第1章 〜俺(シスコン)と妹(ブラコン)と誘拐と〜
はいやってきました9月1日始業式&テスト。
朝7時頃に泰成は起きる。そして寝る…
ガバッーーーーー
「やべ、学校行かないと…」
ため息交じりの声で呟く。
彼の入っていたバスケ部などの部活動は、8月を持って3年生は引退である。ちなみにポジションはセンターだ。
と、ぼーっとしていたところに、部屋の扉が開いた。
「おにぃちゃぁぁぁぁぁああんんっっ!!」
はいきたこのロリボイスは絶対我が妹だ…
少し茶色がかかった髪に、もう支度ができたのか髪をポニテにしてある。まな板と言っていいほど起伏のない胸に、顔は美人というより童顔、幼い顔立ちをしている。まあ、10歳なのだから…
「みやびぃぃぃぃぃぃいいっっっ!!」
全力で返す。
朝から抱きつき合い、目がとても冴える。
そう…この俺はシスコン、雅はブラコンなのであった…
「さあ、朝ごはん食べに行こ〜」
「そうだな」
そうして食卓へと向かう。
「おはよー」母だ。
「おはよー」と、俺も返す。
「今日は適当にパンでも焼いて食べてね♡」
ざけんなこのやろう、と舌打ちをした。
そして少ない朝ごはんを食べたあと、2人で学校へ向かう。
「おにいちゃん!帰ったらまたハグしようね!!」
いや、もちろんするだろ、と心の中で呟いた。
そうこうしているうちに、雅の小学校に着いた。
「んじゃ、またあとでな」
「ばいばい!!」
こうして俺の中学校へと向かう。
そして、「市立明光中学校」と、書かれた札が見えてきた。
「えー、今日で夏休みも終わり…」
始業式始まって早々、長ったるい校長の話を聞かなければならない。しかし寝る。御構い無しだ。
と、後ろから何かに叩かれた。サイリウムの残骸だ。
「おい、寝るな」
この野太い声の身長160程度の低身長野郎は、この学校1のオタクであった。
名前は「新来通」だ。
こいつの癖はいつもサイリウムの残骸を持ち歩いていることだ。しかも袖に数本隠してある。
「はいはい、わかったよ」と、適当に頷く。
そうこうしているうちに、始業式は終わった。
教室に行くと、小学校の頃から仲の良い女がいた。
名前は「岩触月菜」だ。
さらっとしたストレートの髪に、整った美形な顔立ち、そして豊潤な起伏。まさに理想の女性像といったところだ。ちなみに学年成績トップ。あぁ、羨ましい。
「あ、おはよう、やす」俺は「やす」の愛称でみんなから呼ばれている。
「おう」これもまた適当に返す。
「もう!!挨拶は適当にしない!!大切なんだから」とか、親みたいな事を言ってくる。
これだから成績優秀者は…、とか思ったりもする。
そして無事?テストも終わり、帰路につく。
いつも雅の小学校まで行って一緒に帰る、というようにしている。
そして小学校につくなり、少し離れたところにあるベンチに座って来るのを待った。
ーーーーー、もう、一時間ぐらい待つかな…
しかし一向に雅は来ない。
どうしたのか、と思い、正門まで行くと、そこには雅ではない1人の少女が倒れていた。
「?どうした?!」と、俺は彼女に声をかけた。
そこで一つ気づく。
彼女は意識がない、ということに。
「っっ!ーーーー」俺は硬直した。なにせこの子は雅と一番仲のいい女の子だったからだ。
と、そこでもう一つのことに気づく。
数十メートル先に、人を担いだ、怪しげなフードを被った高身長の人がいた。
「みやびっっ!!」頭が認識する前に、体が動いた。
謎の人を追いかける。
走って走って走ったところで、裏路地に追い詰めた。
「もう逃げらんねぇぞ!雅を返せ!!」激しい声で叫ぶ。
と、ここでその人間は何やら呪文らしきものを唱えた後、何かを出現させた。
ーーーーーーー、まて…
と、気づいたときには目の前には誰もいなかった。
どうも、らぶもうとです。
前回に引き続き、第1章です。
この章にもあるように、学校生活についてはほとんど触れてません。これからも触れません。
まあ、おまけみたいなものです。事件の発端に使わせていただきました。
まだまだ未熟ですが、どうぞよろしくお願いいたします。