俺はキミがどうしようもなく好きだ。
最終回!!
うそだろ!?
今の告白を全部荒冬夜に聞かれた!?
んな馬鹿な!?
もし聞かれてたら、もし聞かれてたら!
いや、普通だったらこの状況だ。
一般の人なら、今の俺の発言、荒冬夜に聞かれていたのであろうと予想するだろう。
もちろん俺もそうだと予想する。
仮に聞かれていたのだとしたら、どうする?
んなわけねぇだろ? とかって言って、適当に流すか?
それとももうこの際、堂々と荒冬夜に告白しちまうか?
俺に心の中では、後者の方が良いだろうと判断している。
なぜかって?
嘘をつくっていうコトが俺は嫌いだからっていうのと、
荒冬夜を困らせたくないからっていうのがある。
どこまで俺は荒冬夜が好きなんだよ。
「今の……聞いてた? 」
「あっ……。うん……。その……。マジかよ、今の」
荒冬夜はいきなり聞いてくる。
大胆だなぁオイ!!
「さっき言った通りだ。俺は荒冬夜が好きだ。
この気持ちは嘘でもなんでもない」
荒冬夜がためらいもなく聞いてくるから、俺もためらわずに堂々と言う。
これは地味に、俺の人生初めての告白だ。
「よければ俺と、付き合ってくれ! 」
心臓がバクバクなる。
気づけば叉乎ちゃんも堀芭もいない。
空気を読んでどっかに行ってくれたのだろう。
告白ってこんなに緊張するのか。
俺に告白してくる女の子たちも、いつもこんな気持ちだったのかなぁ。
だったら、これからは告白の返事ももうちょっとちゃんと返さないとだなぁ。
こんな緊張するような状況の中、俺って案外変なコトを考えるんだな。
「そのだな。僕、実は夜魔月先輩に告白されたんだよ。
僕が女ってコトも当然ばれてだな」
「はっ!?」
マジで!? 俺と荒冬夜と叉乎ちゃん(と堀芭)だけの秘密だったのに、
夜魔月先輩にもバレたのかよ。
っていうか、ヤバイじゃぁねぇか!?
夜魔月先輩って、たぶん俺よりもモテてるよな?
だったら荒冬夜、絶対にOKしちまうよなぁ!?
うぁぁぁぁ!
俺の恋がぁぁぁぁ!
「だけど、告白されたその瞬間、凍樹の 顔が俺の脳内にうつってきて……。
だからその! ぼっ……私も、凍樹のことが……好きだ」
俺は耳だの顔だのが、どんどん熱くなっきているのを感じた。
うそだろ? マジか?
OK? OK? OK?
死にそうだ。
「ってことは、付き合ってくれるのか? 」
「大学生になったらな」
荒冬夜が言うに、今この状況で付き合ったら、
ほとんどの人がホモホモって騒ぐだろ? だから無理だってわけらしい。
ま、ここから先の俺と荒冬夜のラブラブイチャイチャシーンは、部外者には見せられねぇぜ?
……。
わかったよ、しゃーねーなー。見せてやんよ。ちょこっとだけな?
**
「よ、視亞! 」
「お、豹ちゃん! そういえばね、この近くにパフェができたんだって!
そのパフェの看板メニューの、チョコチップホイップクリームジャンボパフェ食べたいんだけど! 奢ってよ〜! 」
「はぁ? 荒冬夜が買いに行けよ! 」
「んだよ、ケッチやな! こっちが、似合わないぶりっ子っぽい行動してやってんのに、
その答えは!! 」
「うっ……。しょうがねぇな! つ、ついでにオレンジジュースつけてやっても、いいけど? 」
「ナイス! 豹ちゃん! 」
っと、ここまでだぜ? 見せられるのは。
ま、相変わらず俺は荒冬夜にベタベタなわけよ。
この俺の荒冬夜に甘々だっていう性格がいつ治るのかっていうのは分からなくて、
この先俺らがどうなるのかなんてのも、この地球上全人類の誰も知らないわけで。
最終回、楽しんでいただきましたでしょうか。
最終回のくせに、たいして長くもねぇし、面白さもいつもと同じだ!
……。失礼いたしました……。これでも、わいなりに頑張ってんすよ……。
まぁ、次もコッテコテの恋愛小説を投稿しますんで、お待ちください!