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魔女の気まぐれ。
やっほい。
-人間の男を拾うのは何年ぶりだろうね。
魔女と一夜を共に過ごした翌朝。
コーヒーを飲みながら、彼女は言った。
死にたかった。
何もかもが嫌だった。
人間関係、仕事、人生。
川の流れのある森。
そこに魔女は住んでいた。
自然に囲まれた美しい家。
-何故、僕を助けたんですか?
-まぁ、人生、色々あるさ。そうだね、、、ただの気まぐれ、、、かもしれないね。
彼女の優しさなのか何なのか分からない行動に包まれる自分が情けなかった。
-朝から、やるかい?
そう言われ、彼女に手を引かれ、ベッドに連れられると、欲望というものが自分に存在するのが情けなかった。
-いいんだよ、それで。素直に生きられるのなら、そうすればいい。それが可能な人生は恵まれている。私と君との出逢いには意味があったんだと思うよ。
彼女の言葉には確かな優しさがあった。
やっほい。