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第二十四話

火曜日、朝から講義を受けたのだが2コマ目は講義もなくどうするか考えいると鈴音からLINEが届いた。


『今から学祭の準備があるんだけど来れない?講義ならいいけど』


俺は『わかった。どこに行けばいい?』と返して返信を待った。

その後、体育館に来るようにLINEが届いたのでそこへ向かう。


「優也、ありがと。この垂れ幕を一号館と二号館の屋上まで運びたいのよ。」


「わかった。どっから運ぶかわからんから俺が持つからお前は案内してくれ。」


鈴音の案内で一つ一号館に運んだ後は一人で二往復した。

再び体育館に戻ったときに他にも実行委員らしい人たちがいて作業をしていた。

そんな中に見知った顔を見つけた。


「あっ、優也くんお疲れー。手伝ってくれてるんだね。」


前に合コンで知り合った里佳だった。

そういえば里佳も実行委員だと鈴音が言っていた。


「鈴音に重たい物運んだりするときは手伝ってくれって言われてたからね。」


「あっ、鈴音といえば優也くんのLINE教えてもらったんだけど連絡していいよね?」


「わざわざ聞かなくても大丈夫なのに。」


「初めての相手にはなかなかね。あっ、今から一回送るわ。」


そう言ってスマホを取り出し入力し始めた。

すぐに俺のスマホがトークの着信音を鳴らした。


『これからよろしくね♪』


俺はすぐに『よろしく』とだけ返した。


「じゃあ私も仕事しないとね。またね。」


里佳は他の準備があるのだろう。去っていった。

入れ替わりで鈴音が戻ってきた。

鈴音は他の実行委員と話してから俺の元にやってきた。


「里佳と話したの?」


「ああ、LINEの初回やり取りしたよ。次は二号館に運べばいいのか?」


「うん、また一回一緒に行くわね。」


さっきと同じように三往復して全て運んだ。

鈴音もまた途中から他の準備があるらしくどこかに行っていたがようやく戻ってきた。

また他の人と話しているがやっぱり実行委員は忙しいんだろう。

話し終わった鈴音か俺の元にやってきた。


「今日はありがとね。優也が手伝ってるとこ他の実行委員にも見せることが出来たしよかったわ。もうすぐお昼だし学食行きましょ。もちろん奢るわ。」


「いいのか?ラッキー。」


「手伝ってもらったしね。」


二人で学食に移動した。

まだ2コマ目の途中で昼前なのでそんなに混んでいない。

券売機に鈴音が金を入れて俺に好きなのを選ぶように言ってきたのでうどん定食のボタンを押し、鈴音は八宝菜を選んだ。

出てきた食券をカウンターに居るおばちゃんに渡して少し待つと頼んだ料理が出てきた。

適当に空いたテーブルを見つけて鈴音と向かい合わせで座り食べ始める。


「優也は学祭どうするの?例の二人から誘われたりは?」


「今のところないな。」


「誘われたら来るの?間違いなく目立つけど。」


「もう目立つのは諦めてるからな。騒がれても相手しなければ問題ないしな。」


そこで俺の後ろの席に居る女学生三人組の話が耳に入る。

普段なら他人の会話なんか気にもならないがちょうど鈴音と話していた人物のことだったので聞いてしまった。


「ねえ、聞いた?また()()()()()()が告白されてたって。」


「聞いた聞いた。あのバスケサークルの代表のイケメンでしょ。」


「そうそう。そうとう告白されてるのに全部断ってるらしいわよね。」


「私からしたら何様って感じだけどね。童顔で大人しそうにしてるのに告白されまくるってなんなの。」


「わかる。ああいう純粋そうな子に限って裏で遊んでるんじゃない?」


俺が正面を見ると鈴音が心配そうに俺を見ていた。


「優也が聞き耳を立てるなんて珍しいわね。」


「ああ、悪い。知り合いの悪口はやっぱり嫌だな。」


その後も三人組の会話は続く。


「やっぱりバスケサークルのマネージャーのあの人が噂ながしてんのかな?。」


「たぶんね。好きな人が他の人に告白して振られてんのが嫌なんじゃない。」


俺はもう聞きたくないので席を立つことにした。

鈴音も続いて席を立ち俺についてきた。


「大学でもこんなことがあるんだな。」


「大学でも高校で同じようなものでしょ?」


「あのときは失敗したからな。」


「失敗してないじゃない。私は優也に助けてもらったわ。あんたのお陰で今がある。あんたが居なければ私は壊れてたわ。」


「結果的にはなんとかなったけど一回失敗してるからな。最初からうまくやってればお前が傷付くこともなかった。」


「でもそのお陰で優也と親友になれたのよ。結果が全てよ。」


「だといいんだけどな。あん時みたいになるのは嫌だから噂をなんとかしてやる。」


「嫌な噂聞くたびになんとかするとか無理でしょ?」


「何でもかんでもどうにかするつもりはないぞ。身近な人だけだ。彩乃はもう友達だからどうにかしてやる。」


「どうするのよ?」


「簡単に噂をなくす方法ならある。まあ彩乃次第ではあるけどな。お前にも関係あるから説明しとくと…………」


俺は彩乃に自分の考えを説明した。


「優也がそれでいいなら私はいいわよ。」


鈴音のOKも出たので具体的にどう動くか考える。

考えが纏まった俺は鈴音と別れ帰路についた。

まずは鈴音に連絡を取らないとな。

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