第6章 新世界?
泰成は死んだ。
そう、死んだはずだ。
しかし、何故か彼は見知らぬ土地にたっている。
「ここは...どこだ?」
あたりを見回すが、あるのは前に続く長い道と、黄色い空しかなかった。
するのそのとき、1人の男がやってきた。見覚えがある。海伊だ。
「いやぁ、死にましたね、泰成さん」
「いやぁ、見事に死にましたよ...って!なんでお前がここにいるんだ?!」
「いやぁ、私は案内人ですよ?」
そっか、異世界案内人って、ここまでついてくるのか...
「ん?まてよ?ここ異世界?」と、ふと思った疑問を海伊に投げつける。
「はい。ここは天界です!」
フリーズ。
「はぁ、天界...」
「天界ぃぃぃぃぃいぃぃいぃい?!」
「ええとですね、まず死んだ人は天界に送られ、そこから天国か地獄かを選んでもらうんですが...」
「いやまてよ!今俺天界にいんのか?雅は?!」
「雅様は今天界にいます。なので会えますよ」
「よっしゃぁ!!早速雅のところへ連れていけ!!」
およそ1週間後...
「おい、1週間もかかるとは言ってなかったよな...?!」
「まぁいいじゃないですかぁー」いつから海伊はこんなにも軽くなったのだろうとか思っていた。
「そんで、これが『天界の門』なのか?」
そこには縦およそ10m、横5mほどの大きな門があった。
「はい。死者はここから行き先を決められるのですが...」
「ですが?」
「天界の主は月に1度だけ誰でも生き返るチャンスをみんなに与えてくれるんですよ。その条件は、天界の主が決めたトーナメント戦で闘って勝ち残ることなんです」
「なんだ!楽勝じゃん!」と、思うが
「いいえ!違います!どうやら今月の死者が予想外な程多く出ていて、しかもその半数以上がAクラスの能力者です!」
「え...?」
冗談にも程がある。Aクラスの敵などと闘ったら俺なんか瞬殺だ。
「そこで!天界に住んでいらっしゃる青龍様にあっていただき、修行の続きをしてもらいたいのですが...」
と、そこで1人の妖怪らしき奴がやってきた。
「おぉ、無様にやられてるな、人間よ」
「お、おまえは!」海伊の顔が青くなる。
「知ってんのか?」
「知ってるも何も、数百年前まで、異世界のNo.1だったやつですよ!今はもう年老いて力は弱くなっていると聞いてますが、強さの比は半端じゃありません!!」
「挨拶が遅れたな。私は『魔界神』。ちょっと神同化型の1人に殺されてな」
そう告げて泰成に自己紹介を求めてくる。
「俺は凄力泰成。妖怪魔に殺された。」
「ほう...妖怪魔ごときに...さぞかし大変だったろう。あ、ちなみに私もトーナメントに参加するぞ。お互い死力を尽くして頑張ろうではないか」
そして2人は握手をして、魔界神はどこかへと消え去った。
「と、と、ととりあえず、さっきの話の続きですが...」海伊の足が震えている。
「あなたには青龍様の試練、つまり、肆の試練を受けてもらいます。そしてさらに雅様は一足先にどこかへ行かれたようです。残念ですね...」
「まぁ、いつかは会えるさ!きっとな!」
そう言って、泰成の新しい冒険が始まるのです...
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「これでよかったのですか?朱雀殿。青龍様の意見を無視してるではありませんか」
と、白虎が言った。
ここは四獣たちが集まる部屋である。
「ええ。泰成くんには天界で修行してもらった方がいいのではと思いましたので。青龍様が邪魔だと言っても、私は青龍様の元へ送ったことを悔やんではいませせん」と、朱雀が淡々と告げる。
「つまり...」
「泰成は1回死んだ方が良かったということだ」
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はい、天界編へと突入です。
楽しんでください。色々とありえないと思われる文を作っていきたいと思っています。
では...