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フォックスは眉間に皺を寄せジーラを睨んだ。
「施したんじゃねー、俺は食えって頼んだだけだ、黙って食え」
ジーラは頬を赤く染めながらもフォックスからパンを受け取った。
「であれば…」
僕とジーラがパンを食べ終えるとフォックスは僕達の今後を提案してくれた。
「お前ら行くあてあんのか?無けりゃ家に置いてやる、勿論…食い扶持くらいには働いては貰うけどな」
ジーラはその話を聞いた時徐にフォックスと僕に背を向けた。
フォックスは片目を細め首を傾け溜め息をついた。
まるで彼にはこうなる事がわかっていたかの様だった。
「…行くぞボウズ」
フォックスはジーラに背を向けると僕について来るように促した。
僕は目覚めてから初めて出会ったジーラと一緒に居たかった。
僕は必死にジーラの背に話しかけた。
「ジーラ?フォックスさんはきっと良い人だよ!心配無いよ!?」
「わたくしもそう思います…」
ジーラは背を向けたまま答えた。
「なら、一緒に…」
「ですが、わたくしはわたくし自身の手でやり遂げねばならない務め、目的が有ります」
ジーラは硬い決意を口にした。
「ジーラ!一緒に行こうよ!」
それでも諦めきれない僕は繰り返した。
でも、ジーラは振り向き何も言わずに首を横に振った。
その顔は微笑んでいる様にも泣いている様にも見えた。
当時の僕、いや今の僕にもあの時のジーラの気持ちはわからない…
僕は言われるがままフォックスの後を追った。
その間歩きながら僕なりに考えていた。
フォックスは食べ物を無償でくれたし何処か余裕がある感じがする…きっとお金持ちなんだろーな…と。




