私が嫌いだった祖母を過去に行って殺してやる!
___私は、ずっと“祖母”が嫌いだったわ!
それは、母親が病気がちでね!
私が、物心つく頃から病院で入院していたから、、、。
父親は、仕事が忙しくて遅い時間に家に帰って来て朝早く家を出て
行っていたのよ。
___よくね!
私と妹に、お父さんがこう言っていたわ!
『___ごめんな、お父さん! 仕事が忙しくてお前たちとなかなか?
遊んでやれないけど? お母さんが病気で入院してて、その治療費も
結構かかるんだよ! お父さん、がんばって仕事頑張るから! 早く!
お母さんの病気が治るように、お前たちもお父さんに協力してくれないか?』
『___ううん、わかった!』
『___お父さん、お仕事、頑張ってね!』
『___あぁ!』
▼
___あんな風に、お父さんに言われたら?
私も妹も、協力するしかなかったのよ!
・・・だからね?
私と妹は、ほとんど“祖母”に育てられたようなモノだわ!
子供ながら? オムライスやカレーライスが食べたくても...。
祖母が作るモノは? いつも、煮物やおひたしに、お漬物だったりで。
子供が好きな食べ物は、食卓に出てくる事はなかったわ!
・・・それでも?
私も妹も、祖母にワガママを言う事はなかったのに、、、!
*
・・・だけどね?
私が10歳で妹が8歳の時に、祖母が私にこんな事を言ったの!
『___実夕ちゃんは、行儀もよく素直でいい子なのに、、、!
アンタときたら? ワタシの言う事を聞かないし! 素直に謝りもしない
じゃないか! ほんと、妹をもう少し見習ったらどうなんだい!』
『___えぇ!? だって! おばあちゃん、実夕が噓ついてたから!
正直に、私が、、、。』
『___いい訳を言わないの! ほんと、アンタは誰に似たんだかね?
あの、病気持ちの嫁によーく似てるよ!』
『___お母さんの事! 悪く言わないでよ、おばあちゃん!!!』
『___あらあら? それは、すまなかったねぇ~でもね! ワタシは
アンタの事が嫌いなんだよ! それだけは、覚えておきな!』
『・・・・・・』
▽
___それからというモノ。
祖母は、なにかと? 私と妹を比べるようになったわ!
妹には、異常なほど可愛がるくせに、、、。
私には、冷たくあしらうのよ!
・・・そんな時はね?
お母さんのところに行って、話を聞いてもらうの!
『___ねえ、お母さん?』
『___なーに? どうしたの? ちゃんと、実花は? ご飯食べてるの?
少し、痩せたんじゃないの?』
『___えぇ!? まあ、少し、ダイエットしてるからだよ! それより
お母さん、私の話聞いて!』
『___おばあちゃん、実花に冷たくしてるの?』
『・・・ううん、そんな事ないよ! どうして?』
『___実夕がね! そう言う話しを、お母さんにしてきたから。』
『___私は、大丈夫よ! 早く、お母さんは病気を治して、一緒に住もうね!』
『___そうね、お母さん! 早く、病気治すね!』
『___うん!』
▼
___だけど?
私の想い虚しく、お母さんは亡くなってしまったわ!
・・・お父さんも、お母さんが亡くなってからは?
家に帰って来なくなったの!
___そうなるとね?
祖母が、今まで以上に私に辛く当たってくるようになったわ!
『___いい加減! アンタは、何にもできない子だね! そんなに嫌なら?
この家から、出て行ってもいいんだよ!』
『・・・・・・』
『___黙ってるって事は? ワタシの言ってる事が理解出来てんだろう?
だったら! ちゃんと、やりな!』
【バチッ】
・・・私は、この日から訳の分からない理由で祖母から殴られるように
なったわ。
妹の前でも、祖母は私を殴るようになって...。
妹は、完全に祖母の言いなりになったのよ!
___この家の中では、私は役に立たない粗大ゴミみたいなモノ。
何度も何度も、この家を出ようと思ったのだけど、、、?
・・・お母さんと約束したから!
私は、ただただ我慢していたの。
▽
___そんな、ある日。
私も、高校三年生になっていて。
学校帰りに、ある男性から“あるモノを貰ったのよ!”
それは! 1度だけ! 過去に戻れるタイムマシーンらしいの!
腕時計のようなもので、小さいのに高性能な機械でね!
そこに、数字を打ち込んで入れると?
行きたい時代と戻ってくる時代の2つに数字を打ち込むと、、、?
___その時代に行けるみたい!
・・・でも、次の日には帰って来ないといけないのよ!
使えるのは? それ一回だけよ!
使い捨てのタイムマシーンってところね!
・・・でも?
どうして? あの男性がこんなモノをくれたのか?
___今でも、疑問に感じているの!
・・・最後に、あの男性が私に言った言葉も、、、。
『___どうして? 私に、こんなモノを、、、!?』
『___実花さん! あなたとは、深い繋がりがあるからですよ!
まあ、いずれ分かりますよ!』
『___えぇ! 分かったわ、ありがとう!』
『___じゃあ! ご自由にその機械をよく考えて使ってくださいね!』
『___はい!』
▼
___私が選んだ時代は?
祖母がまだ若い時よ、まだ祖父と出会ってもない時。
若い祖母は、私が見ても、本当に綺麗な人だったわ!
そこに、私が行って! “通り魔”のように祖母を殺したのよ!
・・・最後の祖母の言葉が、今でも私の耳に残っているわ!
___そして、私が言った言葉もね!
『___あぁ、貴女は、誰な、の、、、!? どうして、ワタシを、』
___顔が引きつった祖母が、必死に私に言った言葉よ。
・・・そして、私はこう答えた!
『___だって! あなたは、私のおばあちゃんだからよ!』
___最後に、そう言って私はまだ若い祖母を何度もナイフで刺して
殺したのよ! 今までの憎しみも込めてね!
▽
___祖母を、殺して元の時代に戻って来た私は、、、?
・・・私という人間は? この時代に存在していなかったの!
そう、“私は、祖母を殺した事で、この世に産まれて来れなくなったのよ!”
___そして、私の父親も父親の弟もその親戚も全てよ!
当然! 私の妹もこの世にはいないわ!
・・・・・・私の姿は消えて!
永遠に、この世に存在する事がなくなったのよ。
最後までお読みいただきありがとうございます。