087「強い女性の味方」
ついにT先生が本社ビルを襲撃、いや救いに来られ……問題発生です。
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前にT先生が言われていた『代わりになるもの』が見つかったらしいです。
何でも「良いものなら何でもいいわけじゃない」、「土地に馴染んでくれないとすぐに離れてしまう」らしいので、「土地に何かしら縁のある」ものを用意していただいたようです。
……どうしよう。何か凄いことが起こっているようだけれども、よく分からない。縁のあるものって何?
業務時間終わってすぐにT先生がビルに入れるようにまっスンを手配。
凄い美人だから、と言っておいたせいか、待ち合わせ時間から1分もしないうちにまっスンから、出会えた喜びのラインが入る。
私は現場に向かっての移動を開始。
支店業務放り出す訳にはいかないのよ!!
私も最初から立ち会いたかった!
で、5分後、私が地下鉄に乗った時に今度は篠Pからメッセージ。
『終わりました』
はやっ。
なので篠Pに「くわしく」と要求。
するとやや時間があいてから「T先生が社長に拉致られた」と。
何が起こった!?
大丈夫なのか!?
で、本社の最寄り駅に着いたからまっスンに電話して、まっスン&篠Pと合流。顛末を聞く。
まずまっスンと篠Pがビルを出たところで、凄い美人が声を掛けてきて、Tです、と名乗ったそうな。
で、お世話になります、とか話してから、じゃあビルの中に、とビルのエントランスに通すと、T先生はそこで2秒くらい立ち止まり、「4階に上がってもよろしいでしょうか?」と訊き、3人はちょうど止まっていたエレベーターで4階へ。4階で降りたT先生は廊下を階段に向かって歩き、階段の手前にある消火器をそっと動かした。
小さなゴミを拾うとまっスン達のところに戻ってきて「終わりました」と。
え? と2人が固まったところで、取引先に向かったはずの社長が現れたらしい。
2人が更に激しく固まっていると、T先生がさっと前に出て社長に向かって名刺を差し出し「某大学で准教授をしております、Tと申します。民俗学的見地から詐病についての研究をしております。友人が困っていると聞きまして、ご同輩の方にお話をお聞かせいただいておりました。是非、社長様からもお話をお伺いしたいのですが」
と言って、社長と2人でどこかへ行ってしまった、と。
とりあえず、T先生に「大丈夫?」とメールしてみたんだけど返事なし。
大丈夫かな。
社長、T先生の美しさに不埒な真似してないかしら。
何かやらかしてたら、社長ぶちのめしに行かないと!




