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「ども、魔王です」「こんにちは、勇者です」  作者: 魔王@酒場
魔王様は玉座にて待つ。宅配便とかを。
63/162

63 魔王は不飽和脂肪酸を摂取するか?

魔王、地下一階、酒場ーー


そこでは今日も、例のやつらが、(ミルクとかのソフトドリンクを)飲んだくれていたーー


巨乳「8%アーップ!!」ドドーン!


黒マント「マジか! 8%か! いいなそりゃ! ウハウハだ!」


巨乳「……俺の乳がね」


黒マント「けっ。胸かよ。ンなもんどーでもいいんだよ。所詮あれだろ? 脂肪だろ。オレイン酸とかリノール酸とかだろ? あのね、俺は『不』飽和脂肪酸とかどうでもいいの。飽和脂肪酸しかキョーミないの」


黒マント「ラウリン酸とかパルミチン酸しかキョーミないんだよね。こことんところ、青魚ばっかり食べてるからね」


巨乳「おお! そりゃいいね! 健康的だね! 俺の乳もどうよ?」ずずいっ


黒マント「安売りすんなバカ! いいか、お前の乳は、とても大切なものだ。量り売りしたり、特売したりしてはいけないものなんだ。ーーったく。そのくらい分かってろよな、この、バカが」


巨乳「……え。そうなの? よくさ、俺ね、知らない人に、乳揉ませろなんて頼まれるから、気安く引き受けてたんだけど……、マズかったのかな?」


黒マント「誰に揉ませたんだこのバカァア!!?」


   ◇


巨乳 改め勇者「どもー! ゆーしゃです!」


黒マント 改め魔王「魔王だよ!!」


勇者 改め巨乳「しっかし、あれだね。世の中ってのは。色々とさ。移り変わってゆくものだね」


魔王 改め、最近メタボ気味「まあ……、それはしかたないな。人間……、いや、生命ってのはね、『動的平衡』なワケよ。まさに、"流れに浮かぶ泡沫うたかた"なんだな」


巨乳「なんだよこのー。なんかちょっとカッコいいこと言いやがって。なんだよ。カッコ良いじゃん」


魔王「ところであれよ。やっぱお前んとこも値上げしたの?」


巨乳「あー。まあね、仕方ないかなって。こっちも商売だしねー」


魔王「何値上げしたの?」


巨乳「あのね、中身をちょっと減らしたね。増税分以上に」


魔王「へー! 中身をね。軽くしたのかな?」


巨乳「だねー。軽くなっちゃったな。あとはまあ、プライスカード(値札)を工夫してね。本体価格の下に、カッコで税込み価格を書くようにしてる」


魔王「うんうん。本体価格とか、税込み、税抜き価格とか、わけわかんないよな」


巨乳「だねー」


魔王「ところでお前の商売って、……何だっけ?」


巨乳「ひっでーな、忘れたのかよ!? うわ、サイテー……」


魔王「やー、ゴメン、ゴメン。魔王何年もやってるとさ、やっぱ、いっぱい来るわけよ。あのね……、アレ、ああいうやつが」


巨乳「ああ。いっぱいいるよな。俺もあれなんなのかって思う」


魔王「お前も? へー。そういうもんかな?」


巨乳「だってさー。さすがに多すぎない? 俺ももう、見てると、誰が誰だか分かんなくてさ……」


魔王「まあねー。俺が強いし、そこは仕方ないのかなって思う。だってさ、質で劣ってたら、数で勝負するしかないじゃん?」


巨乳「えー? でもさ。中には、怖いのいるよ? お前気をつけろよ? ああいうの危ないから」


魔王「心配してくれてありがと。へーきだって。だって俺、魔王だし(笑)」


巨乳「バッカじゃねえの!? お前の心配なんかしてねぇし! ところでさ、俺、酔っちゃったから家まで送ってくれる?」


魔王「は? 何言ってんの。送らねーし! 歩いて帰れ! バーカ、バーカ!!」


巨乳「……」

Thank you for your Read !

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