シーン77ライバル。
私の目の前にはセミルちゃんが立ち尽くしていた。
そんなセミルちゃんが口を開く。
『フェルノちゃん………私は隣にいるサーベルさんが結構お気に入りなのよね……そりゃあ美味しそうでもあるし……そして………ね。』
そっとサーベルさんの腕に手を寄せるセミルちゃん。
『い、いや!!ちょっと待ってくだされセミル殿!?』
『あら?そんな嫌がらなくてもいいんじゃない?』
そんなセミルちゃんの行動に私はイライラしてしまう。
『さ、さあ!!このような事をしてる場合でもなければフェルノ殿に先程の様なことを言ってしまうセミル殿に僕は不快な思いをしましたぞ!!』
こんな時にもさっきの私へのセミルちゃんの態度にそう言ってくれるサーベルさん。
『フン……まあいいわ……………私の方がその子よりも上だということを知らしめてあげるわ。』
そう告げると飛び立っていくセミルちゃん。
『フェルノ殿………ここは僕達の攻撃でセミル殿に見せてやりましょうぞ!!』
『う…………うん。』
私はそんなセミルちゃんの事を気にしないように構える。
でもどうしても先程の事が気になってしまう。
その時感じた視線……それはなんとあのイーグレンス王のものだったことに気がつく私。
イーグレンス王は私から目を背け、また魔物に目を向ける。
だけどその時遠くから何かの強力な存在の気配を感じた私。
するとその時………セミルちゃんが焦り叫ぶ。
『お父様!!!この力は…………ワイバーン!?』
『セミル!!???』
『えっ!?あっ!!???』
何かに気がついたように驚きの表情を浮かべたのはセミルちゃんだった。
なぜ隠していたのかが分からなかったけれど今……セミルちゃんは口走ってしまったのはイーグレンス王はセミルちゃんのパパだったという事だった。
そんな気まづい状況の中…………。
今はそれどころではなかった………そう………恐るべき魔物達が迫ってきていたのでした。
『ワイバーン……………だがアレはただのワイバーンではない……………アレは。』
『機械竜!!!??』
鉄のボディを持つ恐るべき魔物の群れが………私達の元へと迫っていたのでした。
その時セミルちゃんもそのことに焦りつつあったのだろう………その身体を僅かに震わせていた。
『アレは…………………しかもあんなに大群だなんて………………。』
『セミル…………恐るることなかれ………お前は大丈夫だ………』
『パパ…………でも………………。』
『この最強ともうたわれるこのイーグレンス………あの様なヒューマンの科学の力になど屈するものか……そしてセミル……そんなお前は俺の血を引く娘だ………。』
イーグレンス王は優しげな目でセミルちゃんを見つめ………そう告げると翼をバサッと羽ばたかせて飛び出していく。
だがその瞬間。
機械竜は数機でイーグレンス王の周囲を飛び回っていく。
『貴様ら…………このイーグレンスをなめているのか?』
イーグレンス王が魔神具を構えそして口を開く。
『メテオストライク!!』
ドゴゴゴーーーーーーーーーーーーッと激しい小型の隕石を発生させるイーグレンス王。
『ぬおおおおおーーーーーーーーーーっ!!』
激しい叫び声と共に小隕石はアイアンワイバーン達に向かい発射される。
それは瞬く間にアイアンワイバーン達とらえ追撃していく!!
その様子はもはや人間技ではない神の領域に見えたのでした。
『これは………キャリッシュちゃん…………。』
『うんっ!イーグレンス王………本当にすごいわ。』
私達が戦いながらもそんな話をしていると………一体の魔物を倒したドエルゴが口を開く。
『いや………………あれは………………………。』
厳しい表情でそう告げたドエルゴ。
私達がそんなイーグレンス王に目を向けると、苦しそうな表情を浮かべたイーグレンス王が見えたの。
『お父様!!!???』
そう叫んだセミルちゃんは羽ばたきイーグレンス王の元まで飛び出した。
すると。
何か恐るべき力を全身に感じた私。
だけどそれは私だけではなかった………。
見るとキャリッシュちゃん………そしてサーベルさんまでも震え固まってしまう。
すると。
アイアンワイバーン達の背後から姿をみせた一際巨大な影が姿を見せたのだった。
『これは…………………。』
焦り目を向けるイーグレンス王………すると何者かの声が聞こえてきた。
『クククッ………………イーグレンス王…………そしてそこに見えるのは…………我が同胞であった………………フレア………じゃないか。』
私の背後から炎が巻き上がり姿を見せたフレアちゃん。
そして………目の前には………以前私達の目の前に現れたあの魔族『シャロン』の姿があったのでした。
『貴様は…………………シャロン!?!?!?』
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