みどりのダイマオー
「サンっ!セイっ!カワイイ~!」
「好きですね大魔王様・・こんな所で潜んで何してるんですか?」
「リヨン!?・・潜んでない!それに喫煙所でする事なんて喫煙しかないだろ!?」
「そうですけど何故こんな所で?」
「それはどっちに対してだ?
歌を歌っていた事か?それとも此処で喫煙していた事か?」
「歌に関してはもう触れないであげますが何でこんな所で喫煙を?」
「何故って喫煙所だからじゃん!アスペ?」
「何でもかんでもアスペって思うの良くないですよ?
大魔王様はこの城の主であるからして何故使用人なども利用する喫煙所で喫煙しているのかを問うているのです。」
「大魔王も喫煙する事だってあるんだよ。」
「うん・・で、何で此処で喫煙を?の質問の答えをお願いします。」
「喫煙所だからだよ。」
「あれ~?この感情なんだろ~?拳が開かないよ~?」
「うん、ごめん。
分煙絶煙を囁かれる昨今、我々喫煙者は肩身の狭い状況に虐げられていてな
かく言う俺もこの殺風景な喫煙所で喫煙する羽目になったのだ。」
「でも主である大魔王様であれば自室とかで吸っても誰も文句は言わないのではないでしょうか?」
「ルールを作る側の俺がルールを守らなくてどうする!?下の者に示しがつかないであろう!!
俺が此処で喫煙したら他の者はどうする?皆俺に見習ってしっかり此処で喫煙するだろ!?
マナーを守らない輩が存在するから我々喫煙者が虐げられるのだ!!」
「でも人としてマナーを守るのは良い事ですが大魔王としてはどうでしょうか?」
「いやまあ、俺もちょっとは考えたよ?
このルールを守る事が大魔王としてそぐわないのではないか?とか
でもこのルールを守ったからと言って俺の傍若無人な大魔王加減は失われないと判断に至ったのだ。」
「大魔王様・・何かこの前も街で御婆さんの手を牽いて横断歩道を渡ってたりしてましたよね?」
「ん?そりゃ早めに渡らせてやらんと皆が迷惑だろ?当然の事したまでだが何か可笑しいか?」
「聖人か!?アンタは聖人なのかと問いたい。」
「俺はカイジもアカギの声もしていないぞ?」
「萩原の事言ってねえし!
マサトって言ってないでしょ?セイジンって言ったでしょ?文字で認識するのかアンタの耳は!?」
「さあ世界中の民よ・・皆で手を取り合いなさい。」
「急に悟りやがって!?壮大な賢者タイムなのか?そんなの大魔王じゃない!?」
「何を言うか・・俺は大魔王・・いや、アメリットと闇の番人で進化した・・闇帝大魔王・ヘルカイザーだ!!」
「大魔王様・・ゲームのやり過ぎでとち狂ったようですね・・安楽死処分します。」
「俺ってば予後不良!?
進撃の有馬記念を走り抜ける位の余力は残ってるよ!?」
「残念ですがステイゴールド産駒の三冠馬の圧勝で幕を閉じてます。」
「もう終わったの!?ヤバいよ・・今年ももう終わっちゃうよ~。」
「知らなかった割には有馬記念を基準に年末を感じるんですね。」
「24時間のそれと同じだよ、アレがやってると夏休みももう終わりだなぁって寂しい気持ちになるじゃん?殆んど見た事ないけど。」
「確かにそうかも知れませんね。
それと私もああ言う類のモノは見ませんね、感動の押し売りとか吐き気がします。」
「だな、俺ら魔物だから当然の感情だと思う。」
「でも大魔王様ってたまに募金とかしてますよね?」
「そ、それは・・俺孤児だったから・・育った孤児院に寄付をしただけであって・・・。」
「沢山の御姉様方が居ましたよね?」
「・・・い、居るよ?義理でね。」
「沢山の甥っ子姪っ子にプレゼントを忘れず贈っている大魔王様。」
「それなんか関係ある?それ只の好感度上げる為の偽善だし・・・。」
「傍若無人さの欠片もないのでそろそろ止めません?そう言うの。」
「はぁ?俺は何時だって最強最悪の大魔王だ!」
「ワンちゃんのお墓の前で泣く様な方は最強最悪には程遠いと思われます。」
「ううっ・・ゴウショウハ・・ゴウショウハ・・何で先に逝っちゃったんだよ~!!」
「部屋に飾ってある写真の子ですよね、私が居た頃はこ~んなに小っちゃかったのに大魔王様よりおっきくなってたんですね。」
「ああ、よく食べてよく育ったよ。
遊ぶのも命懸けだった頃があったのも良い思ひ出だ・・・ゴウショウハ・・ゴウショウハぁぁぁ。」
何か大魔王様が写真を眺めてブツブツ言い出したので今日はこの辺で帰りたいと思います。




