第57話:ホワイトホールと極熱の便器
俺、佐藤太一、18歳。
この呪われたトイレに振り回される生活、もう何度も「もう限界だろ」って叫んでる。
最近は世界各国の料理にハマってて、それが腹痛の原因になってるのは分かってるけど、やめられねえ。
昨日は南極大陸発見の瞬間で寒すぎて凍え死にそうになったし、もう寒すぎる場所はマジで勘弁って思ってた。
暑くてもいいから何か刺激的な場所に行きてえよ……って願ってたけど、このトイレは毎回予想を宇宙の果てにぶち込んでくる。
今日は昼に食ったインドの「タンドリーチキン」が胃の中でモヤモヤしてて、スパイスの辛さと鶏肉の熱さが腹をギュルギュル鳴らしてる。
熱い気分でガッツリ食ったのが運の尽きだ。トイレに駆け込んで、ドアをガチャッと開けた瞬間――。
「うおっ、ホワイトホール!?」
目の前には、眩しすぎる光の渦。
ホワイトホールの中が「ゴオオオ!」と唸りながら輝いてて、熱とエネルギーが「バチバチ!」って爆発してる。
物質が「ビュン!」って外に放出されてて、空間が「グニャグニャ」歪んでる。
で、俺はいつものように便器ごと、そのホワイトホール内部のど真ん中にポツンと浮いてる。
「いや、マジかよ……ホワイトホールの中でトイレって、暑すぎて蒸発するだろ!」
すぐ横では、光の波が「ドドーン!」と脈打ってて、エネルギーが「ジリジリ!」って空間を焼いてる。
距離とか時間とか意味ねえくらい全てが異常だ。
タンドリーチキンのスパイス臭が鼻に残ってても、熱波に焼かれて感覚がバグってくる。この極端な場所で座ってるだけで、心臓がバクバクだ。
Tシャツが汗でビショビショで、熱すぎて溶けそうになってる。
「見えてるのは俺だけで、向こうからは見えない」ってルール、信じたい。
でもこの近さ、光の「ゴオオオ!」って唸りや、エネルギーの「バチッ!」って爆発音が耳にガンガン入ってくるんだぞ! ホワイトホールの空気――いや、空気じゃねえ――が俺を包んでて、便器が「フワフワ」浮いてるだけだ。
こんな異常な場所で用を足すとか、羞恥心がホワイトホールの放出エネルギーよりデカい。暑すぎて、心が焼き尽くされそうだ。
腹の中じゃ、タンドリーチキンのスパイスと肉がグチャグチャ暴れてる。
時間がない――いや、時間すら歪んでるのか? こんな場所でミッションとか、心が熱と緊張で爆発しそう。
光が「ドカーン!」って近くで炸裂する中、俺は必死に腹に力を入れる。
「おっ、おっ、おっ……頼む、出てくれ!」
その時、光の波が「ビュン!」って俺のすぐ横を掠めてきた。
やばい、焼かれる!? 俺は慌てて息を止めて固まる。
でも波、俺をスルーして「ズズッ」と外に放出されていった。
見えてねえよな……よな? でもその瞬間、熱波が「バチッ!」って便器に直撃して、「ジュワッ!」って音がした。
「うわっ!」って声が出そうになったけど、汗だくで堪えた。
ホワイトホールの轟音に紛れて、俺の腹が「ぐぅうう」って鳴った。
音が歪んだ空間に吸い込まれて、俺の耳にだけやけに響いた。
やばい、ホワイトホールにバレる!?
ぷすっ。
「……ミッションクリアー、通常トイレに戻ります」
光がパッと弾けて、俺はアパートの狭いトイレに帰還。
換気扇のブーンって音と便器の安定感が、いつも以上に現実に戻してくる。
全身汗だくで、タンドリーチキンのスパイス臭が鼻に残ってる。
肌がヒリヒリして、心がまだホワイトホールの熱で震えてる。
息を整えながら、俺は呟いた。
「ホワイトホールの中って……極熱の異常空間でトイレとか、暑すぎて頭溶けるだろ……」
考えてみれば、見るも何も誰もいねえし、ホワイトホールに気づかれるも何もねえよな? でも、あの灼熱の中でやった事実は消えねえ。
俺のメンタル、もうホワイトホールから放出された光みたいに飛び散ってるよ。
「ったく、次はどこだよ……もう暑すぎるとこはマジで勘弁してくれ」
タンドリーチキンは当分食わねえと思いながら、俺はトイレのドアをそっと閉めた。でも、次に開けるのがやっぱり怖いんだよな、これ。




