0話 プロローグ
流行りのVRMMOものを、突発的に書いてしまいました。余り上手く書けないですが、生温かい目で見守って下されば幸いです。
トンテン カンテン
木の板に釘を打ち付ける音が辺りに響き渡る。だいぶ形を成して来たソレを見上げて達成感を感じつつ、そろそろ休憩を入れようかなと手を止める。
その場に座り込んで水筒を出し、水分補給しながらゲーム内掲示板を開き、いつものお散歩スレを読み始めた。
「ええー?なんで地下に潜ったのに、空から落ちてんの?こっちの人は、乗ってた馬が何かヤバいことになってるし。皆んな凄い事してるな〜」
そんな感想を持ちながら、スレを流し読みしていると、ぬうっと目の前が急に陰り始める。
「なんぞ、面白そうじゃのう」
「フリージア様!お久しぶりです」
顔を上げて、その巨体に向かって話しかける。自分を気にかけてくれているのか、フリージア様は偶にこうして顔を見せてくれる。ありがたい事だ。
「これも随分直ってきたのう。よくもまあ、こんな所でここまでやるものじゃ」
「いやぁ、せっかく直しても良いって許可貰いましたし。とりあえず、一通りは頑張りますよ」
カラカラ笑いながら、会話を続ける。まあ、確かにこんな場所にソレを作っても、あんまり恩恵が無いかもしれない。だが、せっかく長い旅路の果てに着いた場所なのだ。やってやろうじゃないか。
たとえ、ここが自分とNPCのフリージア様以外に人の気配が皆無の廃墟であっても……。
ああ、今日の天気は良い感じに晴れてたし、午後はゆっくり外をお散歩して、いつものスレに写真でも投稿しようかな。そう思いつつも、休憩を終了して、トンカチを握りしめる。
「よっし!今日も頑張るぞ!」