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080「泣くのは仕事に入らない」

さて新人教育2日目。


香水が改善されてたらめちゃくちゃ誉めてあげようと思っていたのに改善は見られず。

orz


どんよりしていたら営業のS係長がやって来た。


「ハルちゃん、今日飲み会来ない? まっスンと篠Pも来るよ」


「いいですね。行きます。どこですか?」


とか話してたら、隣から『私も誘えよ』ビームがバシバシ来た。

S係長は私の隣を見て「新人さん、今日香水キツいみたいだから、また今度ね」とか!

さらっと言いやがったコイツ!


昨日確かに教育協力頼んだよ! しかしあからさま過ぎやしないか?

今のがクリティカルヒットしないならこの子はハズレだ!


S係長が去って行った後、新人さんが言いました。



「何なんですか、あの失礼な人」


……ハズレかもしれない。

orz


とりあえず、業務教えることに集中しました。

新人のうちは素直なフリしとくのが良いですな。

フリでいいから言うこと聞いてくれ。


本日外回りでお留守の山姉さんのPCを自分のIDで使わせてもらって、新人さんを見張りながら自分の書類を作成してたら、S係長から業務メール来た。

『失敗してすみません』


はっはっは。

orz

やっぱり端から見てもうまくいってないの分かるか。分かるよね、そうだよね。

orz


砂肝と生中1杯で許してあげます、と業務メール返して、頑張って指導。


しかーし午後2時半。

新人さん、いきなり泣き出した。

……私、何かしたか?


「どうしました? どこか分からないところありました?」


しくしく、しくしく。

こちらの問い掛けには全く反応しません!

泣いてるだけじゃ分からないのですが。

30分程度頑張って声を掛けてみたものの反応なし。

S係長、黙って肩をすくめる。

いや、ジェスチャーしてないで助けてくれ。

篠P、困った顔でうろうろ。

いや、私よりおろおろしてどうすんの。

まっスン、めちゃくちゃ不機嫌な顔を私へ向け、社長を顎で示す。

社長、イライラが噴火寸前。

……ヤバい。


私、本社事務係長のところに行き、「申し訳ありません、少し新人さんと外に出て来ていいですか?」と。


決められない係長、課長と部長を見る。

課長は唸りながら「勤務時間内だからね、早退とか時間休とかにするなら」と。


私はそれでもいいけど、新人さんは嫌がりそうだなあ。


その時、新人さんが立ち上がった。


「私はちゃんと仕事してます!」


……さっきまで泣いてましたよね、アナタ。

こっちが呼び掛けてもスルーしやがりましたよね?

それが仕事かよ!

泣くなら便所で泣け!


そんな感じで私は飲み会で散々愚痴り倒し、S係長をげんなりさせ。


怒涛の3日目に突入するのです。

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