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自由の大魔王

「ねえ、おとさん。」


「何だ?カイザー。」


「お小遣い頂戴。」


「お前一応お給料貰ってるだろ、その中から工面しろ。」


「でも・・・。」


「でもじゃない!」


「・・・いいから俺に投資しろ!!」


「理不尽。

どうした?勢いに任せても出さないぞ?」


「幾らなら投資してくれる?」


「金額の問題じゃない・・私に頼むより大魔王様の太鼓持ちでもして強請れば良いじゃないか。」


「どうやって?」


「そうだな・・例えば『その角最新型じゃないですか?さすが大魔王様!抜け目ない!オシャレ!』とかヨイショしておけば良いんじゃないか?」


「そうか・・『大魔王様!今日の御召し物何て素敵なんでしょう!カナブンみたいで格好良いです!』とかで良いかな?」


「ダメかな・・多分さすがの大魔王様も『これって褒められてるのかな~?貶されてるのかな~?』って不安になっちゃうと思う。

もっとこう・・虫に例えるんじゃなくて誰もがカッコいいと思える例えの方が良いじゃないか?

寧ろ例えずにただ褒めた方が良いかも知れない。」


「カナブンも意外にカッコいいと思うんだが・・

あぁでもあんまり緑系の服着てないか・・ゴキブリの方が良かったかな?黒服とか多いし。」


「虫の中でも最たる嫌われ者を例えちゃダメだろ。

どうしても虫で例えたいの?それならせめてカブト虫・クワガタの二大巨頭をチョイスしないよ!」


「俺、虫ってあんまり好きじゃないんだよね~

カブト虫だろうがクワガタだろうが俺に取っちゃ堅いゴキブリなんだよね。」


「お前大魔王様嫌いだろ。」


「えっ?逆におとさんは好きなの?」


「好きとか嫌いとか言う感情は今はもう持ち合わせていない

多少の嫌悪はありけり尊敬はしている。」


「嫌悪あるじゃん!

嫌いなら嫌いって言った方が今の時代ウケるよ?

ハッキリモノを言う、良い事だと俺は思うなぁ。」


「嫌いって言う程嫌いじゃないんだよなぁ。」


「そう言うどっち付かずの態度は身を滅ぼすよ?

ハッキリと大魔王おまえ嫌い!って言ってやりなよ!?」


「・・・じゃあ、大魔王・・嫌いかなぁ。」


ピッ


「録音させて頂きました。」


「ボイスレコーダー!?

お前はそれを如何する気だ!?」


「大魔王様に聞かせたらどんな反応するのかなぁ・・左遷かなぁ・・左遷ならマシか・・クビだね、解雇だよ?

身寄りもなく路頭に迷うおとさん何て見たくないなぁ・・・。」


「どどど、どうすればいいんだ!?」


「お小遣いが欲しいなぁ・・コレに幾ら出す?」


「お前・・親を強請るのか・・?」


「これは取引だよ・・今回は10万で良いよ。」


「今回は・・?

何でそんなにお金が要るんだ?こんな事しなくても相談に乗る事は出来たのに・・・。」


「母さんに誕生日のプレゼントを買って上げたいんだ・・・。」


「強請り取った金でプレゼント買っても母さん喜ばないよ!?

コツコツ貯めたお金で買っておやりよ!?おとさん哀しいよ。」


「俺だって買いたい物が沢山あるんだよ!!

毎月毎月、給料日前に使い果たしてお金なんてないんだよ!?」


「お前・・ダメダメだな・・計画的に使うと言う事をした方が良いと思うぞ?」


「今更親みたいな事言わないでくれ!

俺がどんな思いで・・ピュアリーちゃんに貢いでいるか・・・。」


「んん?お前アイドルに貢いで金ないのか・・救えねえ・・

どうせアイドル何てヤリマンビッチだぞ?彼氏のアレを握った手とお前は握手を・・・。」


「ちがーう!!他の奴等はそうかも知れないが彼女だけは違う!!」


「一緒だから!大半はその辺の女子と変わらない事してるから夢から醒めなさい。

それにその子お前と同級生じゃなかったか?」


「ああ・・クラスは違ったが何時もキラキラ輝いていた・・マジ惚れたよ・・・。」


「ああ・・本気で恋しちゃってるパターンかぁ・・絶対無理!遠くの存在ですよ~?」


「今はね・・でも必ず振り向かせてやるんだ・・その為にお金が必要なんだ。」


「ファンはファン、恋愛対象に何てなりません。」


「何処かのナンバーワンだってファンとやってただろうが!?ふざけんな!」


「希望を与えちゃったか~居るよね~自分もイケるかもとか勘違いしちゃう奴。

何でもかんでもイケメン限定なんだよ!!イケメンは何をしても許されるし何をしても女が寄って来るんだ!ふざけるな!

お前みたいな容姿の奴がそれと同等に成れると思うなよ!?」


「そこまで悪くは・・・。」


「お前は私の息子だ!察しろ!!」


「・・・・・」




納得してくれたようで何より・・・あれ?室内なのに雨かな?

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