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「ども、魔王です」「こんにちは、勇者です」  作者: 魔王@酒場
魔王様は玉座にて待つ。宅配便とかを。
122/162

魔王の隣におでん

①健康によいものだけを


勇者「魔王。ヨーグルト食べてる?」

魔王「ああ、食べてるよ、毎日」

勇者「あれな~。免疫力を高めて、風邪ひきにくくなるらしいよ?」

魔王「ウッソ、マジ? 俺は、お通じがよくなって便秘に効くって聞いたけど!」


勇者「あとねあとね、美肌効果とかあるらしいぜ?」

魔王「ほんとかよ!? 腰痛と肩こりも解消するって!」

勇者「もちろんだよ! あとな、金運アップな」

魔王「仕事運は?」


勇者「あー、仕事運は、納豆食うといいみたい」

魔王「へぇ~! 勇者、詳しいな! じゃあさ、あれは! 冷えに効くのは?」

勇者「ミカンな。ミカンは万能だよ。1日3食、ミカンでもいいくらいだ」

魔王「マジか! じゃあ、ミカンにヨーグルトかけて!」

勇者「そうそう。んで、納豆な」

魔王「バナナとリンゴも入れようぜ。なんかヘルシーっぽい」

勇者「ほうれん草と大根も効きそうだな!」

魔王「いいね、いいね! 野菜や果物はね、ほら、アレが豊富だから!」

勇者「なー? あれな、たっぷり入ってるらしいよな?」

勇者・魔王「「ドコサヘキサエン酸」」


魔王「あれよー、受験にも効くって」

勇者「あー、知ってる! それ知ってるよ。なんかCMでやってた!」

魔王「そうそう、それな。じゃ、ミキサーにかけるか」

勇者「スイッチ、オーン♪」ぽちっ


ぎゅおおおおおおん


勇者「おー、すげーな。ドコサヘキサエン酸とDNAが、みるみる粉砕されてくわ」

魔王「これ気持ちイイよな。世界征服すんのにちょっと似てるわ」

勇者「へー、そうなの? 俺もいつか試したいと思ってんだけどね、世界征服。どうなのあれ。偏頭痛とか治る?」

魔王「えー? どうかな。俺、偏頭痛ないからね~。とりあえず、ひざは良くなったね。階段とかもう、ラクラクよ」

勇者「…ああ、お前んち、階段、すごいからな…。何、あれ。エスカレーターとかにしたら?」

魔王「だってさ~、予算ないんだよ。エスカレーターつけたら、いくらするって」

勇者「でもさ~、」


側近「ごほっ、ごほっ」

勇者「お。ほら、側近。おかゆできたよ」

魔王「うむ。今しがた、オーブンで焼き上がったところだ」


側近「…何故。おかゆをオーブンに…?」


勇者「バッカ野郎! 常識にとらわれるなッ!! おかゆは、鍋で作る…、そんな概念にとらわれているから、世界は良くならないままなんだ!」

魔王「うむ。ーー側近よ。健康によいものだけを、これでもかと詰め込んだ、かゆだ…。どうか、食べてくれ」


側近「魔王様…」じぃいん

側近「では。有り難く…」ぱくり


勇者・魔王「「どきどき」」


側近「ふむ」


側近「まろやかな酸味と甘味。塩味が利いていて…、これは、カツオだし? なかなかに、興味深い味ですね」


勇者「よかった! 側近の口に合うように工夫したんだ」

魔王「うむ。側近には、いつも世話になっているからな…」


側近「ぱくぱく」

側近「ばたり」


勇者「あれ…っ?」

魔王「側近? そっきーん?」


へんじがない。ただの(以下略)



②魔王の隣に、おでん


勇者「なー、魔王。魔王の隣に、おでんとか肉まん置くの、やめてくんない? あれ、会計前につい手が伸びて買っちゃうからさ~」

魔王「ばっか、勇者よ。それが狙いなのだろうが。我を討伐に来た冒険者どもに、日用品や、菓子、何かつまめるものを買っていただく! それで、我が魔王軍の財政は潤っているのだ」


勇者「…あ、そうなの。あれ、けっこう、みんな買っちゃうんだね。俺だけじゃないんだ…?」

魔王「うむ。我と戦うと、長期戦になるゆえ、腹が空くであろう? そこに、アツアツのおでんや肉まんがちらりと目に入る。よく冷えたビールや、おつまみ。コンパクトにまとまった、彩のよい弁当類。気軽につまめるサンドウィッチ。」


勇者「あ~、そうだよな、仕方ないよな。運動すると、誰でも腹へるよね。そこは、戦士系も魔術師系も変わらないか~」

魔王「だな」


勇者「そっか~。じゃあ、むしろあれ、積極的に食べてもいいのかな?」

魔王「うむ。フリードリンクや、サラダバーなどの設置も検討している。我と戦っている間に、隣で焼肉を焼いておき、食べ放題などといわれたら、心の動かぬ者はおるまい」


勇者「うん、うん! だね! あぁ、くっそ~、魔王、商売上手いなぁ~。魔王やめて、商人になったら?」

魔王「あ~、それはちょっと俺も思うな。各地を旅してね、美味い食材とか仕入れて」


勇者「そうそう。コダワリの品をね」

魔王「美味い蕎麦とか、自分で手打ちしてさ」


勇者「いいね、いいね」

魔王「世界、征服し終わったら、俺、旅に出ようかな?」


勇者「あ、ほんと? いいね、じゃ、それ、俺も付き合うわ」

魔王「お前、すでに旅してんじゃんwwww どんだけ旅好きなの」


勇者「いやぁ、だってさ。旅って、ハマるよ~。そりゃね、毎日同じベッドで寝たいと思うこともあるけど」

魔王「あ~、俺、いつもの安眠マクラがないと、眠れないかも」


勇者「そのうち、慣れるよ。色んなマクラもいいもんだ」

魔王「そっかな? 慣れかね、ああいうのも」


勇者「だね」


Thanks for your Read !

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