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俺はキミがどうしようもなく好きだ。  作者: クールホーク
8/10

叉乎先生は俺の○○○。

今回は短いです。

すぐに投稿したことを褒めてくださいw

ちょっ……え?

別に好きな人がいる……?

それはそれで超気になるんだけど。

俺はたまらず堀芭に好きな人を聞く。

「お、俺の好きな人はな……。

荒冬夜のお姉ちゃんだよ」


ん?

荒冬夜のお姉ちゃん……?

あれ?

荒冬夜って一人っ子じゃなかったっけ。

「バカ言ってんじゃねぇよ。

おい凍樹、僕は一人っ子だからな」


はぁ。

なにくだらねぇ嘘ついてんだよ。

「だってこいつにだけは俺の好きな人言いたくねぇんだもん。

絶対バカにするし」

はぁ。つくづくくだらねぇ。


「いいから言えよ」

少しニヤニヤしながら堀芭に言う。

堀芭は少し慌てるが、

すぐにいつもの冷静さを取り戻して、

落ち着いた調子で言う。


「一年一組担任、前川先生だよ」

えぇぇぇぇぇ!?!?!?

MA・ZI・DE!?


「前川先生って、

あの前川叉乎先生!?

家がヤンキー一族のあの!? 」

「あぁそうだよ。

ってかなんだよその説明」


堀芭が普段は見せない

頬を赤らめた顔が、妙に、可愛い。

コイツ、モテるな。絶対。


堀芭は俺をキッと睨むと、

「バカにしてんだろ」

と低めの声で言う。

ふーん。コイツカッコいいじゃん。

普段みたいにチャラチャラしてないで、こう言うキャラの方がモテそう。


普通に俺がこいつと付き合いたいぐらい……って、ほら、しっかりしろ俺!

兄の影響受けすぎだぞ!


「バカにしてねぇよ。

人の恋の気持ちをバカにするとか、最低だろ。そのぐらい俺もわかるよ」

だって俺自身恋してるし。

多分。荒冬夜に。

そのことを堀芭も知ってるし。

多分。で、荒冬夜は知らないし。

俺の気持ちを。


「ふーん。

分かってんじゃん。恋する少年よ」

「お前こそバカにしてんだろ……! 」


マジむかつくわ〜。

叉乎先生にバラしちゃおっかな〜。

俺と叉乎先生は……。


なんでもねぇ。


**


「荒冬夜、今日は一緒に寝るぞ」

「おう」

今日は待ちに待った、

荒冬夜と一緒に寝る日なり。


「よし。じゃあ電気消すぞ」

パチット電気を消す。

荒冬夜は俺が電気を消した5秒後に寝た。


あれ?


高校生の男と女が2人きりで寝てるんだよ? なにも……ないの?


あっ……。


**


結局なにもなかった!

なんだ! てっきり、あんなことやそんなことが起きるのかと思ったわ!


「凍樹、珍しく早いんだな、起きるの」

「えぇ、あなたのせいで眠れませんでしたからね」

「え! ご、ごめん」


あぁ。すぐ謝らんでええのに。

ホントいい子だなぁ……。


「今日の朝ごはんは目玉焼きだぞ! 」

あぁ。ええなぁ。ええなぁ。

目玉焼きは、ええなぁ。


その日は特になにもなかった。

それから数日後……。


**


「もう兄ちゃんと母さんがハワイから帰ってきたから、俺も帰るわ。

今までありがとな」


そう、荒冬夜と堀芭に別れを告げると、荒冬夜宅を出て、数十歩歩いたのちに、自分の家に入る。

そうだった。武藤さんの家の隣なんだよな。お互い。


武藤さんの家を見て、ため息をつく。

なんかあんまり、楽しくなかった。

進展ないし……。


つまんねぇの。


「ただいまー」

そう言って帰ってくると、いつも通りの声の調子で、「おかえりー」と返ってきた。


特にハワイのことには触れず、自分の部屋に入る。

その時俺は、思わず「うわっ」と言ってしまった。


つい最近、堀芭の好きな人を聞いたもんで、そのこともあっていつもよりも驚いた。


「何でまた居るんだよ、

“叉乎ちゃん”」

「いいじゃない。

そういえば、最近“豹ちゃん”家にいなかったでしょ。

きても来ないんだもん。お姉さんもいないし」

「ってか、うちの母さんをお姉さんって呼ぶの、いい加減にやめろよな」


このことを堀芭が知ったら、きっと怒る。俺と叉乎ちゃんが

幼馴染だってことを知ったら。

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