してもらう」
「いつ、やるンですか?」
と、誰かが質問すると
「予定では明日だ。なので今日は早めに就寝するように」
「分かりました」
夜、ベットでキヨミと一緒に寝ようとすると
キヨミが
「主様、大丈夫ですか?」
「うん、大丈夫。明日、頑張ろうね」
「はい、最善を尽くします」
「それじゃ、おやすみ」
「はい、おやすみなさい」
ここから、どうなるかは気分次第ですかね。
次回 「初の実戦」
楽しみにしていてください。
感想お待ちしております。