055「泣く子には勝てない」
もうワケ分かんないっ!
ヽ(`Д´#)ノ←ハルさん
昼間に弟子からメールが入った。
『今から支店行くので、今朝のお詫びにお昼ご飯ご馳走します!!』
(#´∀`)←ハルさん
……いや、もう、あれ。
全力で「来るな」と叫んだね、メール見た瞬間。
事務所一人だから別に誰も聞いてなかったけど。
見事にワケ分からないのよ。
どういう認識でそうなるん?
嫌われてるとか思わないんかい。
で、今日はちょうどお弁当持ってきていたので丁重にお断りして、さて昼御飯と、お弁当広げて。
鳴り響くチャイム。やって来る客。
(#´∀`)←ハルさん
出てみたら弟子。
(#´∀`)←ハルさん
もういい加減このパターンやめてほしいんだけど。
弟子
「今朝は本当にごめんなさい。デザートにケーキ買って来ました♪」
(#´∀`)←ハルさん
……こいつの思考回路どうなってんの……
しかし、無下に出来ないのは確かにそうだし、朝のは私も悪かった(顔とか言葉とか)と思うので、いえいえこちらこそ、とひきつり笑顔で対応。
んで、ちょっとお説教を。
私
「あのね、ここ職場だからさ、関係者以外は原則立ち入り禁止なんだけど」
……普通、だよね、これ。
弟子
「でも私、ハルさんのお友達なんですけど」
……こっちが普通なの? ねえ、どうなの? 誰か教えて!!
弟子
「お友達でも関係者じゃないんですか?」
私
「ビジネスの関係者じゃない人はダメなんだよ。会社なんだから」
弟子
「えー」
……私、間違ってないよね? 大丈夫だよね?
しかし弟子、さすが朋ちゃんより若いだけはある。無邪気っぷりが眩しいわ。
弟子
「うちのバイト先はお友達OKでしたよ?」
……他の会社と比べられても困る。
なので出来るだけ優しい口調で「ここの会社の規則は弟子ちゃんとことは違うんだよ」 と言ってみた。
落ちる沈黙。
どうでもいいから早よ帰れ、と思った瞬間、弟子が泣き出した。
かわいい女の子の涙って凄い破壊力だな。たぶんダンシングマンなら陥落しただろう。
でも相手はこの私だ! 泣き落としなど通用せぬ!
弟子
「私はこんなにハルさんのことが好きなのに! どうしてそんなに酷いこと言うんですか!?」
( Д ) ゜ ゜
↑ハルさん。分裂気味
やばいって。何言ってんのこいつ。
頭の中スイーツ展開過ぎるだろ! 手に負えない!
そんな私の困惑をよそにギャン泣きの弟子。
いやー、ちょっと泣き過ぎじゃね?
その時、救いの電話が鳴ったので、放置して電話に。
終わって戻ってみたら、ケーキの箱だけ残して本人消滅。
仕方なくケーキの箱を冷蔵庫へ。
どうしよう、あのケーキ。




