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第二十五話

彩乃にLINEで『話がしたいから空いてる日があれば教えてほしい』と打った。

打ってからなんか勘違いされそうな文面だとも思ったが他に思い付かなかったのでそのまま送信した。

するとすぐに返信がきた。


『明日の夕方が空いてる。彩乃の家に来て。ご飯作るから。』


どうやら晩ご飯をご馳走してくれるらしい。

ちょうど今日がバイトで明日はないので『ありがとう。明日行くね』と打ち返した。

大学から帰りバイトの準備をしていたが昼間の事を思い出す。

里佳と初めてLINEをしたがバイト仲間の村田さんとはまだ連絡先の交換しかしていない。

里佳が言うには初めてだと送りにくいらしい。

もしかしたら村田さんも同じかもしれないのでこっちから一回送っておくことにした。


『お疲れ様。伊庭です。俺は今日バイトだけど村田さんはシフト入ってる?』


とりあえず送っておけばこれからは気楽にやり取り出来るだろう。

バイトまであと一時間ほどなのでコンビニで買ってきた弁当を食べてスマホで適当に動画を見ているとLINEが入ってきたので確認すると村田さんからだったので動画を止めて返信することにした。


『残念(>_<)私は今日は入ってません。バイト頑張って下さいねp(^-^)q』


『ありがと。頑張ってくるよ。』


『LINEありがとうございました。これからも送っていいですか?』


『気軽に送ってくれて大丈夫だよ。じゃあ行ってきます』


『いってらっしゃい』


いい時間になったのでバイトに向かい、何事もなく仕事をこなした。


翌日、夕方から彩乃のマンションに向かう。

LINEで連絡を取り六時に行く約束をしているので今から行けばちょうどいいだろう。

マンションに到着し、エントランスで彩乃の部屋番号を押す。

オートロックのマンションで住人に鍵を開けてもらわないと中には入れない。


『はい』


「優也だけど開けてくれる?」


彩乃が『うん』と答えロックを解除してくれたので俺は中に入りエレベーターでに乗る。

彩乃の部屋のある六階でエレベーターから下り彩乃の部屋の前に着いくとインターフォンを鳴らす。

すぐに部屋の鍵が空き彩乃がドアを開け顔を出す。

彩乃は嬉しそうな笑顔で「いらっしゃい。上がって。」と俺を招き入れる。


「お邪魔します。」


「優也くん、もうご飯出来るから先にご飯食べよ。」


「ありがと。じゃあ頂くよ。」


テーブルに着くとすぐに彩乃が料理を持ってきてくれた。


「前に言った通り今日は洋食にした。」


持ってきてくれた料理を見るとビーフシチューとアボカドの乗ったサラダだった。


「おおっ、うまそうだ。」


「優也くんに食べてもらうから気合い入れて作ったよ。」


「ありがと。早速食べていいか?」


「どうぞ。」


「いただきます。」


「どうぞ。彩乃もいただきます。」


二人で食べ始める。


「うまい。やっぱり彩乃は和食も洋食も得意なんだね。すごいなぁ。」


「和食はお母さんで洋食はお祖母ちゃんにに教えてもらったの。でもまだ二人のほうが料理上手だからもっと上手くなりたい。」


「十分美味しいよ。また食べたいと思うしね。」


「いつでも歓迎。」


しばらく二人で食事を楽しんだ。

食事が終わり彩乃が片付けてから二人でソファに座る。

俺は今日来た目的の話を始める。


「彩乃、最近バスケサークルのイケメンさんに告白されたって本当?」


彩乃はびっくりして俺を凝視する。


「バスケサークルの人かは知らないけど告白してきた人はいるけど断ったよ。知らない人から告白されても怖いし。」


「そっか。彩乃、今週の土日どっちか空いてないかな?」


「空いてるけどなんで?」


「じゃあ彩乃、土曜日デートしない?」


「えっ、ほんとに?したい。」


彩乃は驚いた表情を浮かべた後に頬をほんのり桃色に染める。


「どこに行く?遠出する?」


「いや、今回は近場にしよう。駅で待ち合わせて近くの商店街とかで遊んで夜も居酒屋とかに行きたいんだけどいいかな?」


「いいけどなんで?優也くんは目立ちたくなかったんじゃ……」


彩乃は俯き気味で考え込む。


「もしかして彩乃のため?なにか大学で聞いた?」


「いや。彩乃が告白されたって聞いてデートしたくなっただけだよ。」


「嘘。大学での噂聞いたでしょ?」


俺は惚けることにして「?」という顔をする。


「彩乃が何人もの男の人を誘惑して遊んでるって噂がある。」


「そんなわけないじゃん。たしかにたまに俺を誘惑してくることはあるけど彩乃は誰にでもそんな事する人じゃない。まだ付き合いは短いけどそれぐらいはわかるよ。」


「優也くんはその噂をなんとかしようとしてる。このためのデート?」


「違うよ。ただ彩乃と遊びたいだけ。いいかな?」


「…………うん。優也くんの本心はわからないけどデートはしたい。」


「じゃあ約束ね。楽しもうね。」


「うん。」


とりあえず約束は取り付けた。

デートした結果、噂がどうなるかは彩乃にはわからないだろうけど鈴音にも協力してもらってうまくコントロールすれば彩乃の悪い噂はなくなるだろう。

俺の評判は落ちるだろうが元々隠キャなイメージしかないだろうし他人の評価に興味もないので問題ない。

こうなったらやりたいようにやってみようと思うのだった。


読んでいただいた方ありがとうございます。

もし面白いと思っていただけたら拡散してもらえたらうれしいです。

なるべく多くの方に読んでいただきたいです。

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