086「他人の恋愛は楽しい」
支店の居心地が良過ぎる!!
我ながら素晴らしい居住空間になっておりますよ。
そりゃまっスンも篠Pも入り浸るわ。
今日から支店に戻って通常業務。
出勤してすぐに支店ビルに入居しているテナントの社長さんがやって来た。
もう帰って来ないと思ってた、戻ってきてくれて良かった、これつまらないものだけど、とお菓子をいただきました。
えへ。ありがとう。
和やかに世間話ついでに離れていた経緯を話して、困ったことがないか確認してたら篠Pから電話。
曰く、新人さん、社長からクビを警告された模様。
香水がキツイのと化粧とネイルが派手過ぎるのと髪型がお水系過ぎるとのことで、社長の不興を買ったのだとか。
今日から私がいないからって気合い入り過ぎちゃったのかしら。
そこまで揃うとさすがに社長でも言うよな。
取引先様とかお客様とかが不意討ちで事務所に来た時とか感じ悪くなるもんな。
下手すればそれで契約切られたりして売上に関係してきたりもするかもしれないし。
前例はないけど、用心はすべきだとは思う。
まあ新人さん、私には反抗的でも、さすがに社長の言うことなら聞くでしょう。
篠Pは単に面白がって電話してきただけみたいだけど。
……仕事しろよ、若手。
山姉さんの様子を聞いてみたら、社長が新人さんを呼び出した時点で外回りに出たらしい。
やっぱり山姉さんは出来る人だな。行動がさりげなく迅速。
感心してたらそこで篠Pは声をひそめて、最近まっスンが山姉さんをやたら構うのは、2人がデキてるせいなのか、と訊いてきた。
……私に訊かないでくれ。
自分でまっスンに聞いてよ、私は山姉さんから聞く努力をするから、と話して電話を切った。
……教えてくれないだろうな、山姉さん、かなり頑固だし。仕事では色々融通効かしてくれたり柔軟に対応してくれるのに。
(´Д`)
山姉さんと言えばあの手続き。
方向性とか、色々相談しないといけないことが分かったので、それをメールするついでに、相手を尋ねる一文を入れてみた。
父親ってまっスンなの?って。
我ながら直球過ぎるとは思ったけど、山姉さん、結構短気だからな。
仕事では粘り強く説得したりじっくり相手の話を聞いてあげたりするのにな。
(´Д`)
案の定、
『ちがうよ〜ん(´∀`)』
と返ってきた。
一体誰が相手なの!
隠されると知りたくなるのよ!
手続きに必要だからとか適当に言って聞き出すか。
(↑職権濫用。違法行為)
まだしばらくもやもやしそう。
気になって仕方ない。




