表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
13/56

第7話「来訪者はメイドキラー!?優雅なる地獄のアフタヌーン」


──【序章】屋敷・応接間。

KAIN《注意:本日午後、重要来訪者が予定されています》

ユウト「……は? そんな話、聞いてないんだけど?」

ABEL《国際的メイド協定に基づく、交差監査の一環です》

サッちゃん「お任せくださいご主人様! どんな刺客でもこの鉄拳で──」

KAIN《社交目的の平和訪問です》

サッちゃん「社交……?」

ユウト「お前、そういうの苦手だろ……?」

サッちゃん「え、えへへ……愛想は爆風でカバーしますっ♥」

ユウト「やめろ、屋敷が崩壊する……」

──◆午後3時、来訪者現る。

《カツ……カツ……》

瀟洒な革靴の音が玄関に響く。

現れたのは──金髪に白手袋の美少年。

ロレンス「お招きに預かり、光栄です。ロレンス・ウィンダミアと申します」

一礼するその姿は、完璧な英国貴族のようだった。

サッちゃん(……なんか腹立つっ!!)

リナ「見事な自己紹介ね。気圧されないように」

ユウト「ていうか、リナっていつの間に屋敷に常駐してるんだよ……」

リナ「え? 初日からずっとよ。何か不都合でも?」

ユウト「完全にしれっと溶け込んでるのおかしいだろ!」

メグミ「……わたしも屋敷にお邪魔するの、なんかもう当たり前になってる……」

ロレンス「貴族の作法とは、“突然の来訪にも優雅であること”なのですよ」

KAIN《なお本訪問は“国際メイド交流会”の一環。交流相手は“選ばれし主人とメイド”です》

ユウト「選ばれし……あ、うん……俺じゃないよね?」

サッちゃん「うふふっ! 任務ですねっ! 交流って名の実戦形式ですかっ!?」

ロレンス「戦うつもりはありませんよ。私はメイドさんと“お茶を楽しむ”のが趣味でして」

──◆アフタヌーンティー開戦。

ロレンス「さあ、用意しました。ダージリンにアールグレイ、それから──」

サッちゃん「むむっ、貴族ぶってますね……! 対抗して“筋肉スコーン”を用意します!」

ユウト「名前からしてヤバそうだな……」

ABEL《屋敷への被害予測:中程度。警戒を推奨します》

調理を始めるサッちゃん。その背後で、ロレンスは優雅に紅茶を注いでいた。

ロレンス「温度は完璧、抽出時間もパーフェクト。どうぞ」

メグミ「……すごい、完璧……」

リナ「ただの紅茶なのに、妙な圧力を感じるわ……」

サッちゃん「ふんっ! 飲ませてやりますよ、私の“爆裂愛情スコーン”!!」

《ドカンッ!!》

天井の一部が吹き飛ぶ。

KAIN《爆発音検知。非常モード起動》

ユウト「もう慣れてきたけど、やっぱ慣れたくない……」

メグミ「お茶会って……こういうものだったっけ……?」

──(やらかし追加パート)──

サッちゃん「さらに!“炎のミルクティー”で勝負ですっ!」

ユウト「それ絶対普通のミルクティーじゃないだろ!?」

サッちゃんが用意したケトルから、なぜか火柱。

《ボンッ!!》

ケトル爆発。テーブルが黒焦げになる。

ロレンス「……新手のパフォーマンスでしょうか」

リナ「逆に感心するわ、ここまでやらかせるの」

メグミ「今度こそ屋敷が保険対象外にされそう……」

ユウト「誰か止めてくれよこのメイド!!」

サッちゃん「ふ、不完全燃焼ですっ!! 次は冷製紅茶爆弾で……」

ユウト「やめろぉぉぉ!!!」

──◆裏の顔と正面対決。

屋敷裏庭、夕暮れ時。

ロレンス「君のメイドさん、なかなか……強烈ですね」

ユウト「そうかな……まあ、強いけど……」

リナ「強いというより、規格外。物理法則の範疇にいないわ」

ロレンス「強さにはいろんな形があります」

サッちゃん(物陰)「…………」

ロレンス「たとえば、“過去の名を隠して暮らす強さ”── かつて、“黒百合”の“ハリケーン・ドール”と呼ばれたメイドを、私は知ってますよ」

サッちゃん「っ!」

ユウト「え、なにそれ……?」

ロレンス「なるほど。伝説に違わぬ迫力でした」

リナ「確認が目的だったのね。彼女が本当に“それ”かどうか」

ロレンス「ええ。どうやら確信しました」

メグミ「……でも、なんでそこまで確認したかったの?」

ロレンス「私は“メイドを知る”のが好きなんです。 強さ、美しさ、忠誠、そして、誇り。彼女にはすべてがある」

ロレンス「……それが“脳筋”であってもね」

サッちゃん「むっ……!?」

ユウト「サッちゃん、そんな呼ばれ方されてんの?」

サッちゃん「むしろ誇りですっ!!」

──

ロレンス「では、また。“黒百合”の“ハリケーン・ドール”──お手並み、楽しみにしています。」


サッちゃん「……油断しました……でも、次は絶対、全力でおもてなししますっ!」

ユウト「それが爆発系じゃなければいいけど……」

KAIN《被害報告:屋敷損壊7箇所、紅茶消費量 過去最大》

ABEL《記録完了。次回予告に進みます》

──【次回予告】

サッちゃん「次回、『メイドと洗車と豪雨警報!』ご主人様の愛車、私が完璧に洗ってみせますっ!」

ユウト「やめろぉぉぉ! また屋根が吹き飛ぶぅぅぅ!!」

【第7話・完】



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ