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「ども、魔王です」「こんにちは、勇者です」  作者: 魔王@酒場
魔王様は玉座にて待つ。宅配便とかを。
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勇者と魔王と、すごろくと

①勇者と魔王と、すごろくと


部下A「勇者さ~ん。魔王さまー。すごろくやりましょう~」

魔王「おっ! いいね、いいね。じゃあ、俺がイチバンで上がったら、世界は俺様のものな」

勇者「え!? ちょっと、ずるいよそれ。世界を独り占めとか、よくないと思うな~、俺は!! だってさ、世界が魔王のものっつったら、あれじゃん」


部下A「この世の、美女も、美味しい食べ物も、空気も、トイレットペーパーも長靴も、この地上に存在する、およそありとあらゆるものが魔王様のものになります」

勇者「なー!? それだよ、それ。なに。ティッシュ使って鼻かむ度に、お前の許可が必要になんの?」

魔王「無論だ」


魔王「然るべき書類を提出し、俺様の許可を得てからの使用となる」

勇者「風呂の残り湯は?」

部下A「そりゃ当然、魔王様のものですよ」

勇者「カビちゃった餠は?」


側近「責任をもって、魔王様に処理していただきます」

勇者「腐ったミカン」

部下A「世界を征服したら、当然、魔王様のものになります」


魔王「ちょ、ちょっと待て貴様ら! 世界征服といえば、もっと、こうーー華々しくて贅沢なものをだな…!」

勇者「核廃棄物」

部下A「当然、魔王様のものです」


勇者「…なんか、セカイセーフクって、案外、地味なのな。止めなくてもいい気してきた」

側近「もちろんです。どんな仕事だって、フタを開けてみれば地味な努力や作業の積み重ねです。それを、一足飛びで華やかな結果を求めたがることこそが、人間どもの愚かしく、小賢しいところだと、わたくしは思いますよ」

勇者「なるほどー」



②ビーフジャーキー


勇者「まおう~、見てよ。女神様に、勇者の剣の取り扱い説明書もらった」

魔王「ふむ。最近の勇者の剣はハイテクなのだな…。一筋縄では、使いこなせないものとみえる」


勇者「えー、なになに」


勇者・魔王「手を切らないようにご注意ください」

勇者・魔王「……。」


魔王「…えー、あ、そうな。魔王斬る前に自分の手ェ切っちゃったら怖いからね。気をつけないとな、それは」

勇者「うんうん、だね。」

魔王「はい、次ー」


魔王「開封後は10℃以下で冷蔵保管し、2日以内にお召し上がりください」

勇者・魔王「……。」


勇者「えー? 食べきれるかな? これ結構、量あるぜ?」

魔王「冷蔵保管というのもネックであるな…。勇者は旅をしておるからな。冷蔵庫を持ち歩くワケにもゆくまい」


勇者「うんうん。えー、つぎ」

勇者「鮮度保持のため脱酸素剤を封入しておりますが、脱酸素剤は食べられません」


魔王「あー、なるほど」

勇者「脱酸素剤かー。その発想はなかったわ。案外デリケートなのな、勇者の剣」


魔王「だね、うん。振動とかにも弱いかもしれん。緩衝材入れて、発泡スチロールに入れておいたら?」

勇者「…うん。そうするわ。せっかく女神様にもらったものだしね。壊しちゃった、じゃ済まないからな」


魔王「そうそう。ほら、ひっくり返すとバラバラになってしまうかもしれんから、これも貼っておけ」

勇者「よっしゃ。『天地無用』『割れ物注意』……っと。よし、貼ったぞ」


魔王「お。まだなんか書いてあるぞ。どれどれ?」

勇者「表面に見える黒い粒や粉状のものは、こしょう等の香辛料です」


魔王「あー、それな。異物混入じゃなくてな」

勇者「だな。黒い粒は、胡椒とか胡麻とかなんだな」


部下A「まだ何か書いてありますよ。」

勇者「ん? ええっとね。『冷蔵、冷凍または冬期の低温時に表面に白色状のものが析出する場合がありますが、調味料・脂肪等が析出したものです。品質には異常ありませんので、安心してお使い下さい』」


魔王「品質には万全を期しておりますが、万一不都合な点がございましたら、現品を女神コーポレーションまでお送り下さい。郵送料を添えてお取り替えさせていただきます」


勇者「は~、なるほどな。基本的には、冷蔵庫に保管しておくのがよさそうだね」

魔王「うむ。そして2日以内に使わねばならぬ」


勇者「よくわかった」シャキン

魔王「…あっ。お前、それ袋から出したら…」


勇者「い、急いで2日以内に魔王倒さないと! とりあえず、こおり水で冷やしたらいいかも!?」

魔王「いいよ、もうそんなん。捨てちまえ」


勇者「えーっ。せっかく女神タンにもらったのにぃ~」

魔王「いいから、いいから。バレやしねーって。俺様が破壊したことにしとけ」


勇者「う~ん」

Thanks for your Read !ヽ(´▽`)/


ご愛顧いただきお陰様で1000pt突破です!

ある夏の夜中にむくりと起きて書き始めたときには、ここまで続けるなんて思っても見なかった。


なんども書くのやめようとか、もう書けないとか思っても、毎回一言だけぽちっと感想ツッコミ下さる陽気な方がいたり、アクセス数が地道に増えていたりと「見てくださっている」とゆうことが、


活力になり、実際の生活上も

ひきこもりみたいだったのがマトモに社会生活を送れるだけの気力を持てたりと

ーー自分、何もできないわけじゃなかったんだ。


文字で誰かを笑顔にすることができているんだ、ってーー

ほんと、お陰で人生よい方向に変わりました。


月イチ更新にペースアップ(アップ笑)するのが今年の目標です!

いつも、ほんとに、見ていただいて、

有り難く思っています!!

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