シーン7冒険への道。
私達は物陰から街の様子を伺っている。
これはどういう事か。
そうこれは私達が冒険に出るために両親達を説得する為に様子を見ていたのだった。
『キャリッシュちゃん………どう!?』
『あれは………フェルノのママね……………私の両親はきっと話せば条件つきでオーケー出そうだけど………問題は…………』
私を見つめているキャリッシュちゃん……でもその話の理解は自分でもできていた。
そう…………私のママはとても怖い存在だったのだ。
『お前達…………何をそんなに恐れているのだ?』
そう声をかけてきたのはフレアちゃんだった。
『フレアちゃん…………あそこにいるのは私のママなの……………それでこれから言う事はちゃんと覚えていてほしいの。』
『ん!?それは一体どういう事なんだ?』
『あのね………私のママはね…………本当に強くて…………そして怒らせると………本当に怖いの………だから絶対…………怒らせちゃだめよ。』
私の身体はいつしか震えていたの。
そんなやりとりをしていた私達。
すると背後からまさかの人物が声をかけてくる。
『おや!?どうしたんだお前達!?』
『『ひっ!!!!!?????』』
私達はその声に驚きの声をあげていた。
振り返るとそこにいたのはなんと……………私のパパが立っていたのだった。
『パパ!?』
『おじさん……………………………。』
『おっ!?キャリッシュちゃんこんにちわ!っと…………君は初めて見る顔だね?』
私は焦り声にする。
『はわわっ!!パパ!その子は新しいお友達でフレアちゃんっていうの!』
『ほう………………フレアちゃん…………ねえ…………』
パパはそういいながら鼻をクンクンとさせる………それはきっとフレアちゃんの匂いを嗅いでいるのだろう。
私はその行為に思わず焦る………そう、私が犬の獣人なら………パパも、そしてママも犬の獣人なのだ。
『んん?この子は……………………………………。』
『はわわっ!!???パパ!こ、この子は!!!!!』
私が何とか誤魔化そうとすると…………。
『あれ!?あなた!!???』
なんとそこに現れたのは…………………。
『げ!!???マ………………ママ!!!???』
『おばさん!!???』
なんと最悪な事にパパの背後からママが声をかけてきたのだった。
『おおっ!!ママ……………………………………………』
『あなた…………………………………………………。』
私達の前で二人は見つめ合う………そして。
『マリア………………………………。』
『バロン………………………………。』
二人は抱きしめ合う。
『な!?何やってるのおおおーーーーーーー!?』
私は思わず目を塞ぎ叫んでいた。
そう…………私の両親はこのように超ラブラブなのだった。
それには理由もあるのだけれど…………そう……私のパパはその昔………冒険家だったみたい。
聞いた話では昔はかなり有名な冒険家だったらしくて……………そして冒険の中でこの街に立ち寄った時にママと出会い……………それからこの街に落ち着いたんだという………今では街のギルドのお仕事をしているのだ………だから家を空ける事も多くて……こうして………帰ってくるとママと。
『あなた………………………』
『マリア………いつも寂しくさせて悪いな。』
『ううん………いいの……………私は大丈夫だから。』
なんなのこの二人は。
私がヒクヒクしていると。
『ごほん!おじさん……おばさん…………えっと。』
そう声をかけたのはキャリッシュちゃんだった。
するとそんな二人が私達に気が付き照れる。
『おお………二人とも、わ、悪かったな………つい………な』
『二人ともごめんね!あら?そういえばさっきここにもう一人………いなかった?』
ママがそういった事に焦った私…………でも見るといつしかフレアちゃんの姿がなくなっていた。
私の短剣の鞘に感じるわずかな温かさ………………ああ………フレアちゃんが短剣の形になっていたんだと私は気がついた。
『ううん!いなかったよ!』
『そうそう!私とフェルノだけだよ!いつもそうだよ!』
キャリッシュちゃんもそう誤魔化してくれる。
『うーん…………………まあいいか……………』
『そうね…………でも…………………なんかおじさんの匂いだったのよねえ………あなた達………何か怪しい人と会わなかった?何か隠してない?』
ママのするどい言葉に私はドキドキしてしまう。
するとパパが口を開く。
『まあまあ………マリア!僕の匂いかな?中々風呂に入れなかったからな………そんなことより腹減ったな!数日ぶりに君の手料理が食べたいんだ。』
『わ、分かったわあなた♡』
そういいながら二人はイチャイチャしながら家に向かい歩き出す。
『ふぅ…………危なかったあ。』
『うん……………でもさ、冒険に行く話は私もしてみるよキャリッシュちゃん。』
『そうだね…………健闘を祈るよフェルノ!』
こうして私達はひとまず別れ……私も家に帰ることにしたのだった。
この時……パパが私にくれた短剣に何かを感じていた事には私達は気が付かなかったの。
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