らき☆すけ(そもそものはじまり ぱーと3)
セクばんにゃ!
今回のサブタイトルはある作品のタイトルをオマージュさせていただきました。
投稿します。
午前11時。
ミルクティーを飲んだ後、沙春ちゃんが僕の部屋を案内してくれた。
他の部屋よりは少し狭い10畳の部屋だ。
ベッドやテーブルといった家具があることからもしや義兄さんの部屋かと思ったがどうやら普通に客室らしい。
「引っ越し業者が可哀想だから家具は新しいのを買うように、とお母さんから」
「どっちにしろ家具屋さんが可哀想じゃないかな」
エレベーターがあるとはいえこんな超高層マンションにまで運ばされる業者さんには心底同情する。
うん、間違っても引っ越し業者や家具屋にはならないようにしよう。
「では私は宿題をしますので」
そう言って沙春ちゃんは部屋を出て行く。
途端に静かになる。
「うーん、落ち着かない」
姉の家とはいえ初めて来るなら他人の家同然だ。
客間らしく広い割りに家具が少ないのも余計寂しさを感じさせた。
とりあえず荷ほどきをするものの持ってきた物の7割は本(ほぼラノベと漫画)、2割はゲーム、1割が服なので置くところがない。
「とりあえず本棚とタンスは必要かな」
姉は多分ネットショッピングで買わせようとしているだろうが、ぶっちゃけもったいないし、持っているだけで緊張する高級品は避けたい。
「うん、ニ○リだな」
お値段御手頃、多分配送サービスもある……と思う。
ついでに夕飯の買い物でもしてこようかと部屋を出る。
沙春ちゃんに外出することを言いに行こうとするが。
「あ、沙春ちゃんの部屋どこか聞いてないじゃん」
多分、さっきのお部屋探索中に見かけた気がするがテンションが上がってたせいでまったく覚えてない。
「とりあえず片っ端から開ける……いやダメでしょ」
それで秘密の部屋でも見つけたらどうするんだ。
ロッ○ハート先生と戦うか?
イケメンは駆逐すべしだし。
「お姉ちゃんの秘密の部屋……。沙春ちゃんの秘密の部屋……」
どうしよう、どっちにしろアレなことしか思いつかない。
お姉ちゃんの方は性格的に三角木馬とか鞭みたいのがありそうだ。
沙春ちゃんの方はお年頃だけに意外とそういう系の本とかも持ってそうな気がする。
「っと、一人でこんなこと考えてるって僕は思春期か」
セクハラするならするで本人に直接しなきゃつまらないし、大学生にもなって痛々し過ぎる。
「んー、とりあえずリビングまで戻ってみるか」
とりあえず歩き出す。
今僕がいるのはリビングから廊下をずっと進んで一番奥の部屋だ。
隣がお姉ちゃんと言ってたが、それを抜いてもこの家にはまだたくさんの部屋がある。
「そうだ、お風呂場の近くって言ってたっけ」
まあお風呂場がどこにあるかわからないんだけど。
トイレの場所もわかんないし、緊急時用にペットボトルを準備しておくべきだろうか。
「わお、迷路」
設計者もといお姉ちゃんはどういうつもりでこの家を作ったのだ。
京都並みに一見さんに優しくないだろう。
とりあえずお風呂場を探すも全然ヒントがない。
と、その時だった。
「ん?」
今、目の前の部屋から物音がした気がする。
何かあったら某霊長類最強の女性が駆けつけるこのセキュリティに泥棒はまずありえないだろう。
ならば答えは1つ。
僕は迷わずドアを開けた。
「沙春ちゃんここにいたん……」
この瞬間僕には間違いが2つあった。
1つ目は、ノックをしなかったこと。
いかに小学生の部屋、いやお年頃の部屋だからこそノックは重要だった。
2つ目は、開けた瞬間の熱風で察しなかったこと。
まだまだ肌寒いとはいえ暖房をつけるほどではない今日この頃。
であれば部屋から熱風が出るのはおかしいと一瞬で思うべきだった。
結論を言おう。
そこは、沙春ちゃんの部屋ではなかった。
であれば、唯一と言っていい熱風が出る場所。
――――目印にしていたお風呂場だった。
「……へ?」
タオルで髪を拭いていた沙春ちゃん。
当然その下には隠すものなど一切なく。
さっきまでポニーテールにしていた髪をほどいた姿はまた違う美少女。
そして下に行くとまだ起伏の無い部分と桜色の頂点。
さらに下には子供らしいお腹と形のいいおへそ。
そして最後にシミ1つないつるつるの—―――。
「笠原さん……?」
……その前に視線に入ったのは所謂ハイライトさんがいなくなった目だった。
そして沙春ちゃんはパーに開いた手を。
「ぐふっ!?」
掌底は剣でできている
前には悪魔で、後ろは(さっき入ってきた)扉
(叩き付けられたせいで)幾たびの痛みを越えて(内臓が)腐敗
ただ一ミリの(彼女の瞳の)虹彩はなく
ただの一度も逃がしてくれない
故に、その生涯はマジで終わらせられそうで
その体は、きっと色々なところがぐちゃぐちゃにできていた
そんな詩が浮かんだ瞬間、僕の意識は刈り取られていった。
あの事件をテレビで見て本当に驚いたものです。
オタクの端くれの私ですがあんな悲しい事件は2度と起きて欲しくないと思いました。
では、また次回です。