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私が嫌いだった祖母を過去に行って殺してやる!

作者: 七瀬





___私は、ずっと“祖母”が嫌いだったわ!

それは、母親が病気がちでね!



私が、物心つく頃から病院で入院していたから、、、。

父親は、仕事が忙しくて遅い時間に家に帰って来て朝早く家を出て

行っていたのよ。



___よくね!

私と妹に、お父さんがこう言っていたわ!


『___ごめんな、お父さん! 仕事が忙しくてお前たちとなかなか?

遊んでやれないけど? お母さんが病気で入院してて、その治療費も

結構かかるんだよ! お父さん、がんばって仕事頑張るから! 早く! 

お母さんの病気が治るように、お前たちもお父さんに協力してくれないか?』

『___ううん、わかった!』

『___お父さん、お仕事、頑張ってね!』

『___あぁ!』






___あんな風に、お父さんに言われたら?

私も妹も、協力するしかなかったのよ!




・・・だからね?

私と妹は、ほとんど“祖母”に育てられたようなモノだわ!


子供ながら? オムライスやカレーライスが食べたくても...。

祖母が作るモノは? いつも、煮物やおひたしに、お漬物だったりで。

子供が好きな食べ物は、食卓に出てくる事はなかったわ!



・・・それでも?

私も妹も、祖母にワガママを言う事はなかったのに、、、!







・・・だけどね?

私が10歳で妹が8歳の時に、祖母が私にこんな事を言ったの!


『___実夕ちゃんは、行儀もよく素直でいい子なのに、、、!

アンタときたら? ワタシの言う事を聞かないし! 素直に謝りもしない

じゃないか! ほんと、妹をもう少し見習ったらどうなんだい!』

『___えぇ!? だって! おばあちゃん、実夕が噓ついてたから!

正直に、私が、、、。』

『___いい訳を言わないの! ほんと、アンタは誰に似たんだかね?

あの、病気持ちの嫁によーく似てるよ!』

『___お母さんの事! 悪く言わないでよ、おばあちゃん!!!』

『___あらあら? それは、すまなかったねぇ~でもね! ワタシは

アンタの事が嫌いなんだよ! それだけは、覚えておきな!』

『・・・・・・』






___それからというモノ。

祖母は、なにかと? 私と妹を比べるようになったわ!



妹には、異常なほど可愛がるくせに、、、。

私には、冷たくあしらうのよ!




・・・そんな時はね?

お母さんのところに行って、話を聞いてもらうの!


『___ねえ、お母さん?』

『___なーに? どうしたの? ちゃんと、実花は? ご飯食べてるの?

少し、痩せたんじゃないの?』

『___えぇ!? まあ、少し、ダイエットしてるからだよ! それより

お母さん、私の話聞いて!』

『___おばあちゃん、実花に冷たくしてるの?』

『・・・ううん、そんな事ないよ! どうして?』

『___実夕がね! そう言う話しを、お母さんにしてきたから。』

『___私は、大丈夫よ! 早く、お母さんは病気を治して、一緒に住もうね!』

『___そうね、お母さん! 早く、病気治すね!』

『___うん!』






___だけど?

私の想い虚しく、お母さんは亡くなってしまったわ!



・・・お父さんも、お母さんが亡くなってからは?

家に帰って来なくなったの!




___そうなるとね?

祖母が、今まで以上に私に辛く当たってくるようになったわ!


『___いい加減! アンタは、何にもできない子だね! そんなに嫌なら?

この家から、出て行ってもいいんだよ!』

『・・・・・・』

『___黙ってるって事は? ワタシの言ってる事が理解出来てんだろう?

だったら! ちゃんと、やりな!』


【バチッ】



・・・私は、この日から訳の分からない理由で祖母から殴られるように

なったわ。


妹の前でも、祖母は私を殴るようになって...。

妹は、完全に祖母の言いなりになったのよ!



___この家の中では、私は役に立たない粗大ゴミみたいなモノ。

何度も何度も、この家を出ようと思ったのだけど、、、?



・・・お母さんと約束したから!

私は、ただただ我慢していたの。






___そんな、ある日。

私も、高校三年生になっていて。


学校帰りに、ある男性ひとから“あるモノを貰ったのよ!”



それは! 1度だけ! 過去に戻れるタイムマシーンらしいの!

腕時計のようなもので、小さいのに高性能な機械でね!


そこに、数字を打ち込んで入れると?

行きたい時代と戻ってくる時代の2つに数字を打ち込むと、、、?

___その時代に行けるみたい!


・・・でも、次の日には帰って来ないといけないのよ!


使えるのは? それ一回だけよ!

使い捨てのタイムマシーンってところね!



・・・でも?

どうして? あの男性ひとがこんなモノをくれたのか?

___今でも、疑問に感じているの!



・・・最後に、あの男性が私に言った言葉も、、、。


『___どうして? 私に、こんなモノを、、、!?』

『___実花さん! あなたとは、深い繋がりがあるからですよ!

まあ、いずれ分かりますよ!』

『___えぇ! 分かったわ、ありがとう!』

『___じゃあ! ご自由にその機械をよく考えて使ってくださいね!』

『___はい!』






___私が選んだ時代は?

祖母がまだ若い時よ、まだ祖父と出会ってもない時。

若い祖母は、私が見ても、本当に綺麗な人だったわ!




そこに、私が行って! “通り魔”のように祖母を殺したのよ!



・・・最後の祖母の言葉が、今でも私の耳に残っているわ!

___そして、私が言った言葉もね!


『___あぁ、貴女は、誰な、の、、、!? どうして、ワタシを、』


___顔が引きつった祖母が、必死に私に言った言葉よ。

・・・そして、私はこう答えた!


『___だって! あなたは、私のおばあちゃんだからよ!』



___最後に、そう言って私はまだ若い祖母を何度もナイフで刺して

殺したのよ! 今までの憎しみも込めてね!






___祖母を、殺して元の時代に戻って来た私は、、、?





・・・私という人間は? この時代に存在していなかったの!

そう、“私は、祖母を殺した事で、この世に産まれて来れなくなったのよ!”



___そして、私の父親も父親の弟もその親戚も全てよ!

当然! 私の妹もこの世にはいないわ!




・・・・・・私の姿は消えて!

永遠に、この世に存在する事がなくなったのよ。




最後までお読みいただきありがとうございます。

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― 新着の感想 ―
[良い点] 掴みがばっちりなタイトルでした、 そして繰り広げられるドラマというのが、 淡々としていてなおかつ募る辛さがありましたね。 [気になる点] 唐突なタイムマシーンですね、 そして過去の祖母は自…
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