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先日、野犬を殺し…残飯を残してくれた子だ。


心細かった僕は人と話す事ができて嬉しかった。


「あ、そうだ!僕が明日この家直すよ!直して野犬の入って来れないような頑丈な作りに…ねぇもう少し話せない?」


もしかすると友達になって共同生活が出来るかも…。

なんて妄想が膨らんでしまったんだ。


「…」


返事は無かった。

1人で話しすぎた…。


せめて、自己紹介しないと


「あ、僕は…」


僕は大きな問題に気がつく。


僕は…誰なんだ?

自己紹介も出来ないくせに人に名を聞くなんて…

その時…

「ワォー」


野犬の吠える声がこだました。


彼女は僕に背を向けながら左腕に布を巻き付けた。

「…今夜のみ許しましょう」


そう言い残すと彼女は椅子から静かに立ち上がり廃屋から出て暗闇に消えて行った。


僕は何も言えず、野犬の遠吠えに怯え座り込む内に寝てしまった。


ウ〜〜!!!


何の音!?

僕は大きなサイレンの様な音に目を覚ました。


続けてアナウンスが入った。

ブツッ…日の出です。防熱シャッターが閉まります。エデンへ入って下さい…ブツッ


日の出?やはり今までが夜だったんだ。

という事はココがそのエデンて場所なんだ。

エデン…楽園って意味だよね、コレが楽園?


そういえば…僕は身体中に傷が有って首輪も付いていた…もしかすると僕は罪人で、ここはエデンという名の刑務所なのかもしれない


そんな事を考える中、直近で聞いた少女の声を背中で聞いた。

「今夜のみ…わたくしはそう言いました」


振り返ると彼女は無表情で立っていた。


無表情の彼女から威圧感を感じた僕は焦る様に話した。

「あっ!ご、ゴメン…今出ていくから」


それでも、言った直後、今唯一話せる相手から少しでも話を聞きたいと思い、思い切って切り出した。

「…ねぇ、出て行く前に聞いてもいい?」


彼女は酷く疲れた声を出した。

「…では早くして下さります?」

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