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第九十七話

首里城に着いて観光することに。


「これが守礼門か。よく聞くけどなんでこれが有名なんだ?」


「首里城といえばこれ、みたいなイメージもあるけどなんでなのかしらね。私も知らないわ。」


「守礼門ってたしか二千円札の絵柄になってるやつですよねー。だからじゃないですか?」


「いやいや、二千円札が出来るより前から有名だろ?」


「そっか。じゃあわからないですね。」


「まあ知らなくてもいいだろ。さあ、中に入ろうぜ。」


中に入るとやっぱり工事中だった。

火災前の状態が見れないのは残念だがこういう工事中を見れるのも貴重な経験だ。

修復が完了するのはまだまだ先らしいが完成したらもう一度見に来たいと思った。

一通り見て回った俺たちは首里城を後にする。


「彩乃、何処か行きたいとこあった?」


「ホテルがある恩納村に万座毛っていう象の鼻みたいな岩がらしいんだけどそこに行ってみたい。」


「私も聞いたことあるわ。ちょうど通り道ね。」


「じゃあそこに行ってみるか。伊佐はどうだ?」


「アタシは食事するとこしか調べてないです。」


ということで次の目的地は決まった。


万座毛の観光が終わりホテルに向かった。

到着したのは高級感のあるリゾートホテルだった。

宿泊客が自由に入れるプールもあるし、海水浴場までは徒歩数分で行ける。


「平日とはいえよく夏休みにこんなホテルが取れたな。」


「ふっふっふ。それは私のネゴシエーション能力のなせる業よ。いろんなホテル予約サイトの空き情報を見ながらホテルに連絡してなんとか予約出来たわ。ちょっと問題があるとすれば部屋が一部屋しか取れてないことね。」


「……おい、大問題じゃねーか。さすがに俺も同じ部屋はダメだろ。」


「仕方ないじゃない。一部屋しか空いてないんだから。ちなみに明日から泊まるホテルはちゃんと二部屋取ってるわよ。」


「それはいいけど今日どうするんだよ?彩乃と伊佐も困るだろ?」


「彩乃は前に聞いてたよ。」


「アタシも教えてもらってましたし優也さんとならOKですよ。」


「ほら、三人がいいって言うんだから問題ないでしょ?」


「あるだろ。俺は車で寝るよ。」


「ダメよ。レンタカーで車中泊って規約に違反するんじゃない?それに熱中症になるわよ。ずっとエンジンかけてエアコン入れるわけにもいかないでしょ?」


そう言われると俺にもわからない。

規約なんて細かく見てないしもしかしたらそういう規約があるかもしれないと思ってしまった。

エンジンかけっぱなしで駐車場に停めてたらホテルの迷惑にもなる。

どう考えても一緒の部屋で泊まるしか選択肢がないようだ。


「……でもなぁ…」


「ちゃんとベッドは四つあるわよ。男女二人ならともかく四人なんだからそうそうおかしなことにはならないでしょ。」


「…まあお前ら三人がいいならそうするか。」


「決まりね。じゃあチェックインしましょ。」


ホテルに入りカウンターに来てみると長蛇の列が出来ている。

夏休みなので学生や小さい子供を連れた家族が多いが働き盛りな年齢に見える人も多い。

仕事は大丈夫なんだろうか、と余計なお世話だと思いながらも考えてしまう。

まあ俺が思ってるよりお金や時間に余裕がある人もいるんだろう。

そんな事を考えていると俺たちの順番が回ってきて無事チェックインすることができた。

ポーターさんの案内でエレベーターに乗り宿泊する部屋に向かう。

案内された部屋に入るとほどよい広さの部屋だった。

鈴音の言う通りベッドが四つあり、窓の近くにテーブルと四脚の椅子があってゆっくり出来そうだ。

伊佐が窓際にダッシュして外を見る。


「うわー、オーシャンビューですよ!景色最高ですね!」


俺と鈴音と彩乃も窓際まで行って景色を見る。


「おー、たしかに凄い景色だな。」


「うん、これはびっくりするほどいい景色。」


「調べたからわかってはいたけど直接見たらやっぱりいいわね。ちなみに上の階に展望大浴場もあるわよ。温泉じゃないけどね。」


「それは楽しみ。」


「後で三人で入りに行きましょー。優也さんは別ですからね。」


「そりゃそうだろ。俺はさっと入ってここでゆっくりしてるよ。」


「あんたはそうでしょうね。それで今からどうする?そういえば伊佐ちゃん、ご飯いいとこあった?」


「それがアタシがいいと思ったお店ってもっと北のほうばっかりだったんですよね。この辺にもいいお店はあるはずなんですけど。」


「ならホテルのレストランでいいんじゃないか?何料理があるんだろうな?」


「たしか焼肉と中華とイタリアンがあったはずだからそのどれかにしましょうか?ここで食べるなら移動しなくていいし今から海かプールで泳げるんじゃない?」


「それがいいかも。」


鈴音の意見に彩乃も賛成している。


「たしかに今からどっか行くのも時間が勿体ないしそれがいいかもな。海とプールはどっちにする?」


「今からならプールのほうがよくないですか?」


「そうよね。プールなら暗くなっても大丈夫だしプールにしましょう。明日は昼からアクティビティ予約してるから朝からなら海にも行けるわよ。」


「じゃあ今からプールでその後ホテルのレストランで晩飯、それから軽く宴会でもするか。で、明日は朝から海だな。」


「そうね。じゃあ早速水着に着替えるけどどうしよっか?」


「俺が洗面所で着替えて先にプールに行っとくよ。三人は着替えて後から来てくれ。荷物も少ないから水着もすぐ出せるしな。」


「それがいいわね。優也が出たら荷物整理して着替えるわね。」


「おう。」


俺はリュックから水着を取り出して洗面所に入り素早く着替えた。

出てきた俺を見て彩乃が声を上げる。


「うわっ、優也くんやっぱり凄い身体してるね。だからあんなに強いんだ。」


「それなりに鍛えてるからたるんではないと思うよ。」


「筋肉凄すぎるよ。」


そういえば鈴音と伊佐は何度か俺の身体を見たことがあるが彩乃には見られたことがなかった。

彩乃は少し照れ臭そうにしながらも俺を凝視している。


「こいつの身体は異常なのよ。」


「ですよねー。優也さんの筋肉ありえないです。」


「なんでだよ。鍛えればこれぐらい普通だろ。じゃあ先に行ってるから。」


予定通り俺は先にプールに行って三人を待つことにした。

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