第39話：ラミィの酔っ払い配信とカオスの便器
俺、佐藤太一、18歳。この呪われたトイレに振り回される生活、もう何度も「もう限界だろ」って叫んでる。最近は世界各国の料理にハマってて、それが腹痛の原因になってるのは分かってるけど、やめられねえ。昨日はししろんの配信中でオタク心が燃え尽きそうになったし、もうオタク心くすぐる場所はマジで勘弁って思ってた。でも、このトイレは俺の叫びをガン無視して、またしてもホロライブの聖地にぶち込んでくる。
今日は昼に食った日本の「酒粕汁」が胃の中でモヤモヤしてて、酒粕の甘さと野菜の優しさが腹をギュルギュル鳴らしてる。痔が治ったからって油断して、ちょっと変わった味に挑戦したのが運の尽きだ。トイレに駆け込んで、ドアをガチャッと開けた瞬間――。
「うおっ、ラミィ!?」
目の前には、防音壁に囲まれた配信ルーム。モニターがカラフルに光ってて、マイクとカメラがズラッと並んでる。空調が「スーッ」と涼しい風を送ってきて、机には空の日本酒ボトルとコップが転がってる。で、俺はいつものように便器ごと、その雪花ラミィの酔っ払い配信中の防音室のど真ん中にポツンと出現。そして――目の前で、ラミィが「こんゆき～！ひっく、今日は酔っ払っちゃって…えへへ～！」って呂律回らない声で配信してる。
「いや、マジかよ……ラミィの酔っ払い配信でトイレって、涼しすぎてカオスすぎだろ！」
すぐ横では、ラミィが「みんな～、お酒って美味しいよね～、ひっく！」って可愛い声でふにゃふにゃ喋ってる。画面にはスパチャが「ピロピロ！」って飛び交ってて、コメントが「ラミィ草」「酔いかわいい」「心配だよｗ」って流れまくってる。距離、2メートルくらい。部屋の空気が涼しくて快適で、酒粕汁の甘い匂いが鼻に残ってても、ラミィの日本酒臭に完全に負けてる。痔は治ったから尻は平気だけど、ラミィの酔っ払い姿にオタク心が「うおおお！」って叫びつつ羞恥で縮こまってる。
「見えてるのは俺だけで、向こうからは見えない」ってルール、信じたい。でもこの近さ、ラミィの「ねえ～、コメント読むよ～、どれにしよっかな～」って酔った呟きや、コップを「カチャッ」と倒す音が耳にガンガン入ってくるんだぞ！ 配信の空気がカオスでゆるすぎて、便器に座ってる俺が完全に浮いてる。こんな酔っ払い聖地で用を足すとか、羞恥心がラミィの日本酒より濃い。涼しいのに、心が熱くなっちまう。
腹の中じゃ、酒粕汁の野菜と汁がグチャグチャ暴れてる。時間がない。こんな場所でミッションとか、心がオタクの夢と緊張で爆発しそう。ラミィが「ひっく、もう一本開けちゃおっかな～？」ってボトル手に持ってる中、俺は必死に腹に力を入れる。
「おっ、おっ、おっ……頼む、出てくれ！」
その時、ラミィが俺のすぐ横までフラフラ歩いてきて、「あれ～、お酒どこだっけ～？」って机をごそごそ探した。やばい、見つかる!? 俺は慌てて息を止めて固まる。でもラミィ、俺をスルーして「あった～！えへへ～」って新しいボトル取って戻った。見えてねえよな……よな？ でもその瞬間、コメントが「何か音した？」「ラミィ大丈夫かｗ」って流れ始めて、ラミィが「え～？私じゃないよ～、ひっく！」って笑った。酒粕汁の匂いか!? 俺の心臓がバクバクだ。
配信のBGMに紛れて、俺の腹が「ぐぅうう」って鳴った。ラミィが一瞬「ん？お腹すいた～？私～？」って酔った声で首傾げた。やばい、音でバレる!?
ぷすっ。
「……ミッションクリアー、通常トイレに戻ります」
光がパッと弾けて、俺はアパートの狭いトイレに帰還。換気扇のブーンって音と便器の安定感が、いつも以上に現実に戻してくる。全身汗だくで、酒粕汁の甘い匂いと日本酒の残り香が混ざって混乱。痔は治ってるから痛みはないけど、心がラミィの酔っ払いテンションで揺れてる。息を整えながら、俺は呟いた。
「ラミィの酔っ払い配信って……涼しい防音室の前でトイレとか、オタクの魂がカオスで酔うだろ……」
考えてみれば、ラミィ、俺のこと本当に気づいてなかったよな？ 「お腹すいた」は酔いのせいだろ。でも、あの酔っ払い配信でやった事実は消えねえ。俺のメンタル、もうラミィの「こんゆき～」で癒されつつ羞恥で埋まってるよ。
「ったく、次はどこだよ……もうオタク心くすぐるとこはマジで勘弁してくれって！」
酒粕汁は当分食わねえと思いながら、俺はトイレのドアをそっと閉めた。でも、次に開けるのがやっぱり怖いんだよな、これ。
