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「ども、魔王です」「こんにちは、勇者です」  作者: 魔王@酒場
魔王様は玉座にて待つ。宅配便とかを。
17/162

17 ニャ!ニャ!ニャ!

もうなんか今回すみません。魔王のキャラ崩壊してます・・・。

いや元々・・・なのか??

 魔王城の中庭に集められた兵士ーー多種多様の魔物たち。彼ら彼女らの顔は、一様に緊張に彩られていた。


魔物1「なんだろう…重大発表って……」

魔物2「ついにNo.2様が新魔王になるのかな…」


魔王「あー、親愛なる魔王軍の諸君。今日はよく集まってくれた。発表とは、他ならぬ私自身のことなのだ」


魔物たち「ごくり…」

魔王「私は今日1日、語尾に"にゃ"を付けてしゃべろうと思う!」


魔物一同「ま、魔王様!?」

魔物「そんな、あんまりだ」


魔物「早まらないでくれ、魔王!」

魔物「魔王様だけにそんな負担を強いるわけには参りません! わたくしもお供致します!」


魔王「みんな……にゃ」

魔物一同「魔王様ーー!! にゃ!!」



勇者「なにこの茶番劇」

部下A「またぞろ、例の占い師ですよ。魔王様、ゲン担ぎとか好きなんですよね」


部下B「星占いも欠かさずチェックしてるって、本当かよ」

部下A「魔王軍の最高機密です」

部下B「うはぁ……」


   *


魔王「というわけで魔王ですにゃ」

勇者「あふれでるこの下っ端感。魔王の威厳も地に落ちたな」


部下B「ネームプレートを「獣人C」に変えといたら誰も気づかないかも」

魔王「そうかにゃ。ちょっとやってみよう」


→獣人C「魔王ですにゃ」

勇者「おのれ、魔王の名をかたる不届き者!!」


部下B「外見いつもの魔王様なんで、すごいギャップ」

部下A「猫耳つけてみませんか?」


魔王「にゃにをする! やめろ……にゃ!!」

猫耳魔王「……語尾が変わったくらいでこのもてあそばれよう……にゃんて恐ろしい…にゃ」


勇者「さて、満足したから帰るか」

魔王「…あれ? もう帰るの?」


勇者「ふん……語尾が"にゃ"の魔王など俺が相手をする間でもない……。そこいらの英雄気取りの冒険者にでも倒されるといい」

魔王「私に にゃさけをかけるのかニャ!」

勇者「さらばだ」


魔王「待て! 勇者ーー! ニャ」

部下A「そろそろ聞いていて辛くなってきました」

部下B「俺も……」


   *


魔王「魔王ですにゃ」

勇者「まだ続ける気なのかにゃ。飽きにゃいにゃぁ」


部下A「部下Aですにゃ」

部下B「部下Bだにゃ」

王様「王様ですにゃ」

勇者「いたのか、国王」


王様「だっていつまで経っても勇者殿が魔王と戦わないから…。国民が税金の無駄遣いだってワシをいぢめるの…」


王様「だからワシがちょっと行ってパパーって倒して来るからって酒の席で言っちゃって…」

魔王「よかろうニャ。相手をするニャ!!」


まおうのこうげき!

王様に1のダメージ!


勇者「魔王、弱い…?」

部下A「語尾がニャなので呪文が詠唱できないんです」


勇者「ニャんだってーー!? 語尾程度のことで世界は救えたのかッ!!」


王様はかくへいきをつかった!!

魔王に50のダメージ!


部下A「何か今、放射能物質のマークが見えました…」

勇者「魔王ーー! 呪文を使えー!」


王様はアサルトライフルをつかった!

魔王に102のダメージ!


部下A「なんで核兵器よりダメージ入るんですか…」

勇者「仕方ない。魔王、この剣を」


魔王「装備できないニャ。そのくらい分かれニャ」

勇者「いい加減そのニャー外せ! 呪い装備かバカーー!!」


王様は拳銃をつかった!

パァン


勇者「魔王、魔王ーー!」

部下A「勇者さん、人間どもの前で魔王様の心配するのって立場的にどうなんです?」


勇者「貸した100ゴールド返してから逝けーー!」


ドタドタドタ

魔物兵士「魔王様ニャ!!」

魔物兵士「今お助けするニャ!!」


王様はグレネード・ランチャーで辺りを一掃した!

まもののむれはふきとんだ!


勇者「えげつねぇ、王様。」

魔王「…フン、人間どものかしらよ、その程度なのか…ニャ」ゴウッ


部下A「あぁあああ、魔王様が第二形態に」

勇者「それでも語尾を忘れない辺りすげぇな」


魔王「くらうがいいニャ!! 猫パーンチ!!」

まおうのこうげき!

王様はふきとんだ!


勇者「…王様、王様ーー?」

へんじがない。ただの王様のようだ。

勇者「息はしている」


勇者「今日はコレ連れて帰ります。もっと魔王城の警備、厳重にしとけよ」

魔王「任せるニャ」


   *


魔王「はーー、占い師の言うことを聞くと、それまでにない未知の体験ができるな」

部下A「前向きにも程があります……」


   *

   *

   *


魔王「ナマステー、魔王です」

勇者「アンニョン・ハセヨー、勇者です」


勇者「ところで、俺は褒められていいと思わないか。日々、世界を救うために頑張っている」

魔王「はーい、よくできまちたー」


勇者「魔王が…、俺を…、褒めた…だと?」

魔王「…なに、ハナマルとか欲しいのか?」


勇者「くれ」

魔王「…いや、その、なぁ?」


勇者「よこせー! 俺にハナマルをよこせー!!」

魔王「ゆ、勇者? 今日、疲れてないか?」


勇者「いいや、体調は万全だ! さぁ、遠慮なくハナマルを!!!」

部下A「ハナマルがゲシュタルト崩壊してますよ…」


魔王「誰か赤ペン買ってきてー」

勇者「赤ペン、ないのか、魔王城に」


魔王「世界征服に必要なアイテムに見えるか?」

勇者「見えんな」


部下A「ほら、魔法で召喚しましたよ、12色入りサインペン」

勇者「おー、さすが部下A、気が利くな。ほら魔王、まず青な」


魔王「俺に何さす気だよ…」

勇者「さあ!! 12色のハナマルを俺のほっぺたに描くんだ!」


魔王「…………。」

勇者「さあ!!」


部下A「…わぁ。魔王様が勇者さんにいたずらしてますー」キュキュキュ~

魔王「誤解招く、つってんだよ!!」


   *


勇者「魔王に怒られた勇者です」

魔王「…いや。もう、嫁に行けない…」


勇者「ハナマル描いたくらいで落ち込むなよ!!」

魔王「お前のせいだぁあああ!? …なんで俺様が勇者に花丸など……!」


部下A「わぁ、よく描けてますね。だけど勇者さん、それ油性ですけど…」

勇者「魔物の血で拭いて落とそう」 ゴシゴシ


魔王「ちょ…、その血どっから」

勇者「そこのファイヤー・ドラゴンLv.52」


魔王「3日がかりで魔界から呼び出したのに!」

勇者「すまん、気が利かなくて」

あとがき


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