表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
まったりお散歩?VRMMO珍道中  作者: 苺蜂蜜
一章 始まりはまったりと
9/69

8話 新しい武器とエリアボス


 現実で少し休んでから、再ログイン。辺りは明るくなっており、フィールドを見渡すとナイトドッグはいなくなっていた。


 これなら、町まで帰れるな。そうだ、ドロップを確認し忘れてた。急いで、ログアウト前に倒したナイトドッグのドロップ品を鑑定した。


 結果は「悪い」状態の『ナイトドッグの毛皮』。新しいアイテムは嬉しいけど、状態がなぁ……。ドロップ系に関わるスキルというと【解体】あたりかな?町に戻ったらスキル講習を受けてみよう。


 この鑑定で【鑑定】スキルがレベルアップしたようだ。新しいアーツは【モンスター基本鑑定】。これで、やっとモンスター情報が見れる!


 町に帰りながらプチスライムとプチラビを鑑定したり、復活していた採取ポイントで再度採取したりした。


 【モンスター基本鑑定】を使うと、初回にポップでモンスターの簡単な説明が読めるほか、一度鑑定すると戦闘時に相手モンスターの名前の下にHPと MPの略式ステータスゲージが毎回表示されるようになり、より戦いやすくなった。説明文は、あとからメニューの図鑑項目でも確認出来たし、モンスター情報を集めるのも楽しそうだ。


 ファスの町まで帰って来たので、冒険者ギルドでクエスト報告を簡単に済ませたら、一旦町中のベンチに座ってゆっくり休む事にした。


 これからどうしようか考えつつ、掲示板を覗くと、総合掲示板では遂にエリアボスが発見された話や、お散歩スレでは話題に出てたカフェで、サンドイッチやコーヒーなどの軽食が食べれるほか、『素朴なクッキー』なる食料品も買えるらしいとあった。


 え、クッキー?!携帯食料よりお腹は膨れないし、そこそこパサパサしてるが、味は携帯食料より遥かに美味しいとな?!!


 これは、買いにいかねば。携帯食料には飽き飽きだったんだ。サンドイッチも食べたいし。


 これからの予定は、まずカフェに行って、それから武器屋と防具屋。その後は、ギルドに戻って【解体】のスキル講習を受けよう!……講習でプチラビの解剖とか血生臭い感じのやらないよな?流石に中学生とかもやれるゲームだし、大丈夫だよな??



* * *



 色々やって、再度ベンチに戻って来た。流石に一気にやったら疲れたな。


 カフェには辿り着けたけど、軽食の情報が広まったのか、店内は満席で入れなかったよ。泣く泣く、クッキーを幾つか購入して店を後にした。


 武器と防具は、やっと初心者シリーズを脱却した。ゲットした素材を売ったお金で石製の剣と革製の軽鎧に小盾を買った。町に戻って来た時に、追加で納品クエストをやるのを忘れていたから、防具屋で毛皮類を買い取って貰えて良かったよ。


 防具屋の人に少し話を聞いたら、冒険者ギルドでも買取りは出来たらしい。毛皮や粘液の納品クエストもあったけど、そのまま買取りっていうのも出来るんだな。ギルドの貢献度的なのが有るか無いかの違いなのかな?


 【解体】のスキル講習は、不安だった血生臭い解剖とかは無かった。瀕死?のプチスライム相手に軍手しながら、なんか色々やった。


 スライム系は基本粘液をドロップするけど、属性付きとかでも無い限りドロップ品は『スライムの粘液』になるらしい。だからプチスライムのドロップなのに『スライムの粘液』って言うアイテム名だったんだな。


 後は、弱点属性の魔法とかで倒した場合、素材の品質が悪くなる場合もあるので、欲しい素材がある場合は攻撃方法にも気をつけないとダメらしい。やっぱり、スキル講習はためになるなぁ。


 さてと、この後はどうするかな。掲示板で見た、エリアボスとやらを拝みにいってみようか?書き込みをみるとでっかいスライムらしい。流石に1人では、まだ勝てないと思うけれど、様子見くらいはいけるだろう。



* * *



 町を出て街道をずっと歩いた先、そこそこ大きな川が蛇行して流れている為、街道の途中に橋が掛かっている場所。


 そこにデデーンっとでっかいスライムが陣取っていた。橋の先には次の町が薄っすら見えるので、ここがエリアの境目なんだろう。


 でっかいスライム、掲示板によると『ラージスライム』と言う名前らしいが、その前には数名のプレイヤーがたむろっていた。もう少し混んでいるのでは?と思ったが、よく見るとスライムの前でパーティごとに転送されているようだ。


 なるほど、混雑防止のためにこういうボス系はインスタンスエリアになっているのか。(パーティごとに固有のエリアとして分けられるエリアの事)


 それなら直ぐに負けても、情け無い姿を見られる心配ないな!安心して列に並ぶ事にした。


 自分の番が来てラージスライムの前に出ると、エリアボスに挑むかポップで聞かれたので「はい」を選択する。すると、一瞬目の前がぼやけて、インスタンスエリアに移動する事ができた。


 目の前でボヨンボヨンと揺れる大きなスライム。さあ、初めてのボス戦だ!景気良くいってみようか!!!





* * *



 10分程のち、自分はファスの町のポータル前で死に戻っていた。


 いや、粘った方だと思うよ?でもさ、あの巨体で体当たりされたら、防御してても吹っ飛んだし。離れて魔法を撃とうとしたら、酸飛ばしてくるし。


 うん。ソロは無理だな!


 とりあえず、デスペナ終わるまで休憩して、野良パーティに入れてもらおう。このポータル広場でもエリアボス攻略のためのパーティ募集が、あちらこちらで有るみたいだし。何とかなるだろう。


 次こそは勝つ!待ってろラージスライム!!




・ラージスライムの基本鑑定結果

 スライム種の中でも、身体が異常発達した個体。攻撃方法は通常のスライムと変わりないが、体積が大きい為、ただの体当たりでも致命傷になりかねない。


 通常スライムより遥かに討伐が困難だが、ドロップ品はあまり変わらないため、討伐クエストは人気が無い。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ