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フォックスは平然と糸を手繰りながら返事をした。

「ピアノ線だよ…知らねーのか?コレ仕事でよく使うから持ち歩いてんだ、いろいろ便利なんだぜ?」


ヒュブリスは怒りと焦りの入り混ざった表情でフォックスへと問うた。

「…ど、どうするつもりだ…俺が死ねば家の者は血眼でお前を殺しに来るぞ!?」


フォックスは薄ら笑いでヒュブリスに返した。

「ハッハそりゃ怖いな…ただ『行方不明』ならどーなんだ?ここエレボスでは人が死んでも『ドッグフード』になるのは有名な話だぜ?」


フォックスはピアノ線を引く予備動作をした。


ヒュブリスは顔色を変えた。

「ま、待て待て、フゥ…わかった、ガキらは諦めてやる」


「そうかそりゃ良かった…俺も仕事道具汚したくねーからな」

フォックスがそう言ってピアノ線を巻き取った。


ヒュプリスは定番の様なセリフを残し、手下を足蹴にして起こし去って行った。

「オイお前ら起きろ!…次会ったら絶対に殺してやるからな!」



「おい、お前ら大丈夫か?」

フォックスは地面に置いた鞄を開けながら僕達に声をかけた。

鞄にはワインが2本とパンが一本覗いていた。


フォックスはパンを取り出すと2つにちぎって僕とジーラに差し出した。

「まぁ食え」


「あ、ありがとうございます!」

僕はお礼を言ってすぐに受け取った。


しかし、ジーラは受け取らなかった。

「先程の事は感謝します、それでも施しは受けません」


フォックスは困った様にジーラを見ていたが、髪飾りを見て何かに気がつく。


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